ティア・ドロップ   作:心があくタイプの人

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ギリギリネールの目覚めまで持っていきました
おかしいところ、あればご報告ください

お気に入り10件に増えててビビりました
ありがとうございます!


第三夜 "彼"の目覚めと時の破壊者

ズズズズ

 

ヘブラスカが新入り君を捕まえイノセンスを調べる

 

『くっ』

 

ビシビシ

 

ヘブラスカの触手?が体内を這い回る

 

うぇ…気持ち悪っ

 

規則とはいえ、何度みても慣れないモノだ

 

 

新入り君が気持ち悪さに耐えきれなくなったのかイノセンスを無理矢理発動させる

 

『この…動け!!!』

 

バチン!

 

嫌な音がした、なにかが切れたような…

 

無理に発動した為か左腕は骨が無くなったかのようにぐにゃぐにゃになってしまった

 

ドク

『うっ』

 

っ!?

 

『うわぁあああああ』

 

し、新入り君が痛がってる!

どうしよう!?

 

何も出来ないとわかっていても、あわあわと取り乱してしまう

 

<!な…なんて子だ 麻酔を…>

 

ヘブラスカも慌てる

 

『う゛あっ』

 

<し…神経が マヒしてるのに む…無理に…発動しちゃ…ダメだ!>

 

ヴン

 

教団のローズクロスがヘブラスカの額にあらわれる

 

<落ち着いて…私は敵じゃ…ない>

 

 

ヘブラスカが新入り君の額に自分の額をあてる

 

キィィィィ

 

ふー…少し落ち着いた

ヘブラスカに任せれば大丈夫だ

 

治すついでにシンクロ率も調べようと言うことか

 

<発動は…対アクマ武器と…適合者が ちゃんと…シンクロできてなければ とても危険なんだぞ…>

 

うん

今みたいに

 

<…2%…16% 30…41…58…78…83%!>

 

シンクロ率が上がっていく毎に新入り君の顔色が回復していく

 

スッ

 

ヘブラスカが顔を上げる

 

『!』

 

新入り君が自分の腕をみて驚いている

 

治ってる!って感じの顔だ

 

<もう平気だろう…どうやら83%が今 お前と武器とのシンクロ率の最高値のようだ…>

 

へぇ 中々のシンクロ率だ

妹君と同じか、少し高めくらいか?

どちらにしろすぐに臨界点突破を果たしそうだ

 

『シンクロ率?』

 

新入り君がヘブラスカを見上げてたずねる

 

<対アクマ武器発動の生命線となる数値だ…シンクロ率が低いほど発動は困難となり適合者も危険になる…>

 

すとっ

 

ヘブラスカが新入り君をエレベーターへ下ろす

 

<おどかすつもりは無かった…私は ただ…お前のイノセンスに触れ 知ろうとしただけだ…>

 

『僕の…イノセンスを知る…?』

 

まぁ 意味わかんないよね

 

<アレン・ウォーカー…お前のイノセンスはいつか黒い未来で偉大な「時の破壊者」を生むだろう…私にはそう感じられた…………それが私の能力(ちから)>

 

時の破壊者…ね

伯爵を狩る者って感じかな

 

『破壊…者?』

 

ぱちぱちぱち

 

突然拍手の音がし始める

 

犯人は…

 

『すごいじゃないか~♪』

 

リー君だ。

 

呑気(のんき)だな 新入り君マジで焦ってたのに…

 

ぱちぱち

 

『それはきっとキミの事だよ~!ヘブラスカの「預言」はよく当たるんだから

いや~アレンくんには期待できそうだね』

 

期待…この子もあの戦場に行くのか…

 

私は外に出たくないなぁ

伯爵に会いたくないし

 

『コムイさん』

 

バキッ

 

リー君が持っていたボードが新入り君の拳を受けたことで曲がってしまっている

 

イノセンス(左腕)じゃないのにすごい力だ

 

『一発殴っていいですか?』

 

しゅうぅううぅぅぅぅぅ

 

ボードから煙が…

 

『やだな♪もう殴ってるよん』

 

いーパンチだーとか言ってる

結構余裕そうなリー君

 

『ごめんごめん ビックリしたんだね怖かったんだね わかるよ~ヘブくん顔怖いもんね』

 

わかってるならなんであんなことをしたんだ…

 

リー君…キミは殺意を抱かれても仕方無い気がしてきたよ

 

『入団するエクソシストはヘブラスカにイノセンスを調べてもらうのが規則なんだよ』

 

何事も無かったかのように規則について説明するリー君

 

