雪は全てを包み込む   作:紅葉 秋

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どうも紅葉 秋です

前回の続きです!

では、どうぞ!


第12話 サンダース 後編

「悪いノンナ先に行ってて」

 

ノンナと二人でご飯を食べ終えた後、二人で全体に合流しょうとする途中で思い出す。

 

戦車道は女子ばっかりなので、暇な時にお手洗いに行っておかないと面倒なのだ。

 

「分かりました、先に行ってますね」

 

ノンナも察してくれたのか何も言わずに先に行ってくれる。

 

さて、お手洗いはどこにあるかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、雪穂!」

 

「お、ケイ、丁度良かった」

 

歩き回っていると、チームメイトと談笑していたケイが俺に気づいて手を振ってくれる。

 

「どうしたのこんな所で?」

 

「お手洗いを探してる。どこにあるか知ってるか?」

 

「ああ、確かにここのお手洗いって場所が分かりづらいわよね。あ、私が案内してあげようか?」

 

「いや、流石に悪いよ、場所だけ教えてくれれば大丈夫だよ」

 

「私が雪穂とお話したいだけだから気にしなくていいわよ」

 

「そうか?ならお願いする」

 

「OK!じゃあ私に着いてきて」

 

ケイが歩き出したので俺も付いていく。

さっきまでケイと談笑していた数人がこそこそ笑いながら話してる。

たぶん、ケイが俺と一緒に行くから下らない妄想話をしているんだろうな

 

戦車道をやってきて、男に興味ない人とかが俺と喋ってるだけでそういう噂はされてきた。

 

「そういえば雪穂はなんでプラウダ校に入学したの?西住流といえば黒森峰じゃない?」

 

「黒森峰は女子校だから選択肢には無かったな」

 

「でも噂だけど、雪穂を共学の試験生徒として黒森峰に入学させるみたいな話があったわよ?」

 

「あー、確かにあったけど……男一人の高校生生活って嫌じゃない?」

 

「そう?男の子ってハーレムが好きなんじゃないの?」

 

「好きな人に囲まれるなら良いけど、やっぱり同性の友人が欲しいかな」

 

いくら妹が居るからって三年間男一人っていうのはキツいよ

 

「それにつまらないじゃん。黒森峰は俺なんかが入らなくても充分に強い。どうせやるなら強い黒森峰を倒せる側に回った方が楽しいと思って」

 

妹たちとも戦ってみたかったし

 

「その気持ちは分かるわ!最強と呼ばれる黒森峰を倒す側の方が面白いものね」

 

うん、なんかそっちの方がケイの性格からして合ってそう。

 

「それで、なんでプラウダ校に入学したかだっけ?」

 

「そうよ!なんでウチに来なかったの!?来てくれたら楽しい試合がたくさん出来たのに……」

 

俺に近づいて問い詰めるケイ

……戦車道をやってるから男とのやり取りが少ないからかな。近い、顔が近いよ。そういう免疫が無いのか?

 

「うーん、それについては……運命かな?」

 

「運命?」

 

「うん、運命を感じたから。どうしょうか迷ってる時にテレビで雪の中走るIS-2を見たんだ。ソ連のIS-2って言ったらプラウダ校だからプラウダ校にした」

 

我ながらよくそんなことで決めたと思う。

ま、これで正解だったと自信をもって言えるけど

 

「へぇー、私そういうの好きよ。あ、ここを右に曲がって少し行った所よ」

 

「案内してくれてありがとう」

 

「お安いご用よ」

 

ここでケイと別れて教えてもらった方へ向かう。

 

 

……俺かケイか分からなかったけど、誰かに見られてる。純粋な好奇心とかなら問題ないけど……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり面白いわね」

 

西住雪穂。

西住流師範の長男ということもあり、堅物なのかと思ったらそうでもなかった。

立場やその時の雰囲気で分けられるし、他人のことにも気をつかってくれる。

 

