ティア・ドロップ   作:心があくタイプの人

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12月ですね
皆様風邪やインフルエンザにご注意ください



第十二夜 孤城の吸血鬼-謎の使者-

汽車の最後尾

 

「オレっすか」びゅおおおおおお

 

強風に髪を煽られながら汽車の最後尾に立っているラビ

 

「お願い ラビ!アレンくんきっと さっきの駅で乗りそびれちゃったんだわ!戻って探してきて!どこにもいないの!」

 

そして焦った妹君

 

「ガキかあいつは…」

 

「行け今ならお前の如意棒でひとっ飛びだろ」

 

足でラビを押しながら話すブックマン

 

(つち)だよパンダ♥押すなボケ

いいけどさぁ~~なぁんかヤな予感すんなぁ~~~~~~~~~~」

 

「……ならば、私も行こう」(何故名乗り出た私!?)

 

「え?ネールが?」

「だ、駄目ですよ!」

 

更に焦る妹君

 

「おおかた 私の護衛も兼ねろ、と言われたのだろう」(ええー行きたくないなぁ…)

 

「……はい」

 

俯きながら小さく返事をする妹君

 

マジか

 

「私は大丈夫だ。行くぞラビ」(速攻で死亡フラグ立ちそう…)

 

「へいへい」

 

 

**─*─*─*─*─*─**

 

 

村の民家

 

 

私は今、蒸気化(ヴィープル)を使って透明化しながら天井辺りにいる

 

ウォーカー君は弁当屋によって何処かの家に連れ込まれていた

 

ウォーカー君はロープでぐるぐる巻きにされ、椅子に座らされている

その目の前には武器を持った黒ずくめの村人らしき男たち。

 

…うわあ、さっさとウォーカー君救出してさっさと行きたい

 

しかし、それよりも いつ姿を現すかだ。

 

そろそろ出ようかなあ

 

樽の中からラビが顔を出しているし、ラビが声を出した時降りよう

 

「うそぉ」

よし、ここだ。

 

シュッ

 

びっくり

 

『なっ 何奴(なにやつ)!?』ジャカッ

 

武器を構える村人達

 

「ラビ!?ネールさん!どうしてここに?」

 

驚きの声を上げるウォーカー君

 

「お前を探しに来たんさぁ そっちこそなにやってんだ?」

 

とふたりが話しているのが聞こえる

ちなみに、今までの村人達の話は全て聞いていた

 

「迎えに来たぞ」(吸血鬼か~ 前世だと吸血鬼ヴラド?)

 

ラビは左胸のローズクロスを見た村人達によって、ウォーカー君と同じ様にロープで簀巻きにされた後椅子に座らされた

 

私は何とも。ハーフコートを着ていたのが幸いして一般人だと思われた様だ

 

移動中はアクマに襲われたくないからな。ローズクロス()は隠さなきゃね

 

 

「で 何なんですか一体?黒の修道士って…」

 

「ほらな オレの予感は当たるんさ」

 

そう言えばラビは汽車でそんなことを言ってたな

 

 

村長の話が始まった

 

「実は クロウリーが暴れ出す少し前に村に ひとりの旅人が訪れたのです

 

旅人は神父と名乗りクロウリー城への道を聞いてきました

死ぬかもしれないと必死で止めたのですが旅人は笑いながら 城へ行ってしまったのです」

 

なんか物語風だな

 

「神父…」

 

「それから三日経ちやはり クロウリーに殺されてしまったかと思った時

なんと旅人は戻って来たのです

 

『弁当屋よ もし古城の主に何か異変があったら 私と同じ十字架の服を着た者達に知らせろ

そやつらが事を解決してくれる 待っていればいつか必ずこの汽車に乗ってくるであろう』

 

そして 旅人は去っていきました」

 

「同じ十字架…?」

 

マリアン君…だよね?面倒事を押し付けおって……

 

「それから しばらくしてクロウリーは村人を襲うようになったのです

今日までですでに9人の村人が奴の餌食に…………」

 

「くそーっ許せねェ!!」「おれの幼なじみも奴に()られた!」「吸血鬼を退治するんだ!」「そうだ」「クロウリーを殺せ!」

 

村人達は不満が溜まっているようだ

 

「私どもは今夜 決死の覚悟でクロウリーを()ちに行くつもりでした。が、(しゅ)は我らをお見捨てにはならなかった!

