インフィニット・ヴィエルジュ~世界の希望を映す者 作:カオスサイン
Side一夏
「…うーん…ハッ!?皆大丈夫か?!」
「咄嗟な判断だったが私とルルーナの異能<エクシード>で防御壁を張ったから皆無事のようだ」
「なんとか無事だよー!」
「そうか。
でも此処は一体何処なんだ?」
「それなのだがDrミハイルにも学園にも通信が全く通じん…」
「ええ!?」
「それを踏まえて推測を立てた。
恐らくあの時戦っていたウロボロスが突然発生させた謎の穴のせいであろう…あれに我々は吸い込まれてしまった。
恐らく此処は私達が知るどの世界とも違ういわゆる異世界であろう」
「…皆、もしかしたらこの世界は…」
ミルドレッドの推測を聞いて俺達は驚く。
だが俺はどこか懐かしさを感じてもいた。
「む?!」
「!何か来るよ!」
気配を感じ空を見上げる。
上空には黒い球体が浮遊していた。
その正体は世界を破壊しようと目論む人類の敵ウロボロスだ。
ウロボロスは俺達に気が付いていないのかそれとも何処かに向かおうとしているのか浮遊を続けている。
「ン?アレはなんだろう?」
「アレは!…」
トトが別の反応に気が付く。
俺はそれを見てようやく確信出来た。
それと同時に焦りが生じた。
ウロボロスはアレで勝てる程甘い相手ではないのだ。
「皆、いこう!」
「「テンフォー、了解!」」
「αフィールド起動!よし!」
俺は屋外で使用可能な緊急展開用フィールドリングを取り出し発動、皆に合図しウロボロスを追う様に指示した。
「間に合うと良いが…リンク開始!」
俺は手を翳し体に力を流し込み、強いイメージを迎撃に向かった皆に送り届ける力を開放した。
Side?
「くうっ!?…なんなのだというのですか?!」
ラボ付近に突如正体不明の物体の反応を確認し偵察に出た私クロエ・クロニクル。
謎の物体には此方の攻撃がほとんど通じずに途方に暮れていた。
「このっ!…」
カチカチ
迎撃を続けるが此方の武装のエネルギーの方が底をつき欠けてしまっていた。
「なら…しまっ!?…」
武装の切り替えに気を取られ、謎の物体が触手を伸ばしてきているのに気付くのが遅れてしまい眼前に迫るのを見ているしか出来ずにいた。
だがそこで…
「えいやあ!」
「!?」
私に襲いかかろうとしていた謎の物体は何処からともなく攻撃が飛んできて斬り裂いた。
「大丈夫ですか?!」
「え、ええ…」
「此処は私達に任せて早く離脱を!」
「わ、分かりました…」
私を助けてくれたのは五人の少女だった。
その内の一人の少女に退避するように言われ私は急いで離脱しラボの主人に報告に向かった。
Sideミルドレッド
「おとなしく退避してくれたか。
一夏からのリンクも来たし全力でいかせて貰おうとしようか。
いくぞウロボロス共!」
先の一撃で両断したウロボロスは小型のウロボロスを大量に生み出し私達に矛先を向けてくる。
だが一夏のリンクも来た今負ける要素などほぼ無いに等しい。
「【天魔の助勢<プロヴィデンス・オブ・ワイルドハント>】はっ!」
異能を開放し生成した魔力弾を放ち一掃する。
「今だ皆、一斉攻撃だ!」
「うん!【追撃/斬<チェイシング・スラッシュ>】!
トトちゃんお願い!」
「分かった!【XYZ<エクシーズ>ボム】!
ルルーナさん!」
「はいよー!【無限の一閃<インフィニティ・ストライク>】!
後は頼んだよシャティー!」
「分かってるわ!【幻想/魔剣再現・緑<イミテーション・ネグリンク>】!やあっ!」
希美が音波の斬撃を飛ばし、それに続けてトトが懐から異能で強化した爆弾を取り出し投擲、爆発させ小型ウロボロスの軍勢を分散させる。
間髪入れずにルルーナが投擲した楯で、シャティーが異能で召喚した魔剣を振るい残りのウロボロスを斬り裂いた。
「ウロボロス消滅を確認!
そっちは大丈夫か一夏?」
「『今確認出来た。
こっちも心配無いぜ?
皆お疲れ様!』」
「そうか」
一夏に報告をしている最中
「む?…」
「い、今一夏って言ったよね?
もしかしていっくんの事知っているの?!」
「そうだが?」
もしや先程退避させた少女の話を聞いてやってきたのかな。
「『そ、その声は!…もしかして束さん!?…すぐそちらに向かいますので詳しい話は後で!』」
「「嘘ッ!?」」
どうやら彼女は一夏の知り合いだったらしく皆驚いていた。