須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

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※店内には未だお父さんとお母さん連れの子供が沢山居る状況と言う事を踏まえて下さい(白目

後例の如く点棒計算ミスってたら教えて下さい、致命的なら箱下有りに変更しますのでm(_ _)m


二十七頁目

二十七日目 表プロvs裏プロ

 

 

すこやんが有無を言わせず席に座ってしまい、そのまま対局する事になった。

 

上ずった声で瑞原プロが進行を開始してくれた、流石はプロのおねーさん、親はおねーさんになった案の定先生はラス親だった。

 

東1局 ドラは八索 親の瑞原さんはニコニコとしては居るけれど雰囲気的に手が重そうだ、逆に俺の手は打点の高い形が狙える好形、グルジアで雀鬼である事を受け入れたからだろうか?

 

瑞原プロが先ず不要牌処理に動いた後、すこやんがツモ牌を入れ替えて打赤五筒、初っ端から赤ドラを切ってきたけどこの人ドラなしで倍満なんてデフォだからなぁ。

 

赤ドラなら鳴いて手を進めても良かったのだけど、以前東1局から仕掛けて三倍満を直撃させられる結果になったので今回は見を選択、盲牌して不要牌と判断した俺は山からそのまま河へと落とす、打二萬。

 

すると先生からポンの声が入る、二萬を副露して打七索。 何故にポン?一巡目からドラ側を切ってまでする必要があるのか? 流れもへったくれもないのにらしくない早仕掛けだ。

 

意味が分からない、今回の瑞原プロに喰わせる為に切ったのなら兎も角彼女はそのままツモっている、鳴かせる訳でも無いのに第一打目からそんな所を切る意味はあるのか?

 

そんな事を考えていたら瑞原プロが打二索、先生は更にそれをポン、打赤五萬。 瑞原プロがポンしていたが、ふと似たような事を何処かで見た様な気がして彼女の打牌を見逃した、切られていたのは西。 鳴けなくは無いけれど鳴く必要の無い牌、それよりも先生の思惑が気になって仕方ない。

 

すこやんはツモ牌を補充して打五筒、対子落としな上ど真ん中を切ってきたって事は純全帯か? 俺のツモはドラ、手中に収めて打西。

 

続く先生のツモ、二鳴きした上でドラ切りって事は鳴きの三色かと思っていたけれど先生は打二筒、それを見た瑞原プロはツモ牌と入れ替える様に二筒切り。

 

しかし先生はソレをポン、三色が確定して打一萬。

 

……見た事がある訳だ、俺が横浜でやった速攻なんだから。

 

だとするとマズイ、初っ端から跳満なんぞ和了されたら御無礼の嵐にしかならない、それを止めるには他家への差し込みしか無いがすこやんに差し込むと確実に倍満、瑞原プロを鳴かせて差し込むしかない。

 

瑞原プロの打南、それを俺はポンして打東、瑞原プロに食わせて二副露、配牌の端から九索が溢れたので仮テンだろうと当たりを付け次巡目にドラを差し込む。

 

しかしロンの声は上がらない、一瞬何故だと思ったけれど考えればすぐに分かる、彼女はプロであると同時に牌のおねーさんなのだ。

 

つまり子供の吐き出した高目を和了する訳にはいかず、ドラで有ろうと役満確定の牌だろうと子供相手なら見逃し以外に無い、この行為に文句は言えないだろう、俺にも雀鬼としてのプライド、理念が有るようにこの行為は彼女の中のルールに従った物だ、曲げられ無い物。

 

だからこのドラ切りは完全に空振り、低めに差し込んだとしてもまだ巡目が早いので彼女は見逃していただろう。

 

 

先生はその後ツモっていた六索を暗槓、其処から加槓を繰り返し対々和 三槓子 三色同刻の跳満を確定、更に新ドラ表示牌に一筒、一筒、七索が表示され、一気に三倍満にまで跳ね上がる。

 

東1から和了して良いもんじゃねーよそれ!! つーか本当にらしく無い、何時もの先生ならこの嶺上ツモで和了するかドラが全部乗って役満になる筈、エンタメ見たいな麻雀をなんで打ってるんだ?