黒の修道士の方!どうかクロウリーを退治してくださいましぃーーーーーーーーー!!!」

 

と村人全員で土下座した

村長は涙を流しながら

 

「オレらはアクマ専門なんだけどなー…」

 

あ、バカラビ

 

「ワオ!!なんと!悪魔まで退治できるのですか!心強い!」

 

「いや そのアクマじゃねーんだけど」

 

ほら(あん)(じょう)、勘違いされた

 

「その旅人って どんな人でした?」

 

ウォーカー君は旅人の人相を聞く

 

「こんな人でした!」←片面だけの変な仮面、赤のロン毛に(つば)の広い帽子

 

これは、マリアン君だな(確定)

同じ十字架、と言うのは十中八九(じゅっちゅうはっく) ローズクロスのことだろう

 

後であの似顔絵(にがおえ)貰おう

後々マリアン君を探すのに役立ちそうだ

 

 

**─*─*─*─*─*─**

 

 

ぱタぱタ

 

〔そっか…クロス元帥が残した伝言なら従った方がいいわね〕

 

森の中でゴーレムを通して妹君に事情を話した

 

「リナリーとブックマンはティムと先行っててください」

 

その方が効率的だな

 

〔わかった 3人とも気をつけてね

その…吸血鬼の人に噛まれると吸血鬼になっちゃうらしいから ならないでね!!〕

 

ゴーレムの向こう側で心配そうな顔をした妹君が眼に浮かぶ様だ

 

『うん…』「…………」(ならねーよ…)

 

ふたりは少し引いている

 

吸血鬼に噛まれたぐらいでは吸血鬼にならない

 

そうでなければ今頃、この村は吸血鬼だらけの村になっている

 

 

(プッ 今どき吸血鬼なんてなぁアレン)

ボソボソ

(ですよね)

(ところでオレらは なんでまだ縛られてんだろ)

 

ふたりはボソボソと吸血鬼について話し合っていた

 

ふたりの手首に巻いてあるロープを村長が引っ張る

 

ビン!!

 

「おふたり共!止まって!!」

 

 

ドーーーン

 

無駄にでかい。

 

大きく真っ黒な扉があった

 

「クロウリー男爵の城門(じょうもん)です」

 

((悪趣味(あくしゅみ)ぃ~~))

 

ふたりは顔を青ざめさせて扉を見上げている

 

「この門をくぐると先はクロウリーの所有する魔物の庭が広がり

その さらに先の湖上(こじょう)(いただき)が奴の住む城です」

 

 

ギャアアアアアアアア

ウ゛コギギギギ

ブチャッ

ウギャアアアアアア

ボボボボボ

ギャアア

ボボボ

ギャアアアアアアアアアア

 

塀の向こう側から人間みたいな悲鳴と訳のわからない音が聞こえてくる

 

『…………』(なんか聞こえるね)(ね)

 

ふたりは白目になっている

 

『『さあ 前へ!』』

びくっ

『うっす…』

 

村人達に急かされて前へ進む

 

 

ギギギギギギ

 

大きな扉を開き

 

庭を進みながら会話する

 

「クロウリーって奴はすげェ趣味(しゅみ)悪いな…」

 

「…そうだな」(…石像キモッ)

 

 

するとラビが何かに気付いた様だ

 

「あれ?アレン お前なんで もう手袋はずしてんの?」

ビク

 

ウォーカー君がびくっとする

 

「まさか怖いの?」

 

はははははははははははははは

 

「まさか」

 

冷や汗を隠しきれていないぞウォーカー君

 

「そういうラビこそ右手が ずっと武器をつかえてますけど?」

ビク

 

今度はラビが指摘される

 

はははははははははははははは

 

「オレは怖くなんかないさぁー」

 

キミも隠しきれていないぞ、ラビ

 

そんな少年達を眺めているといきなり悪寒を感じた

 

ゾク

 

誰かに見られている!!

 

バッ

 

ふたりも気付いた様でウォーカー君とラビが背中を合わせるように動き、隙をなくした

 

私も村人達の前へ出て庇う様に立つ

 

「どうしました?」

 

その行動に驚き声をかける村長

 

「シッ 何か いるぞ」

 

 

「近づいてくる」

 

 

ザザザザザザザザ

 

森の中を何かがとてつもない速さで動いている

 

 

黒い風が二人の間を通った

 

『!?』

 

ヒュオ「?」

 

そのまま村人達の間を駆け抜ける影

 

「……!!」(速い!!)

 

「何か今 一瞬甘い香りが…」

 

捉えられないほど速く動く黒い影…

 

G(○キブリ)かよ

 

 

「ぎゃああああああ!!」

 

突然後方で悲鳴が上がった

 

「!?」

 

村人達が振り向く

 

ドッ「フ…フランツが…」

 

村の青年が後ろを見て尻餅をつき村人のひとりであろう誰かの名前を呼ぶ

 

「フランツが()られたぁぁぁ!!」

 

 

フランツと言う村人の首に噛みついたままこちらを振り返る人影

 

「出た…

 

アレイスター・クロウリーだ!!!」

 




このあと、ネールくんをどうねじ込もうか…

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