魔法少女リリカルなのは〜vividと初代な夜天の王〜 作:かぴばらさん32号R
A:詳細は後書きへGO!
最近、ねたを含める回が来ないでござんす(`・ω・´)。
今さらながら・・・・初代のスレイプニールはアインス(劇場版)のものと同じ、少し大きく力強い黒翼。はやてのものとは違い、ちょっぴり特別(劇場版のスレイプニールはすべて背中から生えている)。
その30
「ただいまー」
時刻は午後四時三十分。時空管理局本局戦技教導隊教導官、高町なのははミッドミルダの一角にある我が家へと帰宅する。
昔は大変なことばかりあったが、今となっては初等科一年生の一児を抱える母。
最近、娘が一人の男の子に夢中であまりかまってくれなく、寂しいことを除けば充実した毎日を送っている。
時刻は午後三時三十分。教導隊の訓練が終わったので早めの帰宅だ。
前までなら進んで残業を買って出て仕事が恋人と言わんばかりだったが、こうして娘ができてからなのはは早めに帰宅することが多くなった。
変わったなぁ。自分の変化に喜びのようなものを感じながら、なのははリビングへと続くドアを開ける。
「だーかーら!僕だよ!アオだよ!」
「えー・・・・バカっぽいのは似てるけどさー・・・・えー」
自称初代夜天の王こと八神ユーリとフェイト・T・ハラオウン-----の十年前ほどにそっくりな青い髪の少女がなにか言い争っていた。
「えっ、ユーリ君に・・・・・レ、レヴィ?」
「あ!高町なのは!」
椅子から立ち上がり、ビシッと指を差す少女、レヴィ・ザ・スラッシャー。かつて闇の欠片事件を引き起こした『マテリアルズ』の一人だ。
なのはの頭の中は疑問でいっぱいになっていた。なぜ未来の世界に行った彼女がここにいるか、なぜ初代と親しそうなのか。
悩んでいてもしかたない。そう思ったなのははこの状況について初代に聞いてみることにする。
そして尋ねてみたところ----。
「フェイトさんに魔法を使ったんですよ。『世界で自分に一番似ている人を召喚する』って魔法を。そしたらたしかにそっくりさん現れたんですけど、入れ替わりでフェイトさんが召喚された人のいた世界に飛ばされちゃったみたいでねぇ・・・・面目ない」
どんな魔法だ。なのはは心の中で鋭いツッコミを決める。
おそらく夜天の書の蒐集魔法の一つなのだろうが、契約もしてない生物を強制召喚する魔法はなにげにすごいのでは?なんて考えてみるなのは。
問題を起こしたとうの本人はレヴィに「女の子?」なんて失礼なことを聞く。対してレヴィは「触ればわかるよー!」なんて嬉しそうに言って自分の胸を触らせている。
「(こ---この展開はッ!?)」
なのはは理系な脳をフル回転させ、現場を整理する。
目の前では我が娘のお気に入りの子が親友のそっくりさんの胸を触っているというある意味貴重な光景が繰り広げられている。
レヴィは昔、他のマテリアルズとともに海鳴に暮らしていたことがあった。その時から彼女に羞恥心が皆無なのは知っていたが、まさか異性に胸を触らせるほどだとは予想外。さすがの初代も顔を赤くして困っているのが伺える。
かつてもう一人の親友が言っていた言葉が脳裏によぎった。
“ええか?なのはちゃん。世の中の男女は出会って即ユニゾンしてカードリッジフルリロードからのディバインバスターをするのが常識になりつつあるんや。それは私達の世代だけやなくて若い世代にも広がり始めとる。いつかヴィヴィオやって----ま、待つんやフェイトちゃん!?なんでザンバーを!?・・・・え?エリオとキャロが最近おかしい?あ、あはは、ななななんのことかなー?はやてちゃんわかんな---”
あの言葉はそうゆう意味だったのか。なのはは親友に感謝しながらレイジングハートを起動。杖の先を二人に向ける。
