須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

71 / 138
そう言えば、コンビニ販売のむこうぶちのタイトルって

麻 雀 破 壊 神 傀

なんだよなぁ……。


四十三頁目

四十三日目 弟子?

 

 

『お願いします!! 麻雀を教えて下さい!!』

 

事の発端は行きつけの雀荘で子供向けの麻雀教室をするからちょっと来てくれない?とマスターに言われて見に行った時の話だった。

 

コネが無いのでプロや講師を呼べないので俺を代役に立てたらしいんだけど、俺の異名って親御さんが聞いてピンと来るもの何だろうか?

 

 

そんな事を思っていたけど、無料で開かれている講習だからか麻雀に興味を持って居る子供達が割と居た。

 

教えられる側から教える側か……、としみじみ思いながらも俺は基本的な事をホワイトボートと実際の牌を使って教えて行く、こんな事なら背黒牌を阿知賀に置いて来るんじゃなかったなぁ、かっこつけて『会いに来る口実が無くなるんでこの牌は玄さんに預けますね、俺のお気に入りなので大切にして下さい』とか言っちゃった手前仕方ないけどさ。

 

で、実際に打つ段階になってマスターが店員を同卓させて『手加減出来ないのは知ってるからせめて魅せプにしてくれよ』と耳打ちして来たので、その通りに対局してあげた。

 

先生1号の様にバカスカ倍満やら役満やらを和了してたらズブの初心者以外の子供達から『なんだこの人……』と言う視線をバシバシ当てられる事になった、何でだよ。

 

唯一俺の事を尊敬の目で見てくれたのは小柄で大きなリボンが印象的な娘だけだった。

 

先生1号の打ち方が不評の様だったので、哭きを主体に切り替える、流石に槓ドラがモロ乗りすれば見栄えも良いだろうと思ったんだよ。

 

 

結果は一瞬だけ成功、二、三回哭きを入れた時までは『すげー!!』だった、しかしそれで緑一色や四槓子を和了したら『ヤベェよ……ヤベェよ……』ってなってしまった、だから何でだよ!! やっぱりリボンの娘しか尊敬した目で見てくれなかったよ!!

 

 

デモンストレーションが終わった後、全員が麻雀を打ち初め、それを一人一人指導しながら回ってたんだけど、さっきのリボンちゃんが俺の真似をして索子をぽんぽん鳴いている、がよく見たら手牌が一枚少ない。

 

四鳴きして『あれ? 一枚足りない……』と言った時は何を言えば良いのか分からなかった、そもそも三鳴きした時点で気が付かなかったのか……。

 

後、『けじらみリーチです!!』と口に出して言うのは辞めた方が良い、女の子が口にする単語にしてはアレだから。

 

他の人の麻雀を見に行こうとしたけど、なんだかんだこの子がチョンボやポカをするので目が離せず付きっ切りになってしまった。

 

 

……………唯、たった一度だけ非常に薄く淡い閃光を放った哭きが見えた様な気がしたのは気のせい何だろうか?

 

 

そして麻雀講義が終わり、さぁ帰るかーとなった時に『麻雀を教えて下さい』だ。

 

俺はまだ教えられる段階じゃ無いから、と言って断ろうとしたけど『先生見たいな凄い麻雀を打ちたいんです!!』と涙目上目遣いで言われ、更に泣きそうだったので俺の都合の付く日にちょっとだけ、と言う条件で納得させて帰って貰った。

 

 

何となくあのままだと縋り付かれて鬼畜伝説とやらに『幼女を泣かす雀鬼』が追加されそうだったし、どうした物やら……。




永遠の初心者登場、時々雀鬼的な和了する以外は原作性能になります。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。