死神という名のパンドラの箱   作:snow white

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4章:暁色の指輪と心の痛み

心が痛い。

裂けてしまうかのようで...

泣いたってなにも変わらないと分かっているのに。

また、一人になってしまうのを恐れているのだろうか。

前世ではクラスから一目置かれる存在だった。

それだけだとよかったのに...

頭は良かったし、運動神経は桁外れ。

名家のお嬢様とかあらぬ噂までたつほどだった。

でも、人当たりが悪かった...。

だから自分が好きになれない。

またこの世界でもそうなってしまうのだろうか...

 

あの人の顔が思い出せない。

思い出そうとするとそれを止めるかのように心が酷く痛くなる。

裂けそうで...貴方をただ思い出したいだけなのに。

怖くて、裂けそうで、涙が止まらなくて...。

 

いつのまにか私は目を開けていた。

リヒトが夕日を見て歌っている。

心が気持ちい...何処かで聴いたことがある...。

「あの...」

私はつい声を出してしまった。

邪魔したくはなかったのだけど。

「大丈夫?」

「はい。心配をかけてしまって...」

「ルリ...」

「何?」

「僕は...死神をしてていいのかな」

と寂しげにリヒトは笑う。

「もっと、自信を持ってください。死神をしてていいと思います...私は。」

「でも...いつも邪魔な存在だし。」

「そんなこと、気にしてたら疲れるだけだと思うけど?」

と私は思ったままのことを言った。

「そうだね...」

とリヒトは食事を持ってくると言って部屋を出た。

私は夕日を見てふと思い付いたメロディーを歌う。

『♪:暁色の空...遥か彼方へ懐かしい記憶...届けたい...天高き空は...果てしない終わりを告げた...いつの日か貴方を忘れて...いつか消えてしまう...暗い闇から明るい光を目指して...』

と私は歌い終わった後に気づいた。

指輪をはめていたことに...

「こんなのあったっけ...?」

「食事持ってきたよ。 」

とリヒトが帰ってきた。

「リヒト...ひとついい?」

と私は訪ねた。

そして、

自分がはめていた指輪の事を話すと...

「あぁ。ルリの力が秘められているんだね。僕はペンダントだよ」

ときれいな黄金色に輝くペンダントを見せてくれた。

「私の力...」

「きれいな指輪だね。暁色かな...。」

「これってどう使うの?」

「んー。それは...人によって違うからね...何とも言えないよ。」

と困った顔をしていた。

「食べていい?」

「うん。熱いからね...」

と私はクリームシチューを食べた。

「美味しい...」

「でしょ?よかった...口に合って。」

とリヒトはほっとしていた。

色々話をしながら食べていた。

私は食べ終わり、リヒトに告げた。

「私、明日から頑張っていくよ。」

「大丈夫?」

「うん。もう治ったみたいだしね」

と言ってリヒトと一緒に下へ降りた。

「ルリ大丈夫か?」

「はい。おかげさまで」

と私はアルトスさんと一緒に去っていった。

 

月明かりに照らされている桜の木。

そして私は思った

このまま時間が流れたなら...少しは楽になれたのかも...と。

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