酔った勢いで正妻強化枠、咲との潰し合いが酷いことに(白目
ナンバリング付いてるのは残りの人とも打つ予定だから(震え声
最終的なヒロインは師匠トリオの洗礼を浴びる可能性が微レ存
Episode.1 人鬼・1
東京のとある雀荘、そこは臨海女子の近くな為国際色豊かな客層をしていて、留学生を狙った雀ゴロがよく入り浸る店があった。
「……ロン、純全帯・三色・三暗刻・三槓子、裏ドラが四つで三倍満でオジサンのトビ終了ね」
そんな店の中にネリー・ヴィルサラーゼは居た。
偶々立ち寄った雀荘で勝負を仕掛けられた為、最初の一戦二戦は流れを見る為の見、続く三戦四戦で一気にレートを釣り上げて返り討ちにしただけで、何でもない筈の一日。
しかし、普段の勝ちパターンそのものだったのでネリーは気にして居なかったが、彼女の背後から彼女を興味深そうに観察している男が居た。
卓割れとなり、彼女と同じ高レート麻雀を打った後であろう勝ち金をサイドテーブルに積んだ黒ずくめの男、彼を取り巻く流れが見えるネリーは雑魚退治で稼いだ金額と普段からレートを釣り上げる為に持ち歩いている見せ金を持ってその男の対面に座った。
「ねぇ、貴方……名前は?」
これから対局する事が当然である様に、彼女は自然と男の名を聞き、それに彼も答えた。
「––––傀、と呼ばれて居ます」
幸か不幸か、彼女の相手は恋い焦がれて居る魔法使いの師の一人、彼女の王子様の土台となる流れの麻雀の師匠だった。
この時の傀はこの店の常連からショート分の借金を回収しに来て居て、特に対局もする事なく相手が素直に金を支払った為そのまま別の卓に移動する予定であった。
偶々目に映ったネリーの麻雀が自分の良く知るソレと似た打ち筋だと気が付くまでは。
傀と対局し続けてもう直ぐで10年になろうかという少年は彼の流れだけでは無く、命を刻む哭き、苦難を捩じ伏せる強運を身に付けたが、その代償に情熱を失い停滞の中に居る。
傀がその事に対して何のアクションも起こさないのはこの程度で潰れる宿命を背負った男では無いと理解しているからだ、須賀京太郎と言う少年が生まれ持った勝利への執念は彼が死んだとしても消えはしない。
彼の対戦相手への冷酷さ、一期一会の出会いでも容赦無く再起不能へと落とす場合があるのは『二度と戦えない様にしてしまえば、万が一自分の弱点を発見され再戦されても、負ける事がなくなる』と言う深層心理から来るもの、情熱を失った所で魂の底にまで刻まれたその執念は拭えない。
そして、その彼の姿を怯えるでも無く、憧れるでも無く、並び立つ為に見据えて牌を切るネリーは傀には興味深く、又その麻雀が何処まで京太郎に届くか測って見たくなったのだ。
だから、傀はお決まりのセリフを口にした、返事は聞くまでも無い。
––––––打ちますか?
初っ端から傀先生、京太郎に勝つには彼が学んだ本物達を知る事がフラグの一つ。
再戦されて負けない方法、相手を再起不能にする(白目