一部の陣営が強化されているので原作とは点数が違い、鶴賀・風越が其々−1万点 清澄・龍門渕が+1万点になってます。
結果、鶴賀・風越は此処で稼がないと下手したら咲にワンパンされる可能性が……。
??日目 団体戦 副将戦
(うーん……トップとは約3万点差、予想の範囲内とは言え結構キツイっスねぇ……)
副将の椅子に座っているモモは如何にして原村和から点棒を奪い、そして如何に振り込まないかと言う事に神経を尖らせて居た。
京太郎に連れられ、中学時代から麻雀を始めた彼女は勿論当時の大会でも優秀な成績を出しており、当然の如く原村和との対局経験も持って居る。
自分のステルスが効かない相手の一人、しかも京太郎との対局経験も豊富なデジタルときた。
今の彼はともかく、昔の京太郎の蹂躙劇を受けても尚自分を変えずに打ち続けている彼女はほぼノーミスの選択をして闘牌するのだ。
麻雀とは、ノーミスの選択をすれば和了るべき人が和了る物、彼女の中学時代の顧問が良く言っていた言葉だが、その言葉の通り和の和了率は非常に高い物であった。
(完璧に手を読み切ってたとしても余裕でツモるっスからね、このおっぱいさん……他家を狙っても良いけど、大将戦を考えるとそれはしたく無いんスよねぇ)
清澄大将、宮永咲。
自分の友人であり嘗ての仲間でもあり、今現在の最大の壁。
宮永照がマシンガンならば宮永咲は迫撃砲、単発の火力が桁違いに高く、コンディション次第ではW役満ですら東発で叩き出す事もある。
ツモられる分には問題無いのだけど、責任払いと言う狙い撃ちまで使って来るので仮に自分が射程範囲から脱出したとしても、他家の人が狙い撃ちにされれば大将戦は即終了だ。
今回の大会はW役満が無いとは言え、槓ドラを無理矢理乗せたインスタント役満も作れるのだからどの道二、三発殴られたら死ぬ。
できる事なら原村和から三万、若しくは彼女に一度の和了もさせないまま即死圏内から脱出出来るだけ稼ぐ、それが自分の役割だとモモは考えて居た。
(和了を急いで半荘二回流しても火力不足で多分咲ちゃんの射程範囲からは脱出出来ない、流石にきょーさんの幼馴染やってないっすね……)
溜息を吐きたくなるものの、モモは速攻の早仕掛けには向かわず自分の親まで見に回ることを選択、プラスして自分の存在感を消しておき、切り出し方の癖などを読ませない様に努める事に決める。
東一局 親は風越の深掘。
名門と名高い風越、その選手としてはやや甘い打ち筋の相手、狙い撃ちにするならば彼女になるが今の状況ではそれが出来ない。
そんな歯痒さを感じながらも9巡目、深堀が先制リーチを仕掛け、モモを含めた三人はキッチリと降り切った為、東一局は風越の一人聴牌に終わる。
原村和は想像通りに硬い、この一局で親の先制リーチに対して淀みない動きで降りを選択した事からも分かる。
中学の時よりも遥かに手強くなった、相変わらず対局者に対する苦労が絶えないなぁ……とモモは遠い目をしながら対局を続ける事になった。
二部構成なので本格的な対局は次回。
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