何故か毒怪竜になった件について   作:キョロ

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正直に言えば、書きづらかった……。私がビックリです。
まだまだ精進しないといけないな、と痛感させられました。


キャラ投票記念番外編 ギギネブラ母さんの日常

 どうもー、ギギネブラです。

 みんなからは『ギギィ』って呼ばれたり、『お母さん』って呼ばれたりしてるよ!

 今日は簡単に私の普段の生活の話をしたいと思います!

 

 朝起きて、サヤを愛でて、朝ご飯食べて、サヤを愛でて、昼ご飯食べて、サヤを愛でて、夜ご飯食べて、サヤを愛でて、寝る。はい、終わり。

 ……あれー? なんかすごいブーイングされてる気がするなー。でもこれが私の日常だよ?

 特にこれと言って代わり映えはしないけど、他にも皆がいるからいいよねっ。

 

『お母さん? 何か嬉しいことでもあったんですか?』

 

 私の足元にいたサヤが不思議そうに私にすり寄って来た。あー、可愛いなー癒されるー。

 私はギギネブラだから、子供を産むんじゃなくて卵を産むんだよねー。まあ大半のモンスターが卵だけどね。

 結構な頻度で産もうと思えば産めるからと言って、他のギィギたちに興味がないわけじゃないんだよ?

 時々産み付けた卵の場所に言ってみてるけど大体が全滅しちゃってるんだよね。お母さん悲しい。

 その時かろうじて生き残っているギィギがいたら血液を分けてあげたりはするけど……ここは環境が悪いよねー、後で見に行ったらいないんだもん。

 

『サヤがいてくれて嬉しいなって思ったんだよ』

 

『え、私がですか? ……なんか照れくさいです』

 

『照れてるサヤ可愛いー!』

 

『ちょっ』

 

 なんとなく人間さんたちの気持ちは分かるよ?

 私だって自分よりも大きいモンスターがいたら怖いし、でもここ以外に良い環境がないから逃げられない。

 なら退治しちゃえばいいじゃない。その発想はとっても分かるんだけどね? ……あ、ミラちゃんは別だよ。

 あんまり聞いたことは無いけどミラちゃんって結構人間さんたちと血塗れた戦いを繰り返してたみたい。

 一回どうしてここに来たのか聞いたら『疲れた』って言ってたなあ。みんな大変だよね!

 ちなみに私は人間さんは嫌いです。だって私はお母さんに会ったことないからねー、退治されちゃったみたい。

 

『どうしたんですか、お母さん。今日は不自然ですよ?』

 

『そうかな? うーん……そうなのかな?』

 

『いや、私に聞かれましても』

 

『じゃあ疲れてるのかなー?』

 

『だから聞かないでくださいって』

 

 むぅ、なんだかサヤが冷たいなー。でもまあいつものことなのかな?

 こんな風にずっとのんびり暮らせたらいいんだけどねー。私たちは悪いことしてないんだし。

 むしろ人間さんが悪いと思うよ! えと、“ふほーしんにゅー”ってやつだと思うよ!

 ところで“ふほーしんにゅー”ってどういう意味かな? 悪いこと、ってサヤは言ってたけど。

 “ふほーしんにゅー”……。侵入? じゃあふほーってなんだろう。

 

『私のお母さんについて考えてたんだよー』

 

『つまり私のお祖母ちゃんですか』

 

『そうだねー』

 

『優しい人でした? それとも厳しかったり?』

 

『私とよく似てるってミラちゃんは言ってたね』

 

『ミラさんが? ……あ、地雷でしたか、すみません』

 

 サヤが申し訳なさそうに謝ったけど、私は気にしない。だってサヤに非はないもん。

 それにしても今日は平和だなー。人間さんたちも来ないみたいだし、一眠りしようかなー。一眠りしたいなー。

 

『ギギィー、今日はジョウだとよ』

 

『えぇー、お昼寝したい』

 

 と思ったらティガがやってきた。むー、タイミング悪すぎ。

 最近ティガはミキさんと付き合い始めたから妙に張り切ってるんだよねー。

 でもこの投げやりっぷりは今日はミキさんがいないのかも。良い所を見せたいってバレバレだよね!

