須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

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態々長野をスルーして奈良行きする程の阿知賀大好き京太郎(狩場的な意味で)

現在の阿知賀勢好感度↓

穏乃:普通に友達、メールや通話等で話外でしょっちゅう連絡取り合う仲。

憧:恋愛には発展しないけどかなり仲良し ※麻雀時以外

玄:微妙にトラウマ、会話は普通に出来るし頼りにもしてくれるけど麻雀の話になるとビクッってなるレベル。

宥:トラウマ勢、見ただけでビクつき話しかけたらカタカタ震えるレベル。

灼:トラウマ勢2号、視界に入った瞬間『ひっ‼︎』とかそんな短い悲鳴上げられるレベル、麻雀打たないと夢に出て来て麻雀打たされる為京太郎の事が忘れられ無いらしい。

レジェンゴ:レジェンド級トラウマ、師匠1号に虐められ、雀鬼に教え子を目の前で虐められ、実業団入り後も原作と違ってバリバリ精力的にあらゆるリーグを蹂躙しまくってるすこやんに再びトラウマを抉られた可哀想な人(時系列的には京太郎の旅打ちと同時期)


あれ、レジェンドがネタ枠になってる……(震え声

泣かせ甲斐のある顔してるからだよ(現実逃避


トラウマ1号2号はまだ挽回の余地が多少はありますが、恋愛対象と見させる為には真ゲッターに乗り込んでトマホークにゲッター線当ててワームホール作る位の無茶苦茶が必要です(白目


六十頁目

六十日目 第二の故郷(雀鬼の被害地)、阿知賀

 

 

岩手での仕事を終えた俺は物凄く名残惜しそうな顔をした豊音さんと分かれ、阿知賀に遊びに行ってから長野に帰る事にした。

 

豊音さんには『また会えるよね? 忘れちゃヤダよー……』と泣かれてしまったけど、連絡先を渡して定期的に連絡を取り合う事を指切りして分かれた。

 

 

電車に揺られながら俺は今回の旅打ちはなんだかんだ目標の半分も達成出来なかったなぁ、と自分の無計画さに呆れていた、まぁその辺りも含めての旅なんだし良い思い出にしておこう。

 

 

でだ、問題は何時の間にか俺の前の席に座って英字新聞読んでる黒尽くめの男の事だ、今日は誰かと打つつもりはないしなぁ。

 

…………うん、何時もの事だから驚かない、疑問にも思わない。

 

 

ともかく無視だ無視、そう思って窓の外を見たら先生と目が合った、心臓が飛び出るかと思った、気が付いたら椅子が回っていて目の前に先生1号が居るとか普通にホラーだよ!!

 

そしてお決まりの『打ちますか?』である、移動時間はかなり長いので暇を潰すには打つしか無いんだけど……なーんで俺が雀牌を持ってる事知ってるんだよ。

 

まず始めにやったのはナイン、点数×一万点の賭け金で勝負していたんだけど、結果は……まぁ、うん、考えうる最悪の負け方をして−70万と言う事だ。

 

三回やって三回全く同じ負け方で、続く四回目五回目なんかは全牌引き分けと言う結果だった、ドヤ顔の裏に『まだまだですね』と言うのが張り付いてる様だった、このヤロー。

 

 

負け続けがしゃくに触ったので変則二人麻雀を挑み、一泡吹かせる事に決めた。

 

 

この変則二人打ちは先ず東南を使った親決めの後、普通に四人打ちと同じ様に山を積んで配牌を取る、その後理牌しお互いに配牌を入れ替えた後、相手のツモ牌をツモ切りするか配牌と入れ替えるかを選択し、和了まで持って行く麻雀だ。

 

自分の配牌は向こうに、相手の配牌は此方に、自分の手の形は相手には丸わかりとなるが此方はツモの流れを推理し、記憶した配牌を入れ替えながら手を作らなくてはならない。

 

俺の配牌は白発中が2枚ずつ、後は中張牌が疎らに有ると言ったところか、先生の手は一見8種8牌、しかし筒子がある程度固まっているので九蓮宝燈や、逆に筒子を整理してからの清老頭・国士無双・字一色辺りの役満が飛んでくる可能性もある。

 

流れの奪い合いでは無く読み合い、いざとなったら七対子にしてしまえば良い俺の方が手は早いはず、そう意気込んで東風一回回したんだけど、結局一局も勝てなかった。

 

先ず東1局、先に上げた役満のどれでも無くまさかの清一色・純全帯・平和・二盃口、しかも必要無い立直を掛けて一発付き、ナインでもある程度調整出来てたのか奪い合いじゃなく読み合いだから調整が楽なのか知らないけど裏も四つ乗ったよ畜生。

 

今回は二人打ちな為、親の連荘は無しのルールで打っているので続く東2局、今度は13巡目に断么・平和・三色同順・一盃口、海底の一巡前に立直して一発自摸、更に海底摸月が付いて倍満、更に更に裏も乗って三倍満。 俺も四暗刻大三元を聴牌してたけど和了牌が王牌に眠っていた。

 

 

東3局でギャラリーが出来てきたが、より集中して牌の流れを見る、実際に俺がツモる訳では無いので完全に経験と場の流れからの推理になっているけど、ほぼ100%読み切れては居る。

 

流れる様に不要牌を処理して筒子の純正九蓮宝燈を聴牌、コレで筒子なら何でも和了出来るが油断は出来ない。

 

何故なら先生も凄まじい勢いで索子が重なり、同じく純正九蓮宝燈を聴牌、俺と先生の河には萬子と字牌しか切られて居ない為何方かが自分の色以外を握った瞬間負けだ。

 

そして10巡目に差し掛かった時、先生が二索を引いて来てしまった、降りるなら他の牌を切って九蓮宝燈を崩すんだけど、俺はそのままツモ切った。

 

東4局、先の放銃のお陰か流れから弾かれる事なく手が伸びる、彼処で降りた場合戦える手にはならなかった筈だ。

 

11巡目緑一色聴牌、待ちは発と三索、ツモれば四暗刻も狙える手だ。

 

流れ的にも俺がそれをツモる事が分かるのか、先生は少し考えた後鳴きを入れて俺のツモをズラして行く、ツモれない焦燥感がじわじわと出始めた頃、俺が自分の和了牌三索を掴む、既に四鳴きした先生には切れない牌ではあるが、発を掴めば吐き出さざるを得ない、更に123のチーと客風の鳴きが入っているので役なしになっている、三索を掴んだ所で吐き出さないといけない事に変わりはない。

 

周りのギャラリーも固唾を飲んでいたが、次に先生がツモった牌が中だった事にある匂いを感じた俺は先生の指示も待たずにツモった牌を加槓した。

 

新ドラ表示牌に発が一枚、何となく予感はしていたけれど、やはりそうかと納得し、嶺上牌を更に加槓、二枚目の新ドラ表示牌も発、嶺上牌は三索だった為そのまま嶺上開花、同時に先生の『御無礼』を聞いた俺はぐったりと脱力するのだった。

 

ps

 

先生は次の駅で降りてった、と思う。

 

ギャラリーが居なくなって牌を片付けてる間に居なくなってたから何ともいえないけど。





相変わらず弟子いじめに抜かりの無い先生1号である(白目

ワシズ様が温泉浸かりに……。

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