須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

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罰ゲームは命に関わる物ではないと感想欄で言ったな? 悪いがありゃ嘘だ(白目


十八頁目

十八日目 ハンギング0(バース)

 

例の罰ゲーム、三連休の最終日に連れて来られたのはとある研究所の地下室。

 

其処で俺はハンギング0と言う麻雀を打つ事になった。

 

 

相手はボルネオから連れて来られたと言うオランウータンが三匹、ふざけているのかと一瞬考えたが俺の首にワイヤーが巻かれた時点でそんな考えは消えた。

 

見れば猿たちの首にもワイヤーが巻かれている、そしてそのワイヤーは天井に繋がっており、何時でも巻き上げる事が出来る体制だ。

 

このハンギング0、持ち点25000で役を和了しても回復する事は無く、0点に達した時点で首が吊られると言う物だ、ワイヤーだから苦しまずに死ねるだろうな。

 

 

問題はこの猿共が麻雀を打てるかどうかだけど、周りに転がってる首無しを見たら分かる。

 

 

こんな時普通は恐怖を感じるんだろう、実際前に対局者が射殺された時は内心が無茶苦茶だった。

 

けど、今の俺は非常に楽しみで仕方無い、何せ相手は野生動物だ、破滅に追いやった所で誰にも迷惑が掛かる事が無い。

 

互いの破滅を賭けた、命を賭けた闘牌、一度やってみたかった。

 

 

親決めのサイの結果俺は北家、オーラスまでじっくり見が出来るのは有難い。

 

場の流れ、猿の癖や捨て牌から手に入る情報をギリギリまで選別出来るのだ、点棒0になれば死亡だが逆を言えば黒棒一本あれば続行出来るのだ。

 

それまではどれだけ削られてもジッと顔を伏せる、何があってもだ。

 

東1局 下家の猿の親、この猿の打ち方は徹底したデジタル麻雀の様だ、牌効率を考えた打ち筋が透けて見える。

 

しかし、それだけでは説明の付かない捨て牌をしている、まるで牌が見えているかの様な動きでサクサク切り飛ばし、立直一発自摸ドラ一を和了する。

 

一発目から4,000All、親倍でトブ範囲になったがそれは周りも同じ、寧ろそれが当然と言う様な雰囲気を出している。

 

一本場、今度は断么のみでツモあがり、俺の三色ドラドラを潰しての1100All。

 

二本場、今回は流石にニ鳴きして役牌ノミで自摸和了、500-700

 

3局打って分かった事は二つ、残りの二匹はアナログ打ちとオカルト打ちと言う事、そして此奴らは怜さんの様に先の巡を見ることが出来ている。

 

俺の和了に腹が立ったのか3匹とも俺を日本語で罵倒しながら東2局に入った。

 

こっからはひたすら耐久麻雀、三匹とも門前で打つタイプの連中のようだから手が高く、高目低目の選択を見誤ると一発だな。

 

東2局、対面の猿が混一色を聴牌役牌が一枚も吐かれていない事と萬子の溢れ具合から役牌抱えのシャボ待ちと判断、満貫ツモを潰すために早上がりしたかったけど、リーチ一発が付いて跳ねた6,000All。

 

残りの点棒は13900、親満直撃位なら耐えられるが流石に此奴はキツかった。

 

 

再び一本場、今回は清一色に向かっているのが分かった為、ツモられる前にコッチがツモのみで和了る、400-600。

 

また猿が発狂、いい加減煩いなと思い始めた頃東3局が開始する。

 

次が俺の親、何としても和了したかったがまさかのダブリーされての1発ロン、振り込みなんざ滅多にしねぇのにひでぇな畜生。

 

ダブリー一発ドラ一の親満貫、裏が一枚乗れば俺は死ぬ。

 

王牌に手を伸ばし裏ドラに手をかける、すり替える必要など無くドラなど乗らない、もし乗ったならば俺はその程度の男だったと言う話だ。

 

不思議な程酷く落ち着いた手付きで牌を捲る、当然ドラはハズレ。

 

猿どもが俺の点棒の残り1900を見て笑う、嘲笑混じりのそれらは毛ほども気にならず、逆に鷲巣麻雀を打っていた時と全く同じ感覚になった。

 

流れが見える仕上がった状態、猿どもの流れをつまみ食いしつつオカルト猿に早仕掛けさせたお陰で流れが捻じ曲がったんだ。

 

一本場、猿がダブリーを再び敢行、ツモった際に断么平和清一二盃口が見えたのでそのまま渡り打ちをしつつ必要牌を集めて行く。

 

更によせば良いのにオカルト猿が暗槓、俺の手にドラが二つ乗った、然もこっちも聴牌したため即リー。

 

俺のリーチにデジタルとアナログは降りた、見て待ちわかるような河はしていないから仕方ない、しかし立直を掛けた以上オカルトは和了牌以外は切るしか無く、あっさり討ち取った。

 

 

立直一発断么平和二盃口清一色裏も乗ってドラ6、30符19翻の数え役満、文句無しに首吊りだ。

 

吊るし上げられた猿の首が自重に耐えれず折れた音がする、断末魔と共に抵抗する音が消えた後に俺の親番が回ってきた。

 

配牌を見て即ダブリー、目の前で同胞が吊るされた事にビビったデジタルが中々牌を切らないので睨み付けて無理矢理ツモ切りさせる。

 

アナログが目を瞑って切り飛ばした一索をロン、ダブリー一発混老対々W東三色三暗刻、数え役満で首吊り。

 

二本場、配牌を開けたら字牌のみで七対子が出来上がっていた、ローカル役で大七星だったかな? 何方にしろ天和字一色のW役満、デジタルも首吊りだな。

 

 

三つの死体を見て漸く終わったと伸びをする、時間にして見れば東風一回戦分だったが、非常に濃い時間だった。

 

…………流石に役満連打は出来過ぎな気もしたけど、連中の流れとオカルトを摘んだ結果だからか。

 

残りの点棒900を弄りながら俺は首のワイヤーを解いて貰うのだった。





京ちゃんのメンタルが可笑しな事になっとる(白目

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