顔も良いし、頭も良さそう、性格も良くて一緒にいても楽しい。皆がキャーキャー言うわけよね。

 

私の中でも結構好きなタイプの男子。でも残念、一つだけ足りないのもがある。

 

……私だけの王子様

私がピンチの時に颯爽と助けに来てくれる王子様

 

そんな人がいるのかは分からないけど、昔からそんな人が王子様のお姫様に憧れてる。我ながら乙女っちくだと思う。

 

「お、ケイちゃん!こんな所にいたんだ」

 

「ラッキー」

 

うわぁ、面倒な先輩たちに会っちゃった

 

ウチの学校の先輩たちで私に好意があるんだけど、下心が見え見えでほとんど私の胸やお尻ばっかり見てる。

 

私はこの人達が嫌い

 

ここはさっさと逃げるに限るわね。

 

「……すいませんが、これからまた試合なので失礼します」

 

「そんなこと言わないで、ちょっと俺たちに付き合ってよ」

 

先輩の一人が私の腕を掴んで止める。

 

「つうかさぁ、ケイちゃん俺らと付き合おうよ」

 

「それは以前にお断りしましたよね?」

 

「でも、ケイちゃん誰とも付き合ってないんだよね?なら良くない?」

 

先輩が私の肩を組んでくる。

……やめてほしい。私も良くやるけど、嫌がってる人にはやらない。

 

はぁ……『勘違いされたら大変』雪穂の言ったことをもっと前に聞きたかったな。私的には勘違いされるようなことをしないんだけどな

 

「……やめてください」

 

肩に置いてあった手を弾く。

私の胸を触ろうとしていたのは分かってるんだから

 

「なぁ、俺たちと楽しいことしようぜ?」

 

……貴方たちとは何をやっても楽しくないと思う

 

「私には戦車道がありますから」

 

「戦車道なんて……ケイちゃんみたいな子にはむかないよ」

 

……戦車道をやったことのない人達に知ったようなことを言われたくない。

 

「…………私、先輩方と関わりたくありません」

 

いつもはこんな言わないけど、戦車道をバカにされてか、すぐに言葉が出た。

 

「なんか嫌われたようだから……強行手段に出ていいか」

 

「ああ、良いんじゃない」

 

突然先輩達が私の腕を掴む。

 

「ちょ、何をするんですか!?」

 

「あ、もうめんどくさいから、ケイちゃんの意思関係なく俺たちが楽しもうかなって」

 

「最低っ!」

 

いやらしい汚い笑みを浮かべる先輩たち

 

ふざけないで!アンタたちに遊ばれてたまるもんですか!

 

「うっ!」

 

掴んでいた腕を振り払い、一人に回し蹴りをくらわせる。

 

今のうちに人がいる所へ行かなきゃ!

 

「ちょっと待てよ!」

 

逃げようとしたが、もう一人の先輩に簡単に捕まってしまう。

くっ、やっぱり男の人の方が速いか

 

「マジで良くもやってくれたな……」

 

さっき私が蹴ったところを擦りながら私に近づいてくる。

 

このまま……好きでもない人達に好き勝手されるのか…………。

そう思ったら、自然と涙が出た

 

「お仕置きな♪」

 

目の前まで近づいた先輩が自分の拳を振り上げる。

 

私は直前で怖くなって目を閉じる。

そして鈍い音が聞こえる。

 

 

……あれ、痛くない。なんで?

 

 

目をそっと開けると、腕を痛そうに押さえている先輩が見えた。

 

どう……いうこと?