子どもが誤った道を進むならそれを止めるのは親たる者の役目。たとえ自分の子でなくとも親友の家族であるなら、ためらう必要はない。
「・・・・サムスさん?なぜデバイスを?」
女の子の胸を触らされていて、気付いたらデバイスを向けられていたという不可思議な状態に初代は首をひねる。レヴィは顔色一つ変えずにキョトンとしていた。
「助けるよ。いつだって---どんな時もッ!」
「いや、誰も助けを頼んだ覚えはないんですけど・・・・・・なんで砲撃の構えをとるんですかっ!?私なにか悪いことしました!?」
胸を触るのは基本悪いことだというのは気にしない初代。
レイジングハートの先端に桜色の魔力が収束のを見て青ざめる。
「むむむ!僕と戦う?やってやるぞー!」
「黙らんかあほ!サムスさん!・・・・なのはさん!くそっ、聞く耳持たぬってやつ!?こうなりゃ---夜天の書!」
初代が手を突き出しその手に夜天の書が現れ-----ない。
「間違った道を進むなら、止めてみせる!」
「あっれぇぇぇっ!?夜天の書さぁぁぁん!!!なんでいつもこんな重要なタイミングで消えるのぉぉぉっ!?」
どれだけ叫ぼうともなのはの収束は止まらない。むしろカードリッジを使って加速させてる。
夜天の書がない。あるのは砲身の役割しかない杖とおバカが一人。
「(考えろ、思考するんだ八神ユーリ。10万3000冊のラノベを記憶した私ならこの危機的状況を突破する思いつくはずだ!)」
杖で殴りかかる----はやてに負けた自分がそれ以上の彼女に勝てるとは到底思えない。
おバカを盾にする----他人を盾にするなんて騎士の名が廃る。
初代は、ある答えを見つけた。
「(詰んでね?)」
高町なのはは管理局の誇るオーバーSランクの砲撃魔導師。同じオーバーSとはいえ、戦闘スタイルが違う上、相性があまりよくない初代。おまけにデバイスもない。
完全にオワタモードの初代の横で突然、レヴィの体が光りだす。
「ありゃ?時間切れかぁ・・・・もっと話したかったのにー」
「時間切れって・・・・あぁ、三十分しか効果ないんだっけか」
初代の使った魔法の効力は三十分間。なのはの帰宅前から発動させていたため、時間がきてしまったのだ。
腕を頭の後ろで組み、色々ぶーぶー文句を言っている。初代は苦笑いするしかない。
彼女が本当にアオだったら。そんな考えが一瞬ちらつく。
確証はないものの、自分のことを初対面で初代と呼ぶ者は非常に限られる。かつての戦友である騎士団長達かクロハネ、本家ユーリくらいのものだ。
紫天プログラムであったクロ、アカ、アオは言葉や念話を使えなかったためなんと読んでいたかはわからない。もしかすると初代と呼んでいた可能性だってある。
「今度会ったときはぜーったい僕がアオってことを証明するんだから!王様とシュテるん---それにユーリも一緒だよ!」
新しい単語と懐かしい単語が出てきた。
王様とシュテるんは一切聞いたことがない初代であったが、ユーリはわかる。おそらくユーリ・エーベルヴァインのことだと推測する。
旅先で出会った大切な大切な親友の一人。懐かしい名に初代の顔からおもわず笑顔がこぼれる。
「・・・・わかったよ。んなら、その王様とシュテるん、ユーリによろしく言っといてくださいな」
「まっかせてよ!それじゃ、ばいばーい!」
満面の笑みで青い粒子となり消えたレヴィ。代わりに金色の粒子が集束し、フェイトが姿を現す。
バリアジャケット着用状態で。
「---トライデント・スマッ・・・・?」
砲撃魔法の構えをとっていたフェイトはその手を止め、忙しそうに周りをキョロキョロと見る。
そして「たしかシュテルと・・・・?」となにかぶつぶつ言う。初代はその肩を優しくたたき、ある方向を指差す。
冷静になって見るとそこには砲撃の構えをするなのはの姿が!
