仮面ライダークロウズ   作:新生仮面ライダー

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本編を入れる前に一話だけ話を入れます。

小説を初めて書くので至らない所もありますがどうか暖かい目で見てくれると嬉しいです。


第0羽 高原慈の事件簿

真っ赤な分厚いコートを着た高原慈(たかはらめぐみ)は人々が行き交ううす寒い夜の街を歩いていた。季節は12月でもう冬に突入していた。

 

「う~寒い。早く帰ってご飯作らないとなぁ」

 

彼女は手を擦り合わせ、白い息を吐きながら呟く。時刻は午後10時。高校3年生の彼女は来年受ける大学受験のために塾で予習をしていたのだ。

 

「今日は何を作ろうかな。ハンバーグ?それともオムライス?」

 

う~んと唸りながら今日の晩御飯の事を考えながら歩く慈。

 

「颯(はやて)君は何を食べたいかな?」

 

慈は家で彼女を待っている幼なじみの顔を思い浮かべる。彼とは幼なじみで訳合って一緒に暮らしている。まぁ彼の場合、何を作っても美味しそうに食べてくれるから作りがいがあるのだが。

 

「あれ・・・?」

 

と、ここで急に足を止め、慈は辺りを見回す。いつの間にか人気がなくなっているのだ。おかしい、さっきまで人は沢山いたはずなのに。

 

「ガルルル・・・!!」

 

不意に聞こえてきた獣のうなり声。怪訝に思いながら声の出所を探すとどうやら前の方から聞こえるようだ。犬かな、などと思いながら首を傾げているとそれは暗闇の中から姿を表した。

 

「ひっ」

 

彼女は思わず小さな悲鳴を上げる。現れたのは人間じゃなかった。いや、正確には人間のように二足方向でたっていたが身体中毛で覆われておりナイフのように鋭い爪、極めつけは犬のような顔。

 

「ば、化け物・・・」

 

慈はそう口にし後ずさるとそれを追うように化け物も彼女の方に歩み寄る。慈は再び悲鳴を上げて元来た道に身を翻して逃げ出した。

 

――――

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

化け物から逃げた慈は近くにあった路地裏の物陰で身を隠していた。

 

「なんなのあれ」

 

彼女は震える声を押さえてあの化け物を思い出す。人間とは違う異形の存在。それは自分の事をずっと見つめたいた。

間違いなく自分が狙われているんだと理解して体が震える。

 

「そ、そだ。颯君なら」

 

慈は思い出したようにコートのポケットからスマホを取り出す。彼なら何とかしてくれる。そんな根拠もないが頼れる人はいないのだ。

 

「・・・・・・」

 

震える手でスマホを操作、何とか彼の連絡先に繋げることができた。お願い、早く出てと小声で呟くこと数秒、聞き慣れた声が聞こえてきた。

 

「むっ。どうした、慈」

 

堅苦しい颯の声に慈は安心して泣かそうになるがそこを堪えて幼なじみに助けを求める。

 

「た、助けてっ颯君!!怪物が現れて、それで襲われてっ!!」

 

「落ち着け慈。怪物がどうしたんだ?」

 

幼なじみの半狂乱の雰囲気にただならぬ雰囲気を感じとりながらも努めて冷静に話を促す。

 

「だからねっ!!今怪物に襲われているのっ!!信じられないかもしれないけど本当なのっ!!」

 

「っ!?分かった!!今からそっちに向かう。だから君はそこで大人しく――――」

 

 

何かを察したかのように彼の声が大きくなったが途中で後ろから何者かの手が伸びてきてスマホを取り上げられたせいで途中から颯の声が聞こえなくなった。

 

「・・・え?」

 

慈は恐る恐る振り向くと先ほどの怪物が立っていた。その手には慈のスマホが握られていた。

 

怪物の手に持っているスマホから慈?慈?!と、颯の声が聞こえていた。怪物はそれを物珍しそうに見ていたがピッ、とボタンを押し通話を終了させた。そしてゆっくりと彼女の方に振り返る。

 

「い、いや」

 

慈は後退するもの後には物置き場になっているのでもう逃げ場はない。

 

「誰か・・・」

 

怪物はスマホを投げ捨て彼女を方に歩いてくる。やがて追い詰められた彼女の前で立ち止まる。

 

「誰か・・・誰か助けてっ!!」

 

涙を浮かべながら彼女の悲鳴を聞きながら怪物は鋭い爪を振り上げた。その時。

 

カツン、カツンと音を立て暗闇の中から何かが此方に向かってくる。その音に慈も怪物もその音がする方向へと視線を向けた。それは、人の形をした何かが遂に彼女達の前に姿を表す。

 

それは暗くてよく見えないが赤い複眼だけが闇の中でも輝いていた。

 

「ガルルル」

 

「・・・ふっ!!」

 

それは短く息を漏らした後、うなり声を上げる怪物に向かう。

 

「ふんっ!!」

 

彼は素早い動作で怪物に詰め寄り、殴り付ける。殴られた怪物は壁に叩きつけられ動かなくなる。

 

「あ、あの」

 

助けてくれた者なおずおずと声をかけるがそいつは黙って自分が来た道を指差す。言葉はなかったが恐らくは逃げろ、と言っているように見えた。

 

「あ、あのありがとうございますっ!!」

 

慈は言葉を発しないそれに頭を下げると彼が来た道へと走った。

 

《animalMaxpower!!ギルティストライク!! 超coolに here we go !》

 

後ろから聞こえる軽快な音声と共に小さな爆発音が聞こえたが彼女は振り返らなかった。ただひたすらに自分の家へと走った。

 

これは2年前、高原慈が経験した最初の事件である。

 




次からは本編に入ります!!辛口でもいいので感想をお願いします!!
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