須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

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ワシズのターン2です、結局ワシズ様は目当ての物に会えませんでした(白目

尚京ちゃんの人外度が上がる前編です(白目


二十四頁目

二十四日目 麻雀競馬

 

 

阿知賀から帰った直後、何故か俺は空港に連れて行かれてグルジアに飛ばされた。

 

ワシズさん曰く、毎年世界各国の裏プロを集めて競馬の様な事をしているらしく、今回の会場がグルジアなんだそうだ。 そして何故か勝手に登録されていた俺、ワシズさんの代理扱いらしい。

 

この大会は出場する雀士に上限下限無し無制限の金額を賭ける事が出来るのだが、賭けた雀士が三着以下だった場合逆に賭け金をその雀士の倍率分支払わなければならないのだという。

 

しかも半荘10回勝負で精算は10回戦終了時のみ、下手をすれば払いっぱなしで終わる事もあるらしい。

 

後の細かなルールとしてはサマは発覚したらチョンボ扱いで、見破られなかったらOK、役満賞箱下賞トップ賞などが馬と賭けた人に支払われたりするんだってさ。

 

 

で、肝心の俺の倍率何だけど………一万倍ってなにさ。

 

 

『初出場+餓鬼+日本人×侮り=一万倍だとさ、良かったな京太郎自分に賭けりゃ胴元潰せるぞ』とか隼はげらげら笑ってやがったけど、打つ方の身にもなって見ろ、コレ対局者同士の差し馬もアリって書いてあるんだぞ? 絶対吹っかける奴が居るってことじゃねぇか。

 

後、大会の日日を聞いたら空港に到着した当日らしい、バッカじゃねぇの!? 俺この間学校サボった所為で呼び出し食らったんだぞ!? しかも行くのは俺と白服だけ、あんたらは来ないんかい!! ちゃっかり馬券買ってるんじゃねーよ、そもそも日帰りでグルジアに行って帰って来れるのかよ!?

 

 

そんな文句をフライト中白服に延々と愚痴りながらもどの様にして打つのかを考える、対局時のルールとしては箱下アリの親の連荘八本場まで、それで半荘回す普段先生一号と江崎、後堂と打ってる時のルールと似ている。

 

そしてサマ有りのルール、つまり出場する連中はサマ師な訳だが、恐らくショーのような意味合いが強いので潰す必要は無いだろう、なら初めから仕掛けても問題は無いだろう。

 

 

世界レベルのサマ師とか中々そそられる響きだ、そもそも負けたら負債がとんでも無い事になる、合法的とは言えないけれど同意の上で相手か自分を破滅させられるんだなぁ、とか考えてるあたり雀鬼を否定出来ねぇ。

 

 

空港に付いて会場に行くまでには未だ時間が有る、ふらっと周辺を散策していると薄汚れた少女が乞食をしていた。

 

江崎や隼から良く鬼畜畜生呼ばわりされている俺だけど、痩せた女の子を見捨てるほど鬼じゃない、それに江崎から主要国家の言語は教わってるから会話も何とかなる、通しにつかえねぇかなって思って習ったもんだけど。

 

思い切って話しかけたけれど、『家族が大変です、ネリーにお金を下さい』としか言ってくれなかった。

 

今の手持ちはワシズさんのくれた飲食費分の外貨しかない、彼女だけなら大丈夫だろうけど家族を養うと言うには安過ぎる、どうしようか悩んでたら丁度いい事を思い付き、彼女の手を引いて麻雀会場まで連れて行った。

 

路地裏に入った辺りで明らかに怯え始めていたけれど、馬券を買える窓口まで連れて行き、彼女の手に一セント硬貨を手渡して『その一セントには魔法が掛けてある、君を必ず幸せにする魔法がね?』と目を合わせて言ってあげた後、俺の馬券をその一セントで購入して貰った後、白服を呼んで客席に座らせに行かせた。

 

ネリーはかなり不安そうだったけど、俺が勝てば問題は無いんだし、本気の全力で勝ちを狙いに行って彼女を救おう。

 

…………そして畜生扱いから脱却しなければ。





江崎に主要国の言語を教わった理由が通しに使う為とか……京太郎ェ……。

冷静に考えたらコレ京太郎が全敗したらネリーちゃんかなりの負債になるんじゃ……(白目

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