四十六日目 野依理沙
イベント後、立ち直った野依さんと打つ事になった。
先生はあの後何時の間にか居なくなっていて、俺は何故か野依さんの通訳としてイベントに参加させられた、口下手過ぎて意思疎通が難しいからとかなんとか、いや単語だけでも語調で大体察せると思うんだけどなぁ。
会場での事を思い出しながら近くの雀荘に入店、野依プロが店員と親しげに話して居る所をみると学生時代の行き着け見たいだった。
雀卓に座り対面に野依プロを座らせる、上家下家は店員、今回御無礼は使えない、確実にトラウマになってしまってると思うし。
だから今回は哭き主体の戦法を取る、先生に一矢報いた哭きだからプロにも充分通用するだろう。
東1局 親は上家、ラス親は野依プロだ。
普段は見に回ってから動くんだけど、今回は親番が早いし、序盤から仕掛けて行く。
親が切り出した一筒をチー、第一打からチーをした事に野依プロは首を傾げていたけれど、俺の哭きは先生2号のそれだ。
数巡した後に野依プロの吐き出した西をポン、么九牌を二鳴きした所で彼女は全帯若しくは三色だと睨み、ガードが硬くなった、この時点では俺ノーテン何だけどね。
そしてそのまま手成りに進め、野依プロが聴牌した瞬間に彼女のロン牌を吐き出して差し込み、但し先生の様に低目への放銃では無くド高目へのだけど。
俺の全帯に切れずに居た么九牌が重なり出来上がった純全帯平和一盃口、平和のみの手が一瞬で満貫にまで跳ね上がったのだから野依プロも思わず牌を倒してしまったのだろう、先生1号に倍満当てた姿も見てる筈だし警戒していた所に高目のロン牌吐き出しだ無理も無い。
続く俺の親、今回も鳴きを二つ入れて手を限定化する。
西、北、二萬を三人からそれぞれ鳴き、混一色対々和を露骨に匂わせる、野依プロが警戒し萬子と役牌を抱えた所で発を切り出して再び混一色手に放銃、混一色発の満貫。
東3局、下家にW東、発、中を鳴かせて満貫を確定させる、混一色で跳満下手をすれば字一色や大三元まである手、更に河はバラ打ちされていて待ちが読み辛い、野依さんに安手差し込みを考えさせるには十分。
俺は上家の切った二索をチー、234の一面子。
次巡、野依プロの切った八萬をポン。
更に次巡、上家の五筒をチー、345の一面子。
見え見えのクイタン、待ちは索子の3-4-6、安く済むならと野依さんが六索を俺に差し込んだ。
が、俺は牌を倒さず、代わりに牌を倒したのは下家、彼の待ちは六索と白のシャボ待ち。
W東 混一色 発 中 小三元 対々和の倍満、野依さんの顔が強張った。
オーラス、先生の御無礼が頭にチラついて居るのだろう、トップ狙いを捨てて彼女は二着滑り込みを狙っている、敢えて馬鹿鳴きして二度満貫に差し込んだのもこの倍満放銃への誘導だ。
俺は6巡目に吐き出された三索をポン、その瞬間全員が俺の手元に視線を集中させる、『閃光!?』と言って野依プロが驚いて居たがこの牌を哭かせた時点で彼女の負けだ。
8巡目、野依プロが吐き出した八索を槓、そして王牌から引いた発で嶺上開花。
『–––––自摸、緑一色』
32000の責任払いで野依プロのトビ終了、俺はそのまま席を洗うと今夜泊まるホテルを予約していなかった事を思い出し、泊まれる場所を探すために雀荘を出た。
あれ? やってる事先生1号とあんまり変わらない?(白目
まぁベース傀だし無自覚だし京太郎君は無罪だね(震え声