須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

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やっと姉御のターン終了(白目

何気に枠としては初めてな位置に着きました。


五十五頁目

五十五日目 お前が欲しい

 

 

『……残念ですが、この身は既に勝利の為に捧げましたので』そう言って辻垣内の俺が欲しいと言う言葉、それを直ぐに俺は断った。

 

以前にも甲斐に問われた際にもそう答えて一刀両断にしている、相手が女だからと言ってその誘いに乗るつもりは無い。

 

 

『やはり、か。 ならば良いさ、お前を私に惚れさせるだけの事だ』

 

 

辻垣内はそう言って卓上に視線を移す、この南場からが正念場だとそう思って居るのだろう、そしてそれは当たっている。

 

南一局俺の親、ドラは一索。

 

俺は配牌から槓子になっていた発を暗槓、新ドラは発、初っ端から親の満貫確定に辻垣内の額に僅かに汗が滲む、彼女が俺に勝つには後4局俺の和了を防がなくてはならない、当たり前の様に槓ドラを乗せる俺相手に綱渡り的な緊張感を持っている事だろう。

 

ツモって来た嶺上牌三索を入れ手出しの打五索、次巡二枚目の三索をツモり打五索、三巡目三枚目の三索をツモ、打七索。

 

 

『緑一色を狙っている様だな、なら此奴をくれてやろう』そう言った辻垣内は打三索、それを俺は槓、新ドラは一索、嶺上牌を手中に入れて打九索。

 

そして次の辻垣内のツモ番、彼女は四索をツモ切りして立直宣言。

 

『オープン立直、まぁこの雀荘では役としては認められては居ないが、少なくともコレでお前の緑一色は消えた訳だ』

 

彼女が晒した手牌は清一色・対々和・三暗刻・ドラ4、立直を加えなくても数え役満の手、待ちは一索と二索のシャボ待ち、更に彼女の手に六索と八索の暗刻が握られていた為、必要な牌が足りずに緑一色は作れない。

 

 

『––––––––欲を、殺し切れませんでしたね?』

 

 

緑一色を潰し、俺が回している間に和了れると感じていた様だけど、彼女は手作りを誤った。

 

吐き出された四索を槓、これで三槓子が確定しそのまま嶺上開花、一索単騎の発・三槓子・嶺上開花、最後の新ドラは一索だった為コレで発・三槓子・嶺上開花・ドラ10、一翻お釣りの数え役満の責任払いでトビ終了。

 

 

『ククッ、欲を殺しきれなかった……か、違いないな。惚れさせるつもりの攻めだったが、お前の場合はゆっくりと攻めた方が良かったようだな』

 

 

上機嫌な辻垣内を放置し、そのまま席を洗って店を出ようとした時、彼女に呼び止められた。

 

 

『須賀、やはり私はお前の事が気に入った。 運も勿論だが、純粋に勝利だけしか見ていないその目もだ』

 

 

席を立ち、俺の元にツカツカと歩いてくる辻垣内、対局後にも関わらずにこうも気安く話しかけてくるとは思わず、俺は立ち止まってしまった。

 

 

『今日は負けたよ、だからこれで退散はするが、これは対局料だ』

 

 

そう言うや否や彼女の顔が目の前に来て、次の瞬間唇に柔らかい感触が当たった。

 

 

『私は益々お前が欲しくなった、必ず惚れさせてやるぞ?』

 

彼女は笑いながら去って行った。

 

 

 

…………あれ? もしかしてファーストキス持ってかれた?





アレ? ガイトさんを攻略するんじゃなくてガイトさんが攻略しているぞ? 何時から京太郎は攻略される側になったんだ?(困惑

京太郎「緑一色が和了れ無い? じゃあ数えで和了るわ」


ガイトさんの敗因、カッコつけた事(白目

ぶっちゃけ、カッコつけずに三索四索止めて一索から切り出してればもー少し打ててました(震え声

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