『そーゆうことは初めに言ってくださいよ!!』

 

全くその通り

新入り君もちょっとキレぎみだ

 

少し落ち着いたのか改めてリー君に質問する新入り君

 

『イノセンスって一体なんの事なんですか?』

 

リー君がエレベーターの手すりにもたれ掛かり説明する体勢になった

 

『ちゃんと説明するよ イノセンスはこれから戦いに投じるキミ達エクソシストに深く関わる(モノ)だからね』

 

ここからはシリアスパートらしい

 

『この事実(ハナシ)を知ってるのは黒の教団とヴァチカン、そして千年伯爵。後は多分ネールだけだ』

 

『ネールって…?』

 

『それは…まぁ後で説明するよ』

 

 

すべては約百年前

ひとつの石箱(キューブ)と人が入るくらいの氷塊が発見されてから始まった

 

━━━━━━━━━━

(のち)()いの者達へ…

我々は闇に勝利し

そして滅びゆく者である

()(すえ)に起こるであろう(わざわい)から

(なんじ)らを救済するため

<氷の棺>と共にこのメッセージを残す───

━━━━━━━━━━

 

 

『そこに入っていたのは古代文明からのひとつの予言と…

ある物質の使用方法、そして氷塊…いや<氷の棺("彼")>についてだった』

 

『…ある物質って?』

 

『その石箱(キューブ)と氷塊自体も()()だったんだが

「神の結晶」と呼ばれる不思議な力を()びた物質でね

 

ボク達は「イノセンス」と呼んでる

キミの左手にある十字架のことだよ

 

対アクマ武器とはイノセンスを加工し武器化したものの呼称(こしょう)なんだ』

 

 

 

石箱(キューブ)の作り手は

そのイノセンスをもって

魔と共に訪れた

千年伯爵と戦い

打ち勝った者だという

 

だが結局

世界は一度 滅んでしまった

 

約7000年前 旧約聖書に記された

「ノアの大洪水」がそれだ

 

石箱(キューブ)はそれを

「暗黒の三日間」と(しる)しているけどね

 

 

 

『そして石箱(キューブ)の予言によると

世界は再び伯爵によって終末を迎えるらしい』

 

「暗黒の三日間」の再来!!

 

『現在 予言通り伯爵はこの世界に再来した ヴァチカンはこの事実により石箱(キューブ)のメッセージに従うことにしたんだ

 

それがイノセンスの復活と黒の教団の設立』

 

 

―使徒を集めよ!

イノセンスはひとつにつきひとりの使徒を選ぶ それすなわち「適合者」!!

「適合者」なくばイノセンスはその力を発動しない!!

 

 

『イノセンスの適合者 それがキミ達 エクソシストのことだ』

 

だが伯爵もまた

過去を忘れていなかった

 

神を殺す軍団を造り出してきたんだ

 

『それがAKUMA(アクマ)

 

『あの兵器はイノセンスが白ならば黒の存在である暗黒物質(あんこくぶっしつ)「ダークマター」で造られている

進化すればするほどその物質は成長し強化されていく

 

伯爵はイノセンスを破壊しその復活を阻止するつもりだ』

 

―イノセンスはノアの大洪水により世界中に飛散した!!!

 

『その数は全部で109個

我々はまず各地に眠っているイノセンスを回収し伯爵を倒せるだけの戦力を集めなければならない

伯爵もまたイノセンスを探し破壊すべく動いている』

 

『イノセンスの争奪戦争(そうだつせんそう)だ』

 

我々がこの聖戦に負けた時 終末の予言は現実となる

 

〔戦え〕

 

フッ

 

灯りが消え大元帥達がフェードアウトする

 

〔それがイノセンスに選ばれたお前の宿命…宿命なのだ…………〕

 

 

『ま そんなところだ

以上で長い説明は終わり♪』

 

リー君が手を差し出す

 

すっ

 

『一緒に世界の為にがんばりましょう 一銭(いっせん)にもなんないけどね』

 

『…はい』

 

ギュッ

 

新入り君とリー君が握手をかわす

 

『ようこそ黒の教団へ!』

 

新入り君が正式に入団を果たした

 

『現在エクソシストはキミの入団で20人となった ほとんどは世界各地(せかいかくち)に任務で点在(てんざい)してるけどそのうち会えることもあるだろう』

 

今までヘブラスカと私 空気だった!

