魔法少女リリカルなのは〜vividと初代な夜天の王〜 作:かぴばらさん32号R
A:時間をかけましょう
〜???〜
今の声・・・・・あの人?
いや、そんなはずはない。あの人は私達の目の前で-----。
「リ----ース」
!
「フォース-----リイ-----アイ---」
おかしい。聞こえるはずのない声が聞こえる。
私の名を呼ぶ声。
私の仕えた最後の主。
「アインスッ!」
「-------主!」
八神はやての声が。
〜???〜
「この書の製作者?」
「ええ、そうです」
初代の目の前にいるのは一人の女性。
周りの空間に溶け込む長く黒い髪。
肉食獣のような鋭い赤目。
----そしておっぱい。
「---あり得ない。っと言いたいが・・・ここに入って来れるなら本当みたいだな」
「『夜天の書の闇』ってやつですね」
「うまいことを言う」
「それほどでも」
軽口を挟みながら、特に緊張した様子もなく会話する二人。初代はここに来た経緯を説明した。
「ふむ・・・つまりお前は書の管制人格を救いにきたと?」
「そっすねー」
素っ気なく答える初代にナハトヴァールは小さく笑う。
「無理だ。いや、不可能ではないだろう----だが、それには私が着いてきてしまう。ここに会いにきたくらいだ、知っているだろう?私は暴走する。自分でも抑えきれないほどにな・・・今もお前達を追い出さんとしているだろう?」
「知ってる・・・だからここに来た」
初代の言葉にナハトヴァールは首を傾げた。
「どういうことだ?」
「知っているかいナハトヴァール。君は夜天の書のプログラムと89%シンクロしていることを」
長年いっしょにいすぎたのだろう。ナハトヴァールのプログラムはほぼ完全に夜天の書と融合している。
「・・・ああ」
「ここはどこか知っている?」
「・・・夜天の書の闇」
「そう、ここは夜天の書の一部。----つまり私の世界」
そう言った初代の手に一冊の分厚い本が出現する。
「!?それは・・・」
「プログラムの書き換えが可能なわけよ」
暗黒の空間が消える。
代わりに現れたのは『蒼』
雲一つない空にどこまでも続く大海原。
その光景に驚くナハトヴァール。
「ほぉ・・・なかなか良い趣味だな」
「お褒めに預かり光栄です」
ペコリと一礼して初代は手に持つ『夜天の書』を開く。
「ナハトヴァール・・・私について来ない?」
「お前にか?」
「うん♪どーせここにいたって暇でしょ?なら外の世界を謳歌しようじゃない」
にゃはは、と笑い手を差し出す。
「それもいいかもしれない・・・・・しかし私には----」
「暴走?さっき言ったじゃない、プログラムを書き換えれるって」
「・・・正気か貴様」
「初代さんはいつだって正気さ」
(`・ω・´)
「なんだその顔は」
「キメ顔」
こんなかんじでグダグダする2人だった。
〜???〜
「リインフォースっ!!!」
初代が変なことをしているころ、八神はやてはリインフォース・アインスとの再会を果たす。
「主・・・」
「よかった、ほんまによかった!会えた!やっと会えた!」
アインスの胸に顔をうずくめ、ギュッと抱きつくはやて。
「主、大きくなられましたね・・・」
そこには最後に別れたときとは比べものにならないほど成長した自らの主の姿。
「うん、うん!だってもう10年もったったんやもん・・・」
その年数を聞き、アインスは少し驚く。
「10年・・・私はそんなにここにいたのか」
「どないしたん?」
「いえ、なんでもありません。しかし主、どうやってここに・・・」
ここは夜天の書の闇の最深部。普通はどうやっても入れない、見つけることだって出来ないだろう。
「・・・アインスの大好きやった人が力を貸してくれたんや」
はやての言葉に先ほどの懐かしい声を思い出す。
忘れもしないあの声、最初の主にして創造主。
「まさか・・・・・初代・・・・・ですか・・・?」
自分がかつて仕えた存在。
世界一優しく、強かった人。
「それは直接会ってくれたらわかるよ?だから・・・いっしょに行こ?ここから出よ?」
「・・・・・」
アインスは思う。こんなところに自分を探しに来るのなんて初代くらいだろう。
プログラムを全て把握し、記憶しているのは彼だけ。