「ディバィィィン!----あれ?フェイトちゃん?」
さっきまでいなかった親友がいることに気が付き、なのはは慌てて構えを解きレイジングハートを下ろす。
限界まで収束されていた魔力は少しずつ霧散し、部屋を桜色の魔力粒子で満たした。
「なのは・・・・ということは元の世界?」
フェイトは息をつきバリアジャケットを解除する。ふわりとした黒いワンピースが舞う。
「お帰りなさーい」
「うん。ただいま・・・・・・じゃないよ!人にいきなり変な魔法を使うのはだめだよ!」
会話の途中で魔法を使われて異世界に飛ばされればだれでも怒りたくなる。でもフェイトは『怒る』わけではなく『叱る』感じだ。
この聖母マリアのような優しさはいったいどこから溢れているのか疑問に思う初代。今度、ドッキリを仕掛けてみようかな?と悪だくみしつつも、お説教はしっかり聞く。
「(´・ω・`)」
話についていけないなのはは本当にこんな顔だったらしい。
〜とある無人世界〜
一面に広がる草原。美しく咲き誇る花々。
人間達に開拓された痕跡はなく、ありのままの自然が残る無人世界。
「初代夜天の王が生きていた。・・・・にわか信じ難い話しですね」
そんなとある無人世界のとある丘のとある小さな家で、家族?会議が開かれていた。
家長ディアーチェ、長女シュテル、次女レヴィ、末っ子ユーリの四人で構成されたマテ娘一家は自分達の今後に関わる重大なことを話し合っている。
初代夜天の王の生存。彼女らにとっては即急にその真偽を確認する必要があった。
冷静沈着、猫寄せのレアスキル?を持つ高町なのはのマテリアル体、シュテル・ザ・デストラクターは顔の前で手を組み合わせ、話しの真偽を確かめるように呟く。
「レヴィ。それって本当に初代だったんですか?見間違えたとかじゃ・・・・」
見間違いの可能性を指摘するふわゆる系なウェーブ金髪少女、ユーリ・エーベルヴァイン。人の身ながらロストロギアと融合し、ある意味次元世界最強の称号を得ている。
「違うよ!あれは間違いなく初代だよ!見間違えるはずないもん!」
机を叩き強く主張するいかにも元気系な少女、フェイト・T・ハラオウンのマテリアル体、レヴィ・ザ・スラッシャー。
オリジナルとのギャップの差がマテリアルズで群を抜いて激しい。なお、本人に自覚はない。
「ふむぅ。レヴィがあやつを見間違えるとは考えにくい。・・・・だが初代の死は我らが見届けたのも確か」
冷めたコーヒーをすすり、鋭い目を細めて言うのは八神はやてのマテリアル体、ロード・ディアーチェ。
口は悪いが世話焼きで子ども達に優しいという顔を持つカリスマ性あふれる王様だ。
「実は死んでなかったとか!?」
「亡骸を騎士達とともに海に沈めたのを忘れたのですか?それにたとえ生きていたとしても海の中でどうやって?」
シュテルの的確な質問に「うっ、それは・・・・」と言葉に詰まるレヴィ。
どれだけ偉大な騎士であろうとも、初代とて人間。プログラム体である自分達のようにはいかないことをわかっているようだ。
「なら、クローンっていう可能性もあるんじゃないですか?」
クローニング技術。初代の生きていた時代にはそのような技術はなかったが、現代なら話は別。可能だ。
実際にレヴィのオリジナルであるフェイト・T・ハラオウンはかのプレシア・テスタロッサの愛娘アリシア・テスタロッサのクローン。
夜天の魔導書を作り上げた知識と技術を狙って現代に蘇らせた。シュテルとレヴィもなるほど、と相槌を打つ。
一見、正解に思えたユーリの意見。しかし、ディアーチェは首を横に振る。
「初代は無名の騎士だ。そう簡単にDNAの発見、採取はできないであろう。その上、あのような戦場で初代のものだと断定し、保管することなど不可能だ。どれほどの死体が転がっていたと思っておる・・・・」
マテ娘一家は再び唸る。全員で知恵を振り絞り、なにかよい案はないかと脳をフル回転させる。
なにか思いついたのか、突如ユーリがポンっと手を叩く。三人の視線が集中した。
「海鳴にもどって、皆さんに確認してみればいいんじゃないですか!」
皆さん---それはなのはやフェイト、はやてなどのことを意味する。
マテ娘一家が海鳴から離れて五年。定期的に部屋の掃除には行くが、それ以外で行く機会は全くと言っていいほどなかった。
海鳴の自宅にはミッドチルダに繋がる電話、転送ポートがある。連絡するのは容易い。
マテ娘一家はさっそく海鳴へと発つ準備を始めるのであった。
かつての主との再開のために----。
『マテリアルズ』
初代が夜天の魔導書をブーストさせるために組み込んだ紫天プログラムの管制人格達。
『ユーリ・エーベルヴァイン』
紫天の盟主こと永遠結晶エグザミア系少女。実はアインスより強かったりする。
初代の親友の一人。
『マテ娘一家』
マテリアルズとユーリを一緒にした呼び名。かわいい。
この時空系列では、マテリアルズはエルトリアにいません。正確にはたまに出張してるかんじ。
オリジナル要素がいっぱいだね!
意見、感想、待ってるよ!
次回→本家である後方支援を投稿してから。
それと、次回は・・・・初代とアインスのデート回ですよ?
お楽しみに!