魔法少女リリカルなのは〜vividと初代な夜天の王〜 作:かぴばらさん32号R
A:まさかのランクインでびっくりしたし嬉しかった。
注意!
この物語ではエグザミア、および紫天プログラムは初代が組み込んだことになってます。
そこを踏まえていただくと幸せになれます。
「それじゃ、リインフォースの復活と初代?の復活を祝って・・・カンパーイ!」
《カンパーイ!》
場所は変わって海鳴の八神家。はやての声とともに全員がグラスを掲げる。
「久しいな、アインス」
「ああ・・・久しぶりだ、シグナム」
10年前、主の身を任せたシグナムとの再会にアインスから笑顔がこぼれる。
「お姉ちゃん!お帰りなさいです!」
子どもモードでアインスの周りをグルグル回るリイン。アインスがこら危ないぞ、と言って注意している光景は微笑ましい。
「・・・・・」
そんな中、不機嫌そうにソファーに座る少女が1人。
脚までとどきそうな初代のような黒髪、鋭い赤目。
「なーはーとー、そう拗ねないでよ」
初代はその少女を『なはと』と呼び、隣りに座る。
「ふんっ・・・せっかく外に出られたと思えばこれじゃ」
「仕方ないでしょ、バグが大きすぎたんだから。必要なところ残したらそうなったんだし・・・」
簡潔に言えば、ナハトヴァールが小さくなったのだ。
原因は初代が消し飛ばしたバグ。
急いでいてかなり荒くバグを選別したらしく、バグの中にナハトヴァールの身体構築プログラムの一部を混ぜてしまったらしい。
結果、夜天の闇の中での体を構築するのが難しくなり・・・幼女になった。
「あげく私を融合騎に?バカも休み休み言え」
「なはと、融合、騎」
「貴様喧嘩を売っているだろ?」
拳を鳴らして初代に迫る。
「・・・また騒がしいわね」
「あ、あはは・・・アリサちゃん厳しい」
急にパーティーに呼ばれたアリサ、すずかはやっぱりかと言わんばかりの様子。
「ごめんねアリサちゃん。急に呼んじゃって・・・忙しかった?」
本当に急に呼び出してしまったので、なのはは迷惑がかかっていないかを確認する。
「そんなことないわよ。ただ・・・家にいる同居人が心配だけど」
「「「同居人!?」」」
同居人というキーワードに反応する彼氏いない歴=年齢の魔法少女3人。
「なんてことや・・・アリサちゃんが私らより先に大人の階段を・・・!」
「ア、アリサ・・・初めてってやっぱり痛いの?」
「嘘・・・すずかちゃんと・・・」
「違うわよっ!女の子よ女の子!あんたの拾った子どもくらいの!」
なにか勘違いしている3人を叱り飛ばし、説明をするアリサ。
アリサは自立のため、1年前からマンションで1人暮らしをしている。
今から一ヶ月ほど前、マンションの部屋の前に小さな女の子が倒れていた。
“・・・おなかへった”
そう言うので放っておくわけにもいかず、料理を食べさせてあげたらなついたらしい。それからなんだかんだで一緒に暮らしているとのこと。
「へぇ。アリサちゃん優しい!」
「行き倒れの人間がいたら放っておくわけにはいかないでしょ」
一緒に暮らしてるのはなぜか?あえて質問しない。
「なんて名前なん?」
よほどその少女が気になるのか、目を輝かせるはやて。
「イアよ」
「イアちゃん・・・珍しい名前だね」
地球でもミッドでも聞かない名前に関心する3人。
「なぁ初代・・・なんで右手が血まみれなんだ?」
「ひょ?・・・げ、傷口開いた」
ヴィータが指差す初代の右手からはだくだくと血が流れていた。ブラスターシステムの反動が現実世界まで響いたようで、こっそり応急措置を施したようだが失敗したようだ。
「あ、主!?シャマル!主の手が!」
「へ?はやてちゃん?」
アインスの言葉にはやてを見るシャマル。
「違うっ!えっと・・・しょ、初代だ!初代のほう!」
「初代・・・!?ど、どうしたんですかその手!?」
初代の惨状に気づいたシャマルはその手をとる。
「いっ!?・・・・・たくない」
やせ我慢がバレバレである。
「こっち来てください!治療しますよ!」
「いやいや、こういうのは舐めれば治らなくもないんだよ」
「だめですっ!」
言い訳も虚しく、ズルズル引っ張られていく初代。
「あ、ゆーりくん・・・」
