死神という名のパンドラの箱   作:snow white

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1章:死神に出会う

決して開けてはいけない箱。

私の記憶はそこに眠っている…。

その箱を開けてしまえば、大変なことになる。

それだけは避けていきたいのに…。

貴方を思い出そうとすればするほど、胸が痛くて、裂けてしまいそうで…。

なのに、私は記憶を探し続ける…永遠に。

 

4月。

桜が舞っていてとても綺麗だ。

嫌なことすべて忘れられるような気がして、息を吸う。

でも実際は違った。

桜の木を見れば見るほど貴方のことを思い出してしまう。

貴方の名前もわからないのに。

こんなに苦しんでいる私は一体何様なんだろうか。

恋なんてするんじゃなかった。

今更後悔しても遅いのに。

馬鹿みたい…ホント。

 

(そういえば…死神って何のことだったんだろう)

 

ふと、思い出した言葉。

聞いたことのあるような声...

 

それすら私は忘れていた。

誰に言われたのかも...

 

私はその後、死神をしているという人に出会った。

彼の名は『アルトス』。

死神になって50年と言っているが、姿は20前半の体。

一応ベテランらしい...。

 

「それで、アルトスさん...私はその学校に行くべきだと ?」

「あぁ。君には資格がある...死神としての能力が。」

「私は死神についてあまり知りません。それでもあの学校に ?」

「それでもだ。あぁ、後言い忘れてたがお前は知らない方がいい。」

と真剣な目付きになって告げられた。

「知ってしまうと不都合でも ?」

「知っていい奴と知ってはいけない奴がいる。おまえは知ってはいけないほうだ。」

とまた真剣な目付きになっていた。

隠そうとしているみたい...

「でも、死神の特徴とかはいいでしょう ?初心者だよ ?ここの事まだよく理解できていないのよ ?」

「わかった。それは説明してやる。だが、おまえが知りたいことは言わんが。」

「それで構いません。」

と言うとアルトスさん言い始めた。

「この世界は何らかの原因で悔いを残し命を無くした者が来るところ。だが、迷いがある魂は自分の体に入れぬまま漂っている。それらを天に行かせるのが死神の役目であり自分の悔いを報いる唯一の仕事。悔いがなくなれば、そのまま階級し天界の天使になるのだが、私みたいなのは悔いという悔いが分からないままここでずっと死神の仕事をしている。」

「悔いがなんなのかさっぱりってことですよね ?」

「あぁ。ここに来たときおまえと同様記憶がなくてな...。」

「じゃあ、私もこのままなのかもしれないということですか ?」

私は恐る恐る尋ねた。

アルトスさんは首を縱に振っていた。

「あ、あと死神の武器についてだ。人それぞれ形が違うんだ。だがまれに武器をvoice化させる奴がいる。そいつは1000年に一度しか来ねぇって話で、いままで初代しかまだ現れてねぇって話だ。」

「武器をvoice化...」

「おまえはもうそろそろ武器が出てもおかしくない状態だ。」

「それって ?」

「満月にここに来る奴は何かしらのワケありが多い。で、おまえもその中の一人。」

「へ...?」

と私は首をかしげた。

「1000回目の満月って事だよ。今日が」

「じゃあ、私は...」

「ある意味貴重な存在かもしれないな。」

 

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