 

『働け、ニート』

 

『ニートじゃないもん、子育てしてるもん』

 

『それは仕事じゃないですよ、お母さん』

 

『じゃあ引き籠りだな! というか早く行こうぜ、俺がド突かれるから』

 

『ド突かれちゃえばいいんだよー、お休みー』

 

『おいガチ寝しようとすんなよ!? もういい、強制的に連れてってやる!』

 

『うえーん、サヤあ……』

 

『お気をつけてー』

 

『サヤああああ!!』

 

 うぅ、サヤに見捨てられた……私もう生きていけないかもしれない……。

 シクシクと泣きべそをかいていたらティガに『大袈裟だっつーの』と吐き捨てられた。

 煩いなー。今度ティガの恥ずかしい昔話、ミキさんに言っちゃうぞー?

 

 いつも通り広い場所に出たら既にジョウが怒り状態で応戦していた。

 他にはウルとベリィがいるねー。二人もなんだか怒り状態だー。いつも以上に張り切ってるよ。

 

『『ジョウ様を倒そうなんて三億年早い!!』』

 

『相変わらず絶妙なコンビネーションだねー』

 

『それ以前に三億年経ったらさすがの俺も死んでるんだが』

 

『モテるやつは羨ましいよなー』

 

『それは何か違う。俺は同種と恋がしたいんだ……』

 

『それなら引っ越しはどうかなっ? メラルーさんたちが別の場所でイビルジョー見たって言ってたよ?』

 

『……いや、ここは落ち着くから引っ越す気はないな』

 

『ツンデレさんめー』

 

『どこがだ』

 

 ジョウが冷たい視線を送ってきた。酷いなー。

 人間さんたちが来ても大抵はいつものペースで私は戦うようにしている。

 だっていつものペースでいないと残酷なスイッチ入っちゃいそうだからね。

 いつかサヤもこの人間さんと戦うのかなって思うと、ついね……。

 

 サヤは私が生んだギィギの中で一番長生きしているギィギ。

 私の近くで生まれたっていうのもあるけど、あり得ない程に自我が成長していた。

 不思議なくらい生まれたばかりのギィギとしては賢く、だから私もいつも以上に手を尽くした。

 こうやって今私がいないときでもちゃんと死なないように自分で隠れるくらいの頭脳は持っている。

 あの子が生まれてくれて私は感謝してるよー。孤独が埋まったから。

 いくら友達がいても、いつも一緒にいれるわけじゃないからねー。

 

『よーし、ちょっと頑張るぞー』

 

『お前のはちょっとじゃないだろう』

 

『毒液っ、ビーム!!』

 

『うわあ、相変わらずすげえ威力……』

 

『ふふーん、さすがはあたしの親友ねぇ』

 

『あれ? なんでこっち来たんだよ』

 

『避難よ。あんな威力の毒食らったらさすがにヤバイでしょ?』

 

『……それにはまあ同感するけどよ』

 

 あれっ、みんながそそくさと私から離れて行っているような気がする……。

 私って嫌われちゃったのかなあ。それは嫌だ、悲しすぎるよー!

 

『うわああああん、離れないでよおおおお!』

 

『お、アイルー荷車来たな。お疲れさんっと』

 

『無視しないでよ、ティガあ……』

 

『ちょ、泣きつくな! 毒液垂れ流すな!』

 

『すまんな、後は頼んだ!』

 

『逃げんなよ!』

 

『悪いが俺はこれから死ぬほど面倒な鬼ごっこだ。なんなら代わるか?』

 

『こっちでいいや』

 

 うぅー、ジョウもウルもベリィも行っちゃったあ……。

 やっぱり私って嫌われちゃったのかな? 嫌われたくないよ……。

 

『ティガ、私って嫌われた?』

 

『いやそうじゃなくてだな……』

 

『ううぅー』

 

『……洞窟まで送る』

 

 ティガはこういう気遣いできるところがいいよね。

 それに比べてジョウは女心って物が分かってないんだから! 私もよく分かんないけど!