 

 

「何してるんだケイ?」

 

 

私を助けてくれる私だけの王子様……。

 

「雪穂!」

 

「よ、ケイ。……あんまり楽しそうなムードじゃないな」

 

挨拶を返してくれた雪穂は私と先輩方を見て、笑顔が消える。そして私の方に近づいてくる。

 

「てめぇ……なにしやがる!?」

 

「あ、悪い。なんか手を出しそうな感じだったから、石をぶつけったんだけど。何があったかは知らないけど、女の子に手を出すのはよくないと思うよ」

 

「外野は黙ってろ。これは俺たちだけの問題だ」

 

「いや、もうすぐ試合なのでケイが居ないと困るので関わらせてもらいます」

 

「お前……ああ、男の癖に戦車道なんかやってる男か。どうせ女が目当てでやってるんだろう?」

 

「聞き捨てならないわ!雪穂はアンタたちみたいな男たちとは違う!会ってちょっとしか経ってない私が言うのも変だけど、雪穂は戦車道に誠実な立法な選手よ!」

 

……きっと、男の子の雪穂は長年こんなことを言われ続けたと思う。

ただ、対戦したら分かる。あそこまでの技術は真剣に練習しないと手には出来ない。女が目当てなんて理由でやってる人には到底手に出来ないものだと分かるから

 

 

「……ありがとうなケイ」

 

 

私にそう言うと雪穂は先輩たちに近づいて行く。

 

「別に無知な人達にまで理解は求めてない。分かる人たちが居てくれるから。ただ―――」

 

先輩たちの目の前まで来た雪穂は、石をぶつけった先輩の腕を掴む。

 

「真剣に取り組んでる人達がたくさんいる『戦車道』をバカにするのは許さない」

 

自分の方に勢いよく引き寄せると、先輩が雪穂の体に触れた瞬間びっくと体が反応すると倒れる。

 

何が起きたの?

 

「お、お前何をしたんだ!?」

 

「さぁ、お前には関係ない」

 

もう一人の先輩の方に走っていき、私の方から先輩が見えなくなった瞬間、先程の先輩みたいに倒れる。

 

「ゆ、雪穂、何を……?」

 

「実力行使」

 

そう言って私にニコっと笑いながら拳を見せてくる雪穂。

なるほどね。意外と強いのね雪穂

 

「嫌がってるように見えたから……迷惑だったか?」

 

「そんなことない!しつこかったから助かったわ。ありがとう雪穂」

 

本当に雪穂が居なかったら危なかったんだから

 

「なら良かった」

 

すると雪穂は私の手を優しく掴むと歩き出す。

 

「ゆ、雪穂、どこに行くの?」

 

「ケイのところの隊長さんの所。さっきの人達、サンダースの先輩だろう?だから同学年で、ちょっと強そうな隊長さんに注意してもらおうかなって」

 

「そ、そうね。隊長は頼りになるからそれがいいわ」

 

正直今は先輩たちのことはどうでもいい。

今は雪穂の優しさと手の温かさを感じていたい

 

男の子と手を繋いだことは何度もあるがこんな感覚になるのは初めて

 

 

―――ずっとこの温かさを感じていたいと思ったのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほどね。……ケイを助けてくれてありがとう」

 

「いえ、大したことはしてないです」

 

「それでもケイが助かったのは事実よ。…………今の話に出た二人の始末をお願い」

 

話を一緒に聞いていた副隊長が静かに消える。

 

「安心しました。これで不安材料も消えて戦車道に集中出来そうですね。じゃあまたなケイ」

 

私の頭をポンポンとすると雪穂は自分の陣地に帰って行く。

 

雪穂と離れた瞬間、私の心の一部にぽっかりと穴の空いたような感覚が襲う。

 

離れたくない。やっぱり雪穂には側にいてほしい!

