死神という名のパンドラの箱   作:snow white

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2章:少女が託す想い

「ある意味貴重な存在かもしれないな。」

とアルトスさんは言った。

武器をvoice化…

そのことが頭から離れなかった。

 

「ルリ、下がれ」

突然アルトスさんが言い放った。

(一体どうしたんだろう…?何か異変を感じたのだろうか?)

「初代…?なのですか?」

『あぁ。そなたの後ろにいる少女は初めての顔だが…アルトス』

「私がつい先ほど見つけました。」

『敬語はやめないか…アルトス。同期なのに。』

と少女は笑った。

なんでだろう…見たことがあるような…!!

「私は…忘れてたの?」

『そなたにも私が見えるのか?』

「はい…あなたに私は一度、どこかで会いましたよね?」

と恐る恐る聞いてみた。すると…

『あぁ。思い出してくれたのだな?』

「一応、思い出した気が...してます。」

『それは、よかった。』

と、少女は微笑んだ。

やはり、この微笑みをどこかで見たことがある。

『私は、ほんの少しまででそなたの探している記憶とともに眠っていた。そなたがここにきて私は目覚めた。』

「私の記憶?」

『あぁ。まぁ、それ以上は言えないがそなたには死神の資格がある。アルトスの言う通り学園に行くべきだ。』

と少女は真剣な顔をしている。

どうして私を学園に行かせたいのか不思議だった。

 

『そなたは…この世界を変える事ができるかもしれない』

急に少女は言い出した。

「え…?どういうことですか?」

「あいつは自分が成し遂げられなかったことが一つあってな。自分のせいでどれだけの人が死んで、どれだけの人が自分のために命をたって行ったことも…それらの魂を天に返すためここに来た。」

『そんな昔の話はやめてくれ。アルトス』

「おまえはそうやっていつも逃げてたな。」

『昔の話はどうだっていいだろう?彼女は私の最後の望みなんだ』

「それなら話すべきだろう?」

『それは…私だって。』

と黙り込んでしまった。

「あ、あの…私が最後というのは…?一体…」

『希望を託したい者。そなたにふさわしいと思ってな』

「それは、ありがたいですけど…過去に何らかの事情があり、成し遂げることができなかった…でいいんですか?」

『あぁ。理解が早くて助かる』

とまた少女は微笑んだ。

「ルリには窮屈なのかもしれんが学園に入ってくれるね?」

戸惑いもある。でも希望を託されたのじゃぁ、仕方ない。

まだ、この世界の理屈はは分からないけれど…私でいいのかな。

「―はい。―」

「んじゃー決まりだなっておい…どこ行ったんだ全く」

すでに少女はいなくなっていた。

私はあの少女の過去を知ってはいけないと感じた。

相当の苦しみを味わったんだろうと思ったからである。

「アルトスさん。いつから学園に行くのでしょうか?」

「明日からだ!」

「え…」

「気合い入れていこうな!新入生!」

 

と私の運命が変わり始めた気がした。

でも、あの少女はどうして私なんかに希望を託していったのだろうか?

記憶がないからわからないや。

とまた私は桜の木の下で月を眺める。

「綺麗な月だ…」

一人、私は呟いた。

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