 でもそろそろ返事くらいはしてあげてもいいと思うんだよねー。いつまでもあの状態はお互い辛いだけだろうし、潔くフってあげたほうがいいと思うんだ。

 サヤはもしそうなったら「“やんでれ”が誕生するかも」って言ってたけどね。

 “やんでれ”って怖い人たちのことを言うんだって。ウルたちにはなってほしくないなあ。

 

『サヤー、唐突で悪いがギギィを頼んだぞ』

 

『お帰りなさい……。どうしたんですか? 何かあったんですか?』

 

『ちょっと拗ねちまったみたいだ』

 

『ううぅー、サヤあ……』

 

『……任されました』

 

 サヤの前に頭を垂らすと私を慰めるようにサヤの小さな手が私の頭を撫でた。

 ほんわかする……。やっぱり子供パワーがないと私って生きていけないかもしれない。

 きっと私は食事と睡眠と子供パワーを糧にして生きてるんだ、そうに違いないっ。

 

『それじゃあ俺はミキに会いに行ってくるか!』

 

『爆発してください』

 

『なら爆弾でも持ってくるんだな、じゃあな!』

 

 意気揚々とティガは洞窟から出て火山のほうへ飛んでいってしまった。

 ミキさんと付き合い始めてからティガは火山にいるときのほうが多い気がするなあ。

 でも寝床はここみたいだから必ず帰ってくるんだけどね。サヤは「そのうち帰ってこなくなります、むしろ帰ってこなくていいです」って言ってるけど。

 なんでそんなにティガのことを悪く言うんだろうね? 私には分からないなあ。

 

『……爆薬とタル、どこかに落ちてないかな』

 

『今度探してこようかー?』

 

『ええ、是非。……あ、調合できない』

 

『ちょうごう?』

 

『物を生成する方法です。サヤさんに会えたら譲ってもらうとしましょう』

 

『え、サヤがどうかしたの?』

 

『何でもありません』

 

 むぅ……。こうやって時々、何故かは分からないけど、サヤは私に隠し事をする。

 それってサヤが他のモンスターとどこか違うのと関係があるのかなあ? 私としてはあまり追求はしたくないけど、あまり隠し事もされたくない。

 見守っていたいけど、何かあるなら干渉したい。微妙に揺れる母親心ってやつなのですよっ。

 

『あ、お母さん。今日こそお肉食べたいです!』

 

『駄目ー。まだサヤの身体は成長途中なんだもん』

 

『精神はすっかり成長しました!』

 

『だから身体なんだってばー』

 

 サヤってば話を聞かないなー。

 話を聞かないサヤには行動で示したほうがいいよね! ということで取っておいたお肉を飲み込んだ。

 長時間置いておいたせいかちょっとシャリシャリしてるなー。私は生のほうが好きなんだけど。

 まあ残すわけにはいかないから全部食べるけどね? 別に嫌いってわけでもないし。

 

『お母さんの意地悪ー! 馬鹿ー!』

 

『むっ、聞き捨てならない発言! 馬鹿じゃないもん、阿呆だもん!』

 

『なんでそっちは認めたんですか!?』

 

『この前ジョウに言われたからー』

 

『……』

 

 あれ、サヤが黙っちゃったよ。どうしたんだろう?

 でもジョウが言っていることって大体正しい気がするんだよね。

 だからイコールとして私も間違ってないはず! きっとそうだよね。

 

『……なんかもう』

 

『んー?』

 

『疲れました。盛大に疲れました』

 

『あはは、私もだよー。じゃあ一緒に寝ようか?』

 

『そうしましょう』

 

 くだらないように見える変哲もない日常だけど、私はこの日常が大好きですっ。

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