 

でも変な話よね。会って一日も経っていない男の子にここまで引かれるなんて……運命かしらね?そうだったら……嬉しい

 

「隊長、お話があります」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一同、礼!」

 

「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」

 

サンダースとの二試合目も俺たちが勝った。

うーん、やはり三年生の実力が高い為、今は問題ないが三年生が卒業したら厳しいな。俺らの代もノンナやカチューシャという能力が高い人も居るが、平均にしたら三年生に劣る。

見事に年々質が下がってるな……。

 

「西住たち以外の一二年は特訓が必要みたいね」

 

隊長も俺と同じことを考えたのか、幹部が全員回りに居る時に呟く。

 

確かに黒森峰に勝つには全体、特に二年の底上げが重要だ

 

「そうやね」

 

「俺もそう思います」

 

「じゃあ帰ってたらすぐに始めましょうか」

 

「うわ、可愛そうな後輩たち」

 

俺たちの話を聞いてた先輩が、哀れみの視線を一二年に向ける。

 

「別に不満を持たれても構わないわ」

 

やけに真剣な声で答える隊長。表情もいつになく真剣だ。

 

「私は去年の二の舞だけはごめんよ。

 

―――また西住一人だけに奮闘させて負けるのは」

 

その言葉を聞いた瞬間、周りの生徒たちの雰囲気も変わる。

隊長は真面目だからな……本当に気にしなくて良いのに。他の先輩たちもだけど

 

「あれだけ頑張って戦果をあげた西住がいて勝てなかった…………それは私たちが弱かったからよ。これ以上、西住の孤独な姿は見たくないわ」

 

「……それじゃあ仕方ないか」

 

それだけ言うと先輩はどこかに行ってしまう。

話を聞いてた周りの人達からも不満そうな声も雰囲気も消えていた。

 

 

こういうところが好きなんだよな、プラウダ校の

 

 

「あ、いたいた!雪穂ー!」

 

ケイが大きく手を振りながら俺を呼んでる。

あ、後ろにはサンダースの隊長さんも居る。

 

「いい試合だったわ、またよろしくお願いしたいわ」

 

「こちらこそエキサイティングな試合だったわ!」

 

お互いの隊長が握手を交わすと、サンダースの隊長が俺を見つめてくる。

……なんだ、俺なんかしたけ?

 

「西住雪穂……今回は貴方に話があるの」

 

「私に?……ケイのことですか?」

 

「それについては本当に感謝してる。でも、これは関係ないわ」

 

じゃあマジでなんだ?

サンダースの隊長さんと会ったのは今日が初めてだし

 

 

「西住雪穂、サンダースに来ない?」

 

まさかのスカウトでした。

しかもプラウダ校の幹部が全員居る前で

 

普通は一人の時とかにするんじゃないのかな?サンダースだからそういう所は気にしないのだろう

 

「ちょっと!突然何をしてるのよ!?」

 

俺がしゃべる前に隊長が向こうの隊長に問い詰める。

 

「え、スカウトだけど……ダメ?」

 

「ダメに決まってるでしょ!そもそも会って一日も経ってない人を誘うってどういうことよ!?」

 

「そういうことよ。ま、ケイの強い希望と実力、そして私が気に入ったから」

 

「そうよ!ウチは戦車の数もあるから雪穂の好きな戦車もあるだろうし、男子生徒も全校生徒の半分くらいだから同姓の友達も多く作れるわよ!絶対に雪穂はウチに来るべきよ!」

 

ケイが突然俺の腕に抱きついてくる。

 

「ねぇ雪穂……私たちと戦車道をやらない?」

 

そして上目遣いで俺にそう囁くケイ

……こういう時の女の子の行動はズルいと思う

 

「残念ながらそれは無理な相談です。雪穂は我がプラウダで戦車道を続けて行くんですから」

 

また俺が答える前に今度はノンナが俺の隣に来て反論する。

 

今気がついたが、隊長とノンナ以外の幹部が全員向こうの隊長と討論してる。

俺一人のことで本当に申し訳ない

 

「あなたは?」

 

「プラウダ校二年、ノンナと申します。本日はIS-2の砲手を勤めさせて頂きました」

 

「ああ、あのIS-2の砲手だったのね。今日は凄かったわ……でも雪穂ほどじゃないけど」

 

「ええ、それは仕方ない事実です。私のことはどうでもいいんです」

 

