須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

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まだ終わらない副将戦、多分あと二、三話余裕で使う(白目


女子副将戦・2

??日目 団体戦 副将戦・2

 

 

東一局 一本場 ドラは中。

 

私の配牌は三・四・七・八萬、五・九・九索、七・八筒、南・白・発・発と、配牌時点で三向聴。

 

しかも発が対子で食い仕掛けも可能な形、ツモ次第では染めても良いし、無理をすれば三色だって見える手だ。

 

序盤は見に回ると決めた途端コレっスか……きょーさんならこっからでも余裕で混一・一通・発の跳満作るんすけど……私は其処まで流れとかが見えてる訳じゃ無いんすよねー。

 

その思いを裏付ける様に引いた第一ツモは白、 出来れば萬子の下あたりか索子の真ん中が欲しかった所だけど仕方ない。

 

私はオタ風の南を払って白を抱え込む、南はおっぱいさんの風牌なので握り潰しておく事も考えたけど、重ならなきゃ邪魔になるだけの牌、仮に第一打から鳴かれたとしても軽く速い手だからの鳴きになる筈。

 

少なくともおっぱいさんの麻雀は一線を超えた人達の様な滅茶苦茶さは無い、鳴いて跳満倍満を当たり前の様に和了する様な人じゃないっす。

そんな私の思いと共に切った南、それはやはりおっぱいさんが鳴き、彼女は打一索。

 

下家の龍門渕さんに軽く睨まれたけど、私だって和了って欲しく無いから鳴かせるつもりは無かったんすよ……、てかやっぱり見えてるんすね……地味に自信無くすっす。

おっぱいさんの鳴きによってツモ順が再び私に回る、第二ツモを見ると九筒。

 

コレで手牌が全帯系に近づいた、発・白あたりが重なれば満貫も狙えそうだけど……。

 

おっぱいさんの捨て牌、第一打が手出しの七索で、二打目が一索。

 

索子が安い、と言うより整理した様な感覚を切り出し方から感じた私は彼女は張っていると考えた。

 

読み違えたら即ハコテンの環境で麻雀をして居たからこの自分の感覚に疑いは持っていない、私はツモった牌を手牌の横に置いて少し考えさせてもらう、龍門渕さんには悪いっすけど。

 

普通なら考える要素があんまりにも少ないっすけど、牌の並びや切り出し方、視線の動きなんかから相手の手を予想する事位は出来る。

 

速攻を仕掛けると言う事は張ったのは間違いないっす、問題はその待ちと役。

 

南のみの手ならまだ傷が浅いけど、三暗刻まで持って行かれると地味にキツイ、鳴き入りで三暗刻となると確実に対々も重なって満貫まで伸びる、ドラ次第じゃ倍満にすら手が届く。

 

今現在の私の点棒は八万点と少し、倍満一発が致命傷になり兼ねないので回すしか無い。

 

 

私は今ツモって来た九筒を引き入れ、打九索。

 

索子整理時の視線の動きからコレは無いと読んでの打九索、牌の表面から指を離す瞬間にロンされるんじゃ無いかとビクビクだったっすけど何とかセーフ。

 

 

ホッとしたのも束の間、次は鳴きが入った所為で一度ツモ番の飛ばされた龍門渕さん、私が見えてるって事は相当な実力者な筈っすけど、割と焦れてる様にも見えるんすよねー、順位的な事を考えると出来れば跳満辺りに直撃して貰えると嬉しいんすけど……。

龍門渕さんはツモ牌を見て私と同じ様に少考し、私と似た様な事に思い至ったのか九索を合わせ打ち。

 

続いて風越の深掘さん、私達の九索連打に何かを感じたのか彼女も一旦ツモ牌を横に置いて少考に入る。

 

ただ、その表情から察するにあまり深くは読みきれていない様子、龍門渕さんは私の打ち回しに何かを感じ取った見たいっすけど、深堀さんには私が見えてないっぽいっすからねー、下手したら放銃っすかね。

 

結局彼女はツモ切りを選択して打一萬、同時におっぱいさんの手牌が倒れ、ロンの一言が出る。

 

役は赤五萬を含めて南・対々・三暗刻の赤一で跳満、初っ端から飛ばすっすねぇこの人。

 

東二局 親はおっぱいさん ドラは五筒。

 

配牌には嬉しい事に赤五筒が二枚あるのでインスタント満貫が確定、しかも配牌には幺九牌が無く、食い仕掛けでも何とか跳満のラインは確保できそうだ。

 

本当ならこの局も見に回る気だったんすけど、さっきの跳満でおっぱいさんの風向きが良くなる可能性があるので多少強引にでも前に出ないと完全に出遅れる。

 

赤ドラと断么手を活かす為、完全に決め打ちに回って10巡目聴牌、役は断么・平和・ドラ4の二−五−八萬待ち。

 

ギリギリまで息を殺しながら聴牌気配を消し、ブラフや遠回しのバラ打ちなどを使っての迷彩付き三面張。

 

この黙っ跳を直撃させたいのは山々っすけど、悲しい事におっぱいさんには三面張を一発で見抜かれちゃってるみたいで即降りに回ったっす。

 

続く龍門渕さん、深堀さんも降りてしまい流局、私の黙っ跳はたちまち一人テンパイに様変わり。

 

自分の打ち筋に対する情報を極力渡したくなかった私は、敢えてノーテン宣告で牌を伏せて自分の親番に回す事にした。

 

前半戦の間はコレで私の手を丸裸にされる事は無いと思いたい、後半戦には小休止が挟まるからその時に別室の仲間達からの情報で牌譜を知るだろうし、そっからはガチンコ勝負になる事が読めてるのでのらりくらりとした和了をしつつ前半戦は終わりたい。

 

 

そんな密かな期待を込めながら、賽を回して東三局開始の合図を出すのだった。




普通にモモのステルス性が劣化してるとか深堀さんATM化不可避とか思った人!! よく考えてみよう。

上家 原村さん

小学生時代から京太郎の阿知賀襲来イベントや、魔改造咲や魔改造モモとの対局経験アリ。

しかも京太郎に読み切られると分かっていてもデジタル一本、経験値の蓄積がががが。


下家 龍門渕さん

地味に影薄いけど、中学時代の京太郎との対局後、超覚醒した衣と毎日対局してる人、今は大人しいけど実力で言ったら原村さんとタメかちょい上。


深掘さんの対面 モモちゃん

一部以外には普通に通用するステルス迷彩&京太郎を筆頭にした逝かれ麻雀部を纏めて居た叩き上げ、相手の視線や理牌の癖から相手の聴牌気配を普通に読める。

そもそもステルス迷彩が効かない男(京太郎)と同じ部活に居た上に、気が向いた時にだけ顔を出しているとは言え完全なkillマシーン状態だった不満足京太郎と打っていて麻雀辞めなかった人達の一人。


結論、周りが異常。

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