私は当たり前だけど

 

『ちなみにヘブラスカもエクソシストのひとりだよ』

 

ヘブラスカは石箱(キューブ)の適合者だったね

 

<………>

 

『えっ!?』

 

まぁ驚くよね

ヘブラスカ、人じゃ無いもん

 

でも人じゃなくても適合者にはなれるんだよね

 

<お前達と…タイプはだいぶ違うが………………私は例の石箱(キューブ)の適合者として…教団の創設時からずっといるイノセンスの番人だ…>

 

私も創設当時からいるけどずっと氷の中だったからなあ

部屋に来た人しか知らないんじゃないかな?

 

<コムイ…創設時からずっといる…と言えば……"彼"に…会わなくていいのか…?>

 

ふわり…

 

蒼いゴーレムが(またた)

 

 

『じゃあ次は"彼"に会いに行こっか♪

アレンくんこっちおいで 行き掛かりに説明をするから』

 

え?来んの?

 

<たくさんの…エクソシストと出会ってきた………… アレン…お前に 神のご加護があらんことを…>

 

 

 

────────

 

 

─────

 

 

───

 

 

ウィィイ…

 

エレベーターで下りてくるリー君と新入り君

 

『それでえっと"彼"…って誰ですか?それにどこに向かってるんです?』

 

新入り君がリー君に質問する

 

『ああ、説明の中に氷の棺ってあったでしょ?』

 

『ああ、ありましたね。大きな氷塊でしたっけ

それがどうかしたんですか?』

 

おお、ちゃんと覚えてる

 

『その氷の棺の中にいるのが"彼"だよ そして今向かっているのは氷の棺が安置(あんち)されている部屋だ

最初に出てきたネールって言うのは彼の事だよ』

 

あ、マジで来るんだ

 

『え!?』

 

『"ネール"は謎だらけでね 詳しくは説明出来ないんだけど』

 

へぇ、そーなんだまだ謎か…

 

『お願いします』

 

『今 氷の棺の"ネール"についてわかっていることはない

このネールと言う名前すら教団が付けたもので、本名は不明。

一切わからない氷の棺についてもイノセンスの研究に貢献(こうけん)した位だ 当初の研究者達の知識の無さがうかがえるよね

 

"ネール"のイノセンスはハートが見付かっていない以上 この戦争で黒の教団の切り札となりうる

 

それだけにボク達は"ネール"を目覚めさせようと躍起(やっき)になっているんだ

そう言う訳で、何が切っ掛けになるかわからないから入団者は基本的に彼の元に連れていくことになっているんだ

 

さあ ついたよ"ネール"の部屋だ』

 

えぇ……だから入団者がくるたびに私の所に連れてきてたのー?

 

ガチャリと扉を開けて二人が部屋に入って来る

 

ゾクッ!

 

!!!?

 

え、え?

今 悪寒が…

 

 

新入り君がブルブルと震える

 

『寒っ!?それに霧が濃い!』

 

『うん部屋に氷塊があるんだよ?寒くない訳ないじゃない 霧は氷の粒(イノセンス)だよ』

 

当然のように語るリー君

 

いや、そうだけど…

新入り君は団服(コート)ないじゃない

可哀想に…

 

二人は話ながら(氷の棺)の近くへ来た

 

寒気は治まっていない

むしろ酷くなっている

 

ピシッ…

 

なんだ?

氷の棺にヒビが…

 

リー君は気付いていないようだ

 

『さ、アレンくん 氷の棺に触って』

 

『え゛』

 

触ると聞いたとたん逃げ腰になる新入り君

 

『大丈夫大丈夫 冷たいけどすぐにすむから』

 

こっちは大丈夫じゃない

氷の棺にヒビが入って悪寒が止まらないよ

 

ゴクッ

 

いよいよ悪寒が酷くなってきた

新入り君は覚悟を決めて触るようだ

 

ヒタッ

 

ビシビシビシビシィ!!!

 

氷の棺のヒビが一気に広がって(身体)を包む

 

『『!!?』』

 

リー君はいきなりのことに驚いて固まっている

新入り君の方も氷に手を当てたままヒビが広がるのを見ている

 

 

 

パリィーン…

 

 

涼やかな音を響かせながら氷が砕け散るのと共に光が反射し辺りを眩く照らす

 

砕けた氷の雨の中

ゴーレムで身体をゆっくり下ろす。

 

あっぶねー…落ちるトコだった

そっと足を地につける

久々の大地…!(感動)

 

大地のありがたさを胸に刻んでいると、ふわふわと蒼いゴーレムが私の方によってくる

 

私が教団内観察用(きょうだんないかんさつよう)に作ったゴーレムだ

 

友達何人できるかな♪

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