なにか話したげだったヴィヴィオは連行される初代をみてちょっと悲しそうな顔をするのだった。
〜2時間後〜
「ふー・・・楽しかったわぁ」
パーティーから2時間、なのは達も帰宅し、八神家には新旧夜天ファミリーだけになった。
「ところで最後のさん、あなた仕事があるんじゃ・・・」
のんびりとソファーに寝るはやてを見て、心配そうに初代は言う。
「問題ないよー。なのはちゃん達と揃って1週間の有給もらってきたから」
ポンと1週間の有給をくれるって管理局は大丈夫か、組織としてまずいんじゃないかと思う初代。
「相変わらずわからんの・・・管理局は」
幾度となく管理局と戦ったなはとは管理局の対応にため息をつく。
「夜天の書、システムに問題は?」
《Es ist befriedigend.(問題ありません)》
フワフワ浮いてる夜天の書はくるりと一回転してアピール。
「よし、少なくとも私のときの状態までは戻ってるね」
自分が死ぬ前の夜天の書まで状態が戻ったのを確認して満足げに頷く。
《---Ein Defekt wird überprüft.(欠陥を確認)》
「・・・は?」
先ほど問題無しと言っていたのに急に欠陥があると言い出した夜天の書。
《Ein Defekt wird mit einem Tiefenteil geprüft----Funktion U-D(深層部に欠陥を確認---システムU-D)》
「・・・・・えっ」
初代の顔から血の気が引く。
「初代?どうしたん?」
硬直した初代を覗き込むように見るはやて。
「・・・・・」
無言で甲冑を展開し、初代は転移の準備をしだした。
「!?初代、どこに行かれるのですか!」
「離せクロハネ!ヤバイ、ヤバイんだよっ!」
アインスに羽交い締めされながらもジタバタして逃れようとする。
「ちょ、ちょっと初代?ほんまになにがあったん?」
「エグザミアがないんですよ!!!」
「・・・エグザミア?」
はやては数年前のことを思い出す。エグザミアといえば闇の欠片事件の核のことだ。
夜天の書に長く眠っていマテリアルズ達とどんぱちしたのを懐かしむ。
「あれは洒落にならない!今すぐ探して書に戻さないと下手な次元世界なら消し飛ぶ!」
初代の焦り具合から、エグザミアがかなり危険なものだということが分かる。そもそもはやて達はそれを十二分に知っている。
「えーっと・・・それについてなんやけど・・・」
「私だけじゃ手が足りない・・・クロ、アカ、アオ!」
夜天の書はなにも反応しない。
「紫天プログラムまで無いの!?あ、これ詰んだわ」
清々しい顔で諦めた初代。
「ちょっと話しを聞いてくれへんかな?」
「いや、あいつらのコアに直接干渉すればワンチャン・・・」
はやてのチョップがさくれつした。
「話し聞こうか?な?」
「はい・・・・」
こうして初代は『闇の欠片事件』を知ることになる。
〜とあるマンション〜
「ただいまー」
やや早足で帰宅したアリサは軽く靴を脱ぎ、リビングへ。
「イアー?ただいま・・・」
アリサが開けたリビングへつながる扉。その先にあるソファーに猫のように丸くなっている少女が1人。
背中の中ほどまである夜空のように黒い髪を前の方で二つに縛り下ろす髪型に、不健康なほど白い肌。
100人見れば100人が美少女と言うレベルの寝顔をする少女---『イア』
「〜〜〜!これがあるから癒されるのよねー」
イアをぎゅーっと抱きしめてアリサ自身もソファーに寝転ぶ。
「・・・んにゅ・・・・・・ありさ?」
「あら、起こしちゃった?」
アリサに抱きつかれ目覚めたのだろう、イアの瞳がゆっくりと開かれる。
黒い瞳と------蒼の瞳。
「・・・・・」
「今日は面白い子に会ったのよ。イアと同じ拾われた子で名前は----みんな初代って・・・」
「・・・くー」
「って、寝るんかいっ」
マイペースな同居人にため息をつきつつ、アリサ・バニングスはベットへと運ぶ。
『システムU-D』
エグザミアとユーリ・エーベルヴァインの総称。初代が焦るレベルで危険な代物。
『紫天プログラム』
システムU-Dの制御プログラム。クロ、アカ、アオはその管制人格。
『イア』
謎の少女。少なくとも地球の人間ではない。
意見、感想、待ってます。
次回→息抜きの極み