須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

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九頁目

九日目 奈良に日帰り温泉代打ち旅行

 

 

麻雀教室に足を運んだ途端、江崎に『漸く来ましたね、首を長くして待ってましたよ』と言われた。

 

珍しく先生が不在で、部屋の隅で崩れ落ちてるチャンプが気になりはしたもののそのまま江崎に連れ出された、部屋の鍵をorzってるチャンプに投げ渡して『戸締りお願いしますね?』とか言ってたのが江崎らしい。

 

 

移動しながら話を聞いたら奈良の方に少し打ちに行く事になり、その会場が旅館で且つ手積み麻雀、ツバメ返しや元禄使える俺を連れてけば楽に終わるし、目標達成後は好きにして良いらしいので余った時間は個人で稼げるんだとか。

 

『最近傀に御無礼されまくりましたからねぇ、お財布が軽いんですよ』とは江崎の談だ。

 

んで、俺達は一応親子って事でチェックインするらしい、こんな親父は願い下げだけど、ポンコツ姉妹の機嫌が直るまではミンチ化する麻雀しか出来ないので仕方ない、雀荘に行こうにもそんな気力無くなるし。

 

 

何時の間にか親父達の許可は取っていたのかそのまま直行、黒髪の鬘被せられた上に名前も『江崎京』と言う偽名を使うと言う徹底振り、つーかお前は本名なのかよ。

 

そんな突っ込みを入れたら『私は一度東シナ海で死んだ事がありますから大丈夫ですよ』と言われた、なんのこっちゃ。

 

 

駅やらバスやらを乗り継いで着いた先は阿知賀と言う土地の松実館、如何やら此処が賭場らしいがどう見ても堅気の宿、いや逆にこういう場所だから博打打ちが集まって勝手にやってるんだろうか?

 

そんな事を思っていたら宿に泊まる前に何故かボウリングをする事になった、何故にボウリング?とも思ったが負けた方が勝った方のスコア×一万の金額を稼ぐと言う罰ゲームになったのでやらざるを得なくなった。

 

 

結果、俺のスコアは200ちょい、江崎は300つまりパーフェクトゲームで、俺は今夜中に300万稼がなくてはならなくなった、マジかよ。

 

 

その後、江崎と共にチェックインして温泉に浸かった。

 

一晩で300万、昨日自殺志願者に有り金くれてやったから軍資金として50万借りた為、実質的には350万だ。

 

一勝負10万だとしても自由時間で35勝しなきゃならん、コレはさっさと仕事終わらせて稼ぎに集中しなきゃならないか。

 

緊張感が出てきたところで、風呂上がりに牛乳をおっさん臭い動作で飲む江崎を見てバカらしくなった。

 

大体考えたら分不相応な勝負をさせるほど江崎もバカじゃないわな、要は勝てば良いんだようん。

 

 

晴れ晴れとした気分で部屋に帰ったら携帯にチャンプから200通近くの愚痴メールが届いてた、先生が居ないのがそんなにショックだったのか……。

 

不憫だったんで例のドヤ顔を送った。

 

……………感謝メールと惚気メールが1,000通位来たのでバッテリー引っこ抜いてそっ閉じした。

 

これから打ちに行ってきます。





京ちゃん玄人モード、先ず並の代打ちならガキ相手と言う事で産まれる油断に付け込まれます、油断しなかったとしてもワザと振り込んで買い被りだったと思わせてから捲ります。

割と普通に強い(白目

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