どんなときも暖かく接してくれた。
---会いたい。
けれど----
「・・・私は・・・行けません」
振り絞るように出されたのは拒絶。
「なんで?・・・みんなアインスが帰るのを待ってるんやよ?」
悲しい目をするアインスを暖かくも---寂しそうな目で見つめ返すはやて。
「これは・・・ここに閉じ込められたのは世界が与えた私への罰です。たくさんの人を殺め、不幸した・・・この私への」
「違うっ、アインスは・・・リインフォースは悪くない!悪いんは夜天の書をおかしくした人や!それなのに・・・なんでリインフォースがこんな辛い目にあわんといけんのっ!」
アインスと呼ぶのも忘れ、10年前に呼んでいた名を叫ぶ。
「直接手を下したのは私です。・・・主、最後にもう一度だけあなたに会えてよかった」
薄暗い空間がねじれ、アインスを飲み込み始めた。
「・・・リインフォース?だ、だめや!行かんで!」
飲み込まれるアインスの手を掴み、必死に引っ張り戻そうとする。
「・・・・・やはりあなたは優しい」
そう言って彼女は
その手を振りほどいた。
「あっ・・・」
情けない声が空間に響く。
「さようなら」
〜アインスside〜
これでいい。
主は私という存在に縛られてはいけない。
ああ、そんな顔をしないでください。せめて最後は-----
笑ってください。
「っと!あっぶなっ!?なにしてるアホんだら!」
・・・・・?
誰かが私の手を掴んだ。
主の手ではない。もっと小さい手。
だけどどこか懐かしい温もり。
知っている。私は知っている。
この手の、この温かさの持ち主を。
「久しぶりだね大馬鹿野郎!」
彼は変わっていなかった。
〜初代side〜
「久しぶりだね大馬鹿野郎!」
会えたと思ったら自殺願望とは・・・コイツはまったく。
「初代・・・・・初代なのですか・・・?」
クロハネはその紅い瞳を見開き矢で射抜くように私を見ている。
「そうさ、初代だ。お前の最初の主『初代夜天の王』だっ!」
いざ自分で真剣に言ってみるとすっごく恥ずかしい。やっぱ中二?
「なぜ、なぜあなたが・・・あの時、あなたは確かに----」
「細けぇこたぁいいんだよ!グリーンなんだよ!だからさっさと帰って来い!」
こんな闇の中に引きこもって・・・美人ニートとかわりと笑えないんだぞ。
「ですが「ですがじゃないっ!」!?」
まだ言うか!
「ここで罰を受ける?違うだろ!罪っていうのは---行動でしか償えないんだよ!どれだけ言葉を並べようとも、行動しなきゃ逃げているだけ-----これを教えてくれたのはクロハネ、他でもないお前だ!もう忘れたか!」
「ッ!!」
わすれもしないあの日、逃げかけていた私に力くれた言葉。この言葉のおかげで・・・私は強くなれた。
「クロハネ!もう一度私の騎士となれ!」
「!?初代の・・・騎士」
「そうだ、お前の罪は私の罪でもある・・・いっしょに償えばいい」
夜天の書を作り出した私にも責任はある。
「私は・・・生きていいのですか?」
「ああ」
「あれだけの人を不幸にしたのに?」
「うん」
「たくさん殺してしまったのに?」
「・・・それは私も同じ」
汚れてるのはクロハネだけじゃない、私もだ。
「リインフォース・・・」
「主、私は、私は・・・」
クロハネの目からポロポロと涙が流れる。泣き虫なのも変わってない。やっぱりクロハネ。
「クロハネ、あの時、最後に私の手を掴んでくれたよね」
「はいっ」
死ぬ寸前まで一緒にいてくれた。
「でも私は振りほどいた」
「・・・」
騎士達を救うため・・・それが裏目に出たけれど。
「勝手だけど・・・今度は離さない!」
「はい、はいっ!」
クロハネの握る手に力がこもった。これで準備は整った・・・いける。
「行くぞ!超久しぶりのユニゾン!」
この空間を完膚なきまで破壊するため。
「了解しました-----我が主!」
たった一度しかできなかったユニゾン。
けど不思議と不安はない。
「「ユニゾン・イン!!!」」
さぁ・・・・・ハッピーエンドへ向かいましょう。
Q:ツヴァイちゃんいねーぞどうなってる
A:ツヴァイは精神のないはやての体の魔力制御で『夜天の闇』に入っていないから
意見、感想、待ってます。
次回→息抜けっ