「そうね。それでなんで雪穂のことをあなたが決めてるの?私は雪穂に聞いているのだけど?」

 

「……雪穂は約束を守ってくれます。そんな雪穂が約束してくれました。だから私は確信を持って断言できます。雪穂はプラウダ校に居てくれます」

 

ノンナもケイが抱きついてない方の腕に抱きついてくる。

…………ノンナの場合、ノンナのあれがとても成長してる為に俺の腕があれに挟まれてるって方が正しい

 

なんでだろう、美少女二人に抱きつかれてるのに喜べないことの現状。

ささっと終わらせるに限るか

 

「悪いがケイ、そういうことだ。確かにサンダースは良いところかも知れないが―――」

 

どうしても譲れないもの、それはプラウダ校でしか無いものだから

 

 

「俺の相棒はノンナしか居ないから諦めてくれ」

 

とても頼りになり、とてもいとおしい黒髪の女の子の頭を優しく撫でる。

 

「…………相棒は私じゃダメなの?」

 

「ああ、ノンナじゃないと駄目だ」

 

「そっか……じゃあ諦めるわ」

 

そう言うと残念そうな顔で俺から離れる。

逆にノンナは幸せそうな顔で抱きついてる力が強くなる。

君、ここは二人っきりじゃないからね。君は顔が隠せるけど俺は隠せないんだから。表情隠すの大変なんだから

 

 

「でも、違う意味の相棒は諦めないわ」

 

ケイは俺に意味深な言葉を伝えると、笑って俺に近づく。

 

「私は貴方のことが好き」

 

ケイは俺の肩に手を置いて頬に自分の唇を当てる。

 

「雪穂が受け入れてくれる時はここにして」

 

自分の唇を左の薬指で指す。

先程の明るいイメージから、大人の色っぽさが出ておりギャップも加わって…………反応に困る。

全く……美少女はズルい

 

 

「じゃあね『ダーリン♪』」

 

満面の笑みを浮かべながら俺に手を振りながら去っていく。

 

はぁ…………この瞬間からノンナの加える力が痛いと思うくらい強くなった。

 

 

そしてその後、隊長以下幹部の全員からお説教一時間。帰りの船の中でノンナから無言の説教をずっと耐え続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ノンナ」

「………………」

 

「ノンナさんー」

「………………」

 

プラウダ校に帰って来てからもノンナが喋ってくれない。

 

周りもノンナの不機嫌そうな雰囲気を察して近付かないし。

 

「…………雪穂はプラウダ校にいますよね?」

 

突然ノンナが小声で話す。

 

「もちろん。離れる理由がない」

 

「私の側にも……居てくれますか?」

 

「……もしかしてケイの告白を見て、俺がどっかに行っちゃうと思った?」

 

「……はい」

 

ノンナは小さな声で答えると俺に寄り掛かってくる。

そうか、ノンナは不安だったのか。

自分の大切な物が自分の側から無くなってしまうのではないかと。一度自分の居場所を無くしかけたノンナだから余計に心配だったのだろう

……ごめんな

 

「安心しろ、俺はノンナの側に居るから」

 

「……本当に?」

 

「ああ、本当だ」

 

「じゃあ…………証明を貰っても良いですか?」

 

ノンナは俺から離れると目を閉じてほんのわずかだけ、自分の唇をつき出す。

 

あれかな今日のケイの告白の件かな?

受け入れてくれたら唇にキスしてっていう…………いいよ

 

「んっ……」

 

「これでいい?」

 

「はい、ふふふ」

 

満足そうな表情で笑うノンナ

 

ノンナが満足したならそれでいいし

 

「あの雪穂」

 

「なに?」

 

「大好きです」

 

「どうしたの突然…………俺も大好きだよ」

 

どうやら今日の彼女はとても甘えたいらしい

 

普段のクールなノンナも好きだけど、こういう甘えてくるノンナも可愛くて好きだよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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