 

と思っていたらこの雀荘に来ていた子達が先生の手をキラキラした目で見ていた、それ見てやっぱり俺は絶対にこの人よりマシだわと確信した。

 

 

…………要はこの人魅せプで勝って牌のおねーさんの面子潰す気なんだわ、初めから遊んでるだけじゃないですか。

 

遊ばれる側になって見ろよと思いながら降り打ちに徹する、単騎待ちなんて読みの効くもんじゃないから現物切りしかない、後ピエロにされてたまるか。

 

瑞原プロも同じ事を思ったのか和了るために回し打ちを始め、すこやんは生牌ばっかり切ってる、あんた先生に振り向いて貰えれば何でもいいのかよ……。

 

そしてそのまま局が進み海底牌に先生の手が伸びる、すこやんめ攻めの鳴きに見せかけたアシストしやがって……。

 

 

無論先生はその牌をツモ和了、引いた牌は北。横浜での俺の和了牌まで再現しやがって、やっぱり人間じゃねぇよ。

 

対々和 三槓子 三色同刻 ドラ6 海底摸月 初っ端から数え役満とかなんなのこの人、しかもしっかり『御無礼』って言ってるし。

 

東二局 親はすこやん、彼女は先生の狙いに気が付いたようでそれに合わせた打ち方に切り替える事にした様だ、一発目から暗槓を三連続、しかも白発中の大三元確定の手でリーチ、やっぱりあんたも十分人間じゃねぇよ。

 

そんな事を思いながら引いた牌は二索、一発でツモらされたって事はコレが和了牌な気がしてならないので風牌を落とした瞬間先生もダブルリーチ、マジかよ。

 

顔の引きつった瑞原プロがツモ、そして牌を見て凍りつく、危険牌でもツモらされたか?と思ったらなんと彼女もダブルリーチ、いじめか何かかな?

 

そして危険牌を止め続けた結果まさかの発無し緑一色聴牌、立直宣言牌は共通の安牌だからコレで流せる、そう思ってリーチしたらまさかの四家立直続行ルール、番組内容が子供に優しい物の所為で流せなかった。

 

そして何故か誰も振り込まず流局、俺の手が緑一色、すこやんの手が大三元、瑞原プロの手が四暗刻、そして先生が清老頭、持ち持ちの空テン何だこれ。

 

一本場、今度も先生はダブルリーチ&オープン、役は中混一色対々和三暗刻、しかも一索九索中暗刻の五索七索のシャボ待ちって……紅孔雀じゃねーかよ。

 

全員回したけれど結局流局、けれど先生が么九牌しかツモらずまさかの流し満貫、やべーよこの人番組の面子も潰す気か、瑞原プロが何もさせて貰えてねぇ。

 

東3局 俺の親だけれど流れは完全に先生に向かってる、速攻で鳴きを入れて緑一色四槓子を力尽くで聴牌、しかし先生から鳴いた発を加槓した際に流れから外れたらしく嶺上開花は成らず、ドラが筒子の中張牌にモロ乗りした所為でツモるドラを全て瑞原プロに食い取られ、彼女も三副露してテンパイ、この時点で四筒五筒六筒が鳴かれ、赤含めてドラ10断么でも三倍満と言う異様な状態になってしまった。

 

そして15巡目にすこやんがリーチ、先生が前局にやった紅孔雀を中単騎にした上でオープンリーチ。

 

そして先生も続けてオープンリーチ、役は大四喜和の四暗刻単騎、この時点で俺は前に江崎と共にやられたアレを思い出して和了は諦めた。

 

案の定流局、俺は王牌を捲ってその中身を並び替え全員の和了牌を四暗刻の形に整える、コレ本当にできる気しねーんだけど。

 

一本場、まさかの先生地和、何でもありか。

 

 

そしてオーラス、先生は東南西北を暗槓、四槓子四暗刻単騎大四喜和字一色を自摸和了し、『御無礼、96000オールで一人浮きのトビ終了ですね?』と言い残して去って行った。

 

多分、アレだな、本当に狙われてたのは俺のグルジアでのツキだわ、東1の和了で俺の運回り全部掴まれたっぼいな、じゃねーとこんな和了無理だろ。

 

……いや、やっぱり先生なら素でやれそうだわ。




ちびっこの夢役満を和了しまくる先生ぐう聖(白目

尚すこやんは傀の和了にうっとり、雀荘内は傀が好き放題やった所為で微妙な空気になりました。

後この放送は原因不明の録画失敗が全国で相次ぎ、映像として鬼二人の姿は残らなかったそうですよ?(適当

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