須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

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さて、県予選の団体戦が終わりましたので個人戦に入ります、閑話挟んでからの決勝だけですが(白目

理由?みんなのヤンデレ、福路さん登場させたいからだよ?


六十九頁目

六十九日目 休憩時間

 

 

俺は試合後、個人戦までの空き時間にロビーの自販機でコーヒーを飲んでいた。

 

控え室に戻ろうかとも思ったけど、どうせ微妙な空気が蔓延してるだろうし、個人戦でも直ぐに出番が来るだろうから態々戻る必要も無いと考えて一服していたんだけど、偶然昨年の女子個人戦2位だった筈の福路さんと出会った。

 

特に接点も無いし軽い挨拶だけで終わらそうとしたら両手を広げてとうせんぼされた、彼女の表情にも怒りが見える。

 

 

何かしたっけ? と首を傾げて居ると『……どうしてあんな酷い事言ったんですか』と凄まれた。

 

多分対局後の発言の事だろう、よーく彼女の制服を見たら対面の彼と同じ校章を付けている事に気が付いた。

 

次の試合までは後十分ほどだから席を外そうにもギリギリまで粘られそうだ、まさか対局後に第三者が文句を言いに来るとは……。

 

 

無言で睨まれ続ける趣味は俺には無い、例え相手がお餅を持った美人さんだったとしてもだ。

 

と言うかそもそも勝負事に他人が口を挟むのはどうなんだ? 別に心臓発作なり脳梗塞なりで死んだ訳でも無いし、将来分のツモ運を奪っただけの事だ、ツキが無ければ無いなりの打ち方だって出来るんだから。

けどそれじゃ納得しないよなぁ……、大会のルールに引っかかる可能性があるからやりたく無いけど、ナイン辺りで勝負するか。

 

 

そう考えた俺は椅子に座り直し、テーブルに備え付けられていた牌譜確認用の雀牌を取り出しながら『打ちますか?』と問い掛けた。

 

彼女は鋭い視線で俺を睨みながら椅子に座ろうとしたが、廊下の方から慌しく走る足音が聞こえたと思ったらさっきの対面が息を切らしながら現れ、彼女の肩を掴んで止めた。

 

『キャプテン、其奴と打っちゃ駄目です』と言って彼は返事も聞かずに彼女を引っ張って行く、面白そうな相手と遊べるなぁとちょっとだけ期待していた俺には肩透かしだったが、そのまま帰ってくれるならそれに越した事は無いか?

 

 

なんとも判断の付かない状況だったが、打つ流れに無いので牌を片付ける、その最中福路さんの抗議を無視した対面が俺に向かって決意を込めた様にこう言って来た。

 

 

『俺はどれだけお前に雀士として致命的に殺されても、麻雀を辞めない。一生負け続けるとしても俺は絶対に諦めない、––––勝つ為に麻雀をしてるお前と違って、俺は純粋に麻雀が好きなんだよ』

 

『だからもう二度とお前には怯えない、お前の影を恐れたりしない、ドン底に落とされたって言うんならドン底の麻雀を極めてやる、ツキを喰うお前も喰うツキが無けりゃそれ以上は手出し出来ねぇだろうしな』

 

 

彼のその言葉に福路さんは黙り込み、対面に背中を押されて帰って行った。

 

有効牌が引けない、必ず相手のロン牌を握る、聴牌まで辿り着けない、打牌全てが裏目に出る、鹿児島で俺が経験した不ヅキの極みに身を置く事になって居る筈なのにな。

 

…………麻雀が好きだから、か。

 

好きな気持ちだけで勝てる世界なら幾らでも好きになるさ、けどそれじゃ勝てないんだよ、あの人達には。

 





おかしいな、キャプテンをヒロインにする筈がおもクソ敵対してる上に対面のメンタルが突き抜けやがった(白目

対面に掛けられた呪い↓

・配牌時点で必ず十三不塔、役満として認めてる場合はその一歩手前。

・有効牌が殆ど引けない、七割八割が無駄ツモ、打牌がほぼ裏目。

・他家の聴牌後は必ずロン牌引き、ロン牌が尽きればポンテン・チーテンされる生牌引き。

・流局までツモっても基本ノーテン、仮に聴牌しても和了牌が王牌に眠っていたり持ち持ちの空テン、若しくは暗槓で純カラになる。

・放銃した場合相手の雀頭・赤ドラ・暗刻の中で一番高目になる牌に裏ドラが必ず乗る。


彼が一体何をしたと言うのか(白目

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