復讐者は足を止めない   作:廉造

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どうも会社が忙しくて小説書く暇無かった廉造です(ただの言い訳ですねハイ)


ふとこのような話を書きたいと思い勢いに任せるまま書いてしまいました。『暗黒が行く!』の続きはもうしばらくお待ちください....


プロローグ

復讐。それは恨みをもつ者に対して相応の仕返しをすること。

 

時代劇や創作物ではよく見かける復讐だが現実では復讐は虚しいだけ、そういう風潮の方が多い。

 

 

実際そうだ。どれだけ醜悪で憎い相手に復讐をし終えても後には残らない。虚しいだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

だがそうだと分かっておりながら復讐への道を歩み続ける男がいた。彼はあらゆる世界を渡り続けていた。ただ復讐を為し遂げるためだけに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある世界 とある星。

 

 

街という街が燃え、建物は殆ど崩れさり、海は干上がり代わりにマグマと化し地面は割れ地震が継続して発生。空は渦のように蠢く暗黒の雲に覆われ陽の光が届いていなかった。

 

 

 

結論から言えばこの星は滅びようとしている。一体の化け物によって。

 

 

 

 

その化け物は山より大きく、おそらく1000mはあろう巨体。その殆どが顔で無数の脚でその巨体を支えていた。

この化け物はこの世界に於ける災厄。星に存在する生物を食い尽くし最後に星の生命エネルギーを食す。そして何もかも無くなった星は最期に消滅する。砂のように崩れさるように跡形もなく。

 

 

この時化け物....災厄の魔物は珍しく生き物を1匹逃していた。それはまだ年端いかない少女。少女の名はサリア。この星のこの滅びた街で何不自由なく、地球と同じよう平和に暮らしていた普通の少女であった。

 

だがその平和は脆く崩れ去った。突如として現れた災厄によって。あっけなく。

 

 

 

 

「痛いよ...怖いよ....!お父さん、お母さん....どこにいるの?誰か助けてよぉ...!」

 

 

傷だらけで額から血を、涙を流しながらサリアは叫びつづけた。しかし残念なことにこの街、いやこの星で生き残っている生命体は彼女しかいない。

 

彼女の叫びを聞き届ける者はどこにもいないのだ。

 

 

 

ただ一体を除けば

 

 

『グォオオオオオオオ』

 

 

 

サリアの叫びは災厄の魔物に届き、魔物がサリアの方に近づく。その巨大な顔の下に無数に生えている足の1本が一歩踏み出すだけでまるで大地震が起きたかのような揺れが起こる。1000mもあればそうなるだろう。そんな地響きを何度も何度も起こしながら魔物はサリアの方に近づいていく。

 

 

 

「いや...いやだ....来ないでよ....!!」

 

 

サリアはボロボロの体を引きずるように魔物から逃げようとする。しかし相手は山より大きな化け物。まず一歩の差が違う。逃げ切れるわけが無かった。

 

 

 

それでもサリアは死にたくなかった。叫び続けた。届くはずもない助けを求める叫びを。

 

 

 

「誰か...助けて.....!!!」

 

 

 

だが現実は非情だ。先も言ったようにこの星に生存しているのは彼女だけ。例え他に誰かいたとしても相手は星々を死滅させる災厄の魔物。神かそれに準ずるものでも無い限りどうこうできるモノではなかった。

 

 

気づけばサリアの体に何か巻きついている。それは災厄の魔物の大きな大きな口の中から出てきた無数の触手の1本だった。

 

「いや!放して...!」

 

 

サリアは触手を解こうとする。しかし逆に触手は1本、また1本と彼女に絡みつきやがて抵抗できない程絡まってしまった

 

 

触手に捕まったサリアの体は浮かばされ魔物の大きな大きな口の元へ移動されていく。

 

 

 

 

 

 

サリアは叫ばなかった。もう諦めたのだろう。避けