須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

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みんなの姐御ガイトさん登場、何故かコメント欄では対面射殺の被害者化してますが、どうしてでしょうね(白目


五十三頁目

五十三日目 火消しの実力

 

 

風邪が治り、大星家から旅立つ事にした俺は淡と連絡先を交換してから辻垣内さんと打つ為に雀荘を渡り歩いてた。

 

東京に長居すると高確率で甲斐が来るんだけど、折角挑まれた勝負から逃げたくは無い、それは俺の矜持に反するし。

 

そう考えながら街中を歩き回ってたら甲斐組の構成員らしき男が辻垣内さんの居場所を俺に伝えに来た、情報の伝達が早いよ、探し始めてからまだ半日も立ってねーぞ。

 

早々に俺の行動が筒抜けになってる事に溜息を吐きながら情報通りの場所に向かう、辻垣内さんの方は既に俺が向かってると言う事が知らされていて既に待っているらしい。

 

 

『女を待たせるのは関心しないぞ須賀? それがお前に興味を持っている女なら尚更な』

 

 

指定された雀荘に足を踏み入れた瞬間に辻垣内さんは俺に向かってそう言い放ち、『さあ打とうか』と俺に着席を促した。

 

お互いに特に語る事は無く着席、てっきり甲斐が見に来るかと思っていたけれど、意外な事にそんな事は無かった、俺の旅打ちの邪魔をする気が無いという事なんだろうか。

 

 

勝負は赤無しの半荘一回、空いた二席には店員が座り、差し馬は握らなかった。

 

 

東1局、親は俺、ドラは中。

 

起家スタートと言うのは苦手ではあるけれど今回はある程度攻める、但し手成りのままで。

 

椅子に座ってから分かった事だけど辻垣内は俺に勝つ気が無い、文字通り俺の事を見に来ただけ、それならば彼女も恐らく序盤は見に回る筈、動き出すまでは手成りで十分だ。

 

10巡目嵌張・辺張を引き入れての純全帯一盃口聴牌、待ちは嵌八萬、立直自摸で跳ねるけどダマのままで回す。

 

と言うのも彼女の手が俺より一巡先に張っていると感じたのだ、理牌の感覚から字牌の暗刻を二つは抱えているし、バラ打ち気味の捨て牌だけど切る順序から萬子の混一色或いは全帯の匂いも出ている、読み切った上での差し込みなら兎も角立直を仕掛けて倍満に振り込むのは控えたい。

 

13巡目、辻垣内さんが立直宣言と共に打八萬、手替りからの立直に見せかけてはいたが俺に和了らせに来たのが分かる為に見逃し、俺は次のツモで引いた八萬を和了らずに切り出した。

予定は変更だこの人は中々抜け目ない、俺相手に流れを喰わせに来た。

 

目には目をと言う奴だろう、親に流れを敢えて乗せさせて勢いに乗り切った所を横合いから殴り付けて落す、鹿児島で以前やられた事をやろうとしてきたのだ、勝つ気の無い見もこうなるとブラフと見て良いだろう。

 

俺の和了拒否にさもありなんと言った表情で彼女は動揺する事無く流局まで牌を切った。

 

俺は聴牌宣言をせずに牌を伏せノーテン罰符を払ったが、彼女は立直をしたにも関わらずにノーテン宣告、俺相手に例え立直していたとしても牌は晒したく無いと言う考えなのだろう、チョンボの8,000点を支払っていた。

 

俺の読みなら彼女の手は八萬単騎の場に一枚も出なかった白中の暗刻を抱えた混一色三暗刻、或いは嵌張待ちで小三元も付いていた可能性もある、三倍満か数え役満かの二択だが彼女はそれを蹴った。

 

俺の運による撒き餌的な流れを嫌ったのだろう、それにしても三倍満や役満の和了を蹴るとは中々豪胆な人だな。

 

 

そう思いながら内心の評価を改めて次局に移るのだった。





一話じゃ終わらなかった(白目

早く……早く豊音を……(震え声
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