須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

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お風呂場に向かう途中、左足を角でぶつけてピンポイントで小指の爪が剥がれました(白目

片腹大激痛ならぬ小指大激痛(震え声

前も何だったかを執筆中に爪が剥がれたんだよなぁ(´・ω・)


四十頁目

四十日目 牌に命を刻む男

 

 

 

東1局 親は霞さんで俺は北家、配牌からドラ中の暗刻を抱えて満貫確定、更に発白も一枚づつ持っているので小三元か大三元も狙って行ける。

 

日を跨いだけれど、天江から喰った流れと運がまだ燻っているような印象、4巡目に混一色小三元を聴牌、待ちは白と発のシャボ待ち。

 

立直は掛けずに黙聴のまま見、今回はトビ無しの半荘一回勝負、飛ばして終わるなら立直を掛けて裏も狙ったけど流れや傾向を見たい、だから此処は見だ。

そう選択した直後、小蒔さんがいきなり発を切り出した。

 

対局が始まった瞬間人が変わった様に雰囲気が変わったけど、まさかの和了牌切り? いや、それ以前にまだ4巡目だぞ? 二枚切れとかともかく、勝って対局を終わらせる気なら甘い一打じゃ無いのか?

 

見をすると決めた以上ロン牌であるそれを見逃したが、得体の知れない違和感を覚えながら二巡目、小蒔さんは再び発を切り出した、二度ともツモ切りでは無く手出しの発、明らかに俺の見を見越しての切り出しだった。

 

 

見た目に反して中々度胸の座った事を……そう思いながらツモった一萬を切り出した時まさかの放銃、相手は小蒔さんで役は九蓮宝燈、高目役満直撃に幸先わりーなと思いながら点棒を支払った。

 

行き道に聞いた神を降ろせる巫女はこの人だろう、今の和了は俺に和了牌を気付かせずに切り出させた事から並みの人間には無理だ。

 

自惚れでも何でも無く毎日のように先生達と打っているんだ、和了牌くらい察せなくてどうする。

 

東2局 小蒔さんの親、前局役満を放銃した俺の配牌はドが付くほど不ヅキだった。

 

配牌からして面子も対子も無い文句無しの十三不塔、6巡回して漸く一面子、今までの好調な波を急転直下させられた様な感覚だった。

 

哭きを入れて無理矢理手を進める手もあるが、この流れの場合無意味に終わるパターンだ、散々先生1号で学習させられた。

 

だからこそ、俺は敢えて小蒔さんに張り合う様に牌を切って行く、恐らく今の彼女には差し込みは看破され空振りを食らうだろう、狙われ放銃したならそれも良しだ、今は兎に角足掻く事が必要。

 

そんな事を思いながら伸びが無いドラを切り出して一向聴、必要牌が一枚でも出ればポン聴にと言う形だったが、そんな事をする前に小蒔さんに自摸られた、ツモ牌はドラで先程俺が落とした牌。

 

自摸混一色混老頭七対子ドラ2の倍満、俺から和了っても倍満で変わらない手を態々引き直して和了とは、やってくれる。

 

点棒を支払い、続く一本場。

 

小蒔のダブルリーチに当然の様に俺は振り込んだ、役はダブル立直一発断么平和一盃口三色同順ドラ2赤1の三倍満、悉く不ヅキだが裏ドラは乗らなかった。

 

つまり、俺が負ける流れでは無いと言う事だ。

 

こんな時、先生1号ならドン底まで沈みこみ、其処から上り詰めて御無礼を。

 

先生2号なら流れに身を任せ己の命を刻んで牌を哭く。

 

ワシズ社長ならそもそもこんな不ヅキなどあり得ず、なったとしても必ず勝利を収める運命になる。

 

勝ちの目など幾らでもあり、俺はその全てを知っている。

 

 

二本場、配牌を見てまだ底があると判断して攻めて小蒔さんへ放銃、四暗刻大三元西単騎待ち。

 

三本場、海底牌で字一色に振り込み、だが高目大三元の手だった為俺の天命はまだ降っていない。

 

四本場、清一色対々和三暗刻三槓子を責任払い、槓ドラは乗らなかった。

 

そして運命の五本場、初美さんと霞さんが終わったなーと言う弛緩した空気を出し始めた時、今まで不ヅキだった配牌が少し良くなった。

 

見てな神様とやら、凍り付かせてやる。





反撃は次回、ですが未だ鹿児島は終わらない。

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