ティア・ドロップ   作:心があくタイプの人

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2巻の"土翁と空夜のアリア"はほぼ書きません

壁|°‐°)チラッ
読者の反応コワイナー…


第四夜 ネールは手伝いをする

あのあとウォーカー君は部屋に戻った

後ろ髪を引かれるように何度もこちらを振り返っていたけど、腕のこともあったしリー君に部屋に戻されてた

 

私はそのままリー君に連れられ

科学班でメディカルチェックをしている

 

ふらふらしてたけどちゃんと歩けたよ!

 

「何も問題ないね…健康そのものだよ 後は体温が低すぎるくらいかな」

 

「…………」(それ健康って言うの?)

 

まぁ氷の中にいたんだから体温が低すぎるのは仕方ない…よね?

 

「…本当にネールなんスか…」

 

「…うたがう、?」(まぁ疑うのも当然だよね…)

 

でも傷付くなぁ

ウェンハム君の入団からずっと見てきたのに

 

なんか 口が動かしづらい…?

 

「い、いえ!疑ってる訳では…」

 

「まぁとりあえずデータも取れたし、休んで良いよネールくん」

 

リー君はそう言うが科学班のみんなの事を思うと少しでも労ってあげたくなる

 

「…団 の 手伝い を」(教団内で手伝いしたいな、伯爵に会いたくないし…)

 

「なっ…まずはリハビリです…!」

 

ウェンハム君にそう言われて気付く

 

あーそうだよね 長年身体動かしてないもんな。

口も動かしづらいし 冷えてるから、かな

「…ネールくんのイノセンスは氷を操れるんだよね」

 

確認するかのようにリー君が問い掛けてくる

 

「…」コクリ(確か、そうだよー)

 

素直に返事したら考える仕草をした

手伝いさせてくれるのかな

 

「そっか…手伝いは何か考えておくよ。今は休んでくれるかな。前の部屋を使ってね」

 

「…わかっ、た」(はーい)

 

とりあえず休めってさ

 

 

 *********❄*********

 

自分でなんとか身体を動かして、温めて、言葉も少し滑らかに話せるようになった。

医療班にリハビリしてもらった訳じゃないから万全ではないけど。

身体は冷えたまま、でも心臓は動いてる。

不思議な事だ

 

身体が動かしにくいのはやっぱり冷えてるからだね

 

氷の粒が浮かぶ部屋に氷のベッドを造り出す

 

氷で家具なんかを作り出すと寒々しい風景になるなあ

 

でも、今は何もできないから。

ベッドに横になり、目を閉じる。おやすみ…

 

 

 

 

ゴーレムから視界を共有されて目が覚めた

 

「朝…」(夜が明けた…お腹空いたな)

 

教団内を巡回していたゴーレムが窓からの朝日を捉えたようだ

 

お腹が減ったと感じた私は部屋を出て食堂に向かった

教団の地図はばっちりだ 何年もゴーレムで見てきたからな

 

 

食堂

 

ガヤガヤ…

 

「あ 昨日の…ネールさん、でしたっけ」

 

食堂の前でウォーカー君とバッタリ出会った

 

名前覚えてたんだ うれしー

 

「…………」コクッ(うん、おはよー)

 

挨拶はしておく。声に出てないけどね 一応ね

 

「一緒に朝食どうですか?」

 

ウォーカー君が朝食に誘ってくれた

ほぼ初対面なのに優しい

 

「…………」コクッ(本当?ありがとうウォーカー君)

 

二人でカウンターへ向かう

 

 

 

ドン

「Bセットおまちどーん!お次は何かしらー?」

 

料理長のジェリー(♂)がフライパンをふっている

 

カウンターからウォーカー君が顔をのぞかせる

 

ひょこっ

 

「アラん!?新入りさん?んまーこれはまたカワイイ子達が入ったわねー!」

 

「どうもはじめまして…」

 

ウォーカー君が少し引いてる

ジェリー君押しすぎ

…達?

 

「何食べる?何でも作っちゃうわよアタシ!!」

 

ちらっ

 

ん?ウォーカー君がこっちを見ている

 

ああ、私を優先してくれるの?嬉しいな

 

「………水、とおかゆ がいい」(水分と糖分があれば大丈夫なハズ)

 

「ネールさんそれだけですか?それじゃあ僕は…

グラタンとポテトとドライカレーとマーボー豆腐とビーフシチューとミートパイとカルパッチョとナシゴレンとチキンにポテトサラダとスコーンとクッパにトムヤンクンとライス

あとデザートにマンゴープリンとみたらし団子20本 全部量多めで」

 

「すごーい…あんたそんなに食べんの!?そっちのコはそれだけで大丈夫??」

 

今度はジェリー君が引いてる

私も引いてる

 

 

ウォーカー君は寄生型に加え成長期だからねー…

あと私は起きたてだから…

 

…任務あったらどうするんだろう

持っていくのかな

 

「何だとコラァ!!」

 

ざわざわしている食堂に怒号が響く

 

テーブルの方だな

 

「もういっぺん言ってみやがれ ああっ!!?」

 

「おいやめろバズ!」

 

捜索部隊(ファインダー)の人がふたり立ち上がっている

喧嘩かな?

相手は一体誰…

 

ぱちん

 

と箸をおく音が静まりかえった食堂に響く

 

「うるせーな」

 

…………

 

「メシ食ってる時に後ろでメソメソ死んだ奴らの追悼(ついとう)されちゃ味がマズくなんだよ」

 

…………お前(神田君)かぁ!!!

 

「テメェ…それが殉職(じゅんしょく)した同志に言うセリフか!!

俺達 捜索部隊(ファインダー)はお前らエクソシストの下で命懸けでサポートしてやってるのに…それを…それを…っ」

 

「メシがマズくなるだとーーーー!!」

 

ファインダーのバズさん?が神田君に拳を振るう

この時ウォーカー君はふたりに向かって動き出していた

 

 

ブオ

ヒュッ

 

神田君は振るわれた拳を避け

 

ガッ

 

バズさんの首を掴み

 

グア

「うぐっ」

 

片手でその巨体を持ち上げる

 

 

「『サポート()()()()()()』だ?

違げーだろ サポートしか()()()()んだろ お前らはイノセンスに選ばれなかったハズレ者だ」

 

ファインダーの人達の顔が険しくなっていく

 

やっぱきついなぁ神田君は

 

ギリ

「げふっ」

 

あーあ

バズさんが泡吹いてるよそろそろ放してあげなよ神田君

私も向かおうかなーっと

 

「死ぬのがイヤなら出てけよ お前ひとり分の命くらい いくらでも代わりはいる」

 

ガッ

 

トラブルの中心にたどり着いたウォーカー君が神田君の腕を掴む

 

「ストップ 関係ないとこ悪いですけど、そういう言い方はないと思いますよ」

 

「…………放せよモヤシ」

 

ナゼにモヤシ。

白髪(はくはつ)か?安直な

 

「アレンです」

 

「はっ1ヶ月で殉職(くたばら)なかったら覚えてやるよ

ここじゃパタパタ死んでく奴が多いからな こいつらみたいに」

 

ギリ

 

ウォーカー君が手の力を強めた

 

ギリギリギリ

 

ずる

 

神田君が手を放し バズさんが崩れ落ちる

 

おっとっと

避難避難

 

コソッ

「…誰か 医療班へ…」(誰か手伝ってー、彼を運ぶから)

 

「あ、僕が連れていきます」

 

近くにいたファインダーの人に声をかけた、ら

そそくさと食堂から消えて行った

 

あれっ、一緒に運ぼうと思ったのに

 

「早死にするぜお前… キライなタイプだ」

 

 

「そりゃどうも」

 

ごごごごごごご

 

私もここから逃げたい

二人はまだ喧嘩してるし

 

「あ いたいた!神田!アレン!」

 

ウェンハム君が食堂の入口から声をかけてきた

 

「10分でメシ食って司令室に来てくれ 任務だ

ネールさんは室長から話があるって言ってました

同じく司令室に来てください!」

 

返事の代わりにひらりと手を振る

 

「……」(はーい 了解)

 

ひとまずご飯を食べることになった

神田君とウォーカー君は喧嘩してたのに隣同士でご飯を食べてた。

 

私は二人の向かいでちまちまおかゆ食べました。

 

美味しかった

 

ウォーカー君はホントに10分であのご飯食べきったよ…

ヤバ……

 

 

司令室

 

私は部屋の外で待っている

 

神田君が私を見たとき首をかしげていたから不安になった

エッ私のこと覚えてないよね?

 

ゴーレムで中の会話を盗み聞きする

 

 

 

『ぐーーーーーー』

 

リー君が書類の山に埋もれながら爆睡している

 

『室長!コムイ室長!』

 

ウェンハム君が声をかけながら起こそうとする

 

ゆさゆさ

 

『んゴーーーー』

 

揺すっても起きない

 

ボコッ

 

『んゴーーーー』

 

殴っても起きない

 

『リナリーちゃんが結婚するってさー』ボソッ

 

耳元でこのセリフを言うと

 

がばっ

 

『リナリィィー!!!お兄ちゃんに黙って結婚だなんてヒドイよぉーーー!!!

 

わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!』

 

号泣しながら起きる

 

『悪いな このネタでしか起きねェんだ この人』

 

『『…………』』

 

神田君もウォーカー君もかなり引いてる

 

わかるよー私も最初はこの人が室長で大丈夫なのか心配だったよ

杞憂だったけどね

 

 

 

 

 

『いやーごめんね徹夜明けだったもんでね ははは』

 

『オレもっスけど!』

 

『さて 時間が無いので粗筋を聞いたらすぐ出発して

詳しい内容は 今渡す資料を行きながら読むように』

 

へぇウォーカー君が神田君と任務か

 

…初任務で神田君と一緒か ファイトッ

 

『『!』』

 

お、二人も気付いた様だ

 

『ふたりコンビで行ってもらうよ』

 

 

神田君の眉間にしわがよって青筋が浮かんでいる

 

『え 何ナニ?もう仲悪くなったのキミら?

でも ワガママは聞かないよ』

 

シャッ

 

リー君が地図を出す

 

『南イタリアで発見されたイノセンスがアクマに奪われるかもしれない

早急に敵を破壊しイノセンスを保護してくれ』

 

わー頑張れウォーカー君

 

 

 

 

 

黒の教団内・地下水路

 

「ちょっと大きいね」

 

確かに少し大きい気がする

ま、成長期だし すぐ窮屈になるよ

…今回の任務でアクマにボロボロにされると思うけどね

 

「これ 着なきゃいけないんですか?」

 

「エクソシストの証みたいなものでね

戦闘用に造ってあるからかなり丈夫だよ

あと 左手の防具はボク的に改良してみました

使いやすいよ」

 

やっぱり、リー君は天才だわ

 

 

スウゥ

 

舟が動き出す

 

「ティムキャンピーには映像記録機能があってね

キミの過去を少し見せてもらったよ

だから徹夜しちゃったんだけど」

 

「行ってらっしゃい」

 

リー君がサムズアップをして送り出す

 

「行ってきます」

 

微笑ましいなあ

 

「さてネールくんの手伝いのことだけど」

 

お、来た

 

「医療班の氷のうの氷が足りないらしい

他にも厨房からも依頼が入ってるよ、すぐに取りかかってくれるかな

全部終わったら研究室(ラボ)によってよ」

 

「わかっ た」(やったー!任務に行かなくても良い!)

 

 

 

 

 *********❄*********

 

2日もかかった……

氷は使い道多いからって余分に作らされた

 

いくら疲れにくいって言っても体力が無尽蔵(むじんぞう)にあるワケじゃないんだから!

 

まぁ、いいリハビリになったけどさ 終わったことだしグチグチ言ってらんないよ

 

さあ研究室(ラボ)に行こう

 

 

研究室(ラボ)

 

うわー混沌(カオス)

書類が山と化している

 

津波が起きそうだ、気をつけなきゃなー

 

「手伝い に来た」(なんかやることない?)

 

ウェンハム君に到着したことを告げる

 

「あ ネールさん良いところに!この書類、室長に届けてください!」

 

「了解」(おお!早速仕事来た!)

 

 

 

───────

 

 

────

 

 

──

 

 

「いいねぇ

青い空、エメラルドグリーンの海 ベルファヴォーレ イタリア♪」

 

リー君が神田君と電話している

あのふたりまだ帰ってなかったのか

 

〔ビリッ

だから何だ〕

 

ビリッ?

なんの音だ?

 

「『何だ』?フフン♪

 

羨ましいんだいちくしょーめっ!!」

 

リー君が泣きながら書類にハンコを押す

 

ポムポムポムポムポムポムポムポムポム

 

おおーコムイ印が舞っている

 

「アクマ退治の報告からもう三日!何してんのさ!!

ボクなんか みんなにコキ使われて外にも出れないまるで お城に幽閉されたプリンセ…〔わめくな うるせーな〕

 

プリンセスだって

リー君が?

そこはプリンスだろう

 

そうか、ふたりが任務に行ってから三日も経ったのかー

 

 

なんて思いながら科学班員から集めてきた追加書類の山を優先順に並べてリー君の机におく

 

〔文句はアイツに言えよ!つか コムイ!

俺 アイツと合わねェ!〕

 

「神田くんは誰とも合わないじゃないの

で アレンくんは?」

 

確かに。神田君は誰とも合わなさそう

 

〔ブチッ

ちっ まだ あの都市で人形と一緒にいる!!〕

 

ブチッ!?

ホントになんの音だ 何ちぎったの

 

「そのララっていう人形…そろそろなのかい?」

 

〔多分な もう()()は五百年動いてた時の人形じゃない じき 止まる〕

 

真剣な話してるなー

 

〔ドタドタドタッ

ちょっとちょっと 何してんだい!?

 

帰る 金は そこに請求してくれ

 

スッ

 

へ?ダメダメ!あなた全治5ヶ月の重症患者!!

 

治った

 

そんなワケないでしょ!!〕

 

誰だろう

向こうのドクターかな

 

「室長ぉーこれ追加っスー」

 

「えーーー」

 

リー君また泣いてる

 

大変だなぁリー君

 

〔バサ

世話になった〕

 

「今回のケガは時間かかったね神田くん」

 

〔でも治った〕

 

「でも時間がかかってきたってことは()()が来始めてるってことだ

計り間違えちゃいけないよ

キミの命の残量をね…」

 

 

 

〔……で

何の用だ イタ電なら切るぞ コラ〕

 

リー君は隙あらばざぼろうとするからね…

そう思われても仕方ないよ(遠い目

 

「ギャーーーーちょっとリーバーくん聞いた!?今の辛辣な言葉!!」

 

「は?」

 

リー君がさっさと本題に移らないからだろう

 

「違いますぅー次の任務の…」

 

ここから先は聞かないでおこう

巻き込まれたら大変だ…




えー申し訳ないのですが
"巻き戻しの街"も多分やりません

本格的に介入するのは…
何時でしょうねぇー

次は"黒の教団壊滅事件(かいめつじけん)"です。ネールくんは巻き込まれます。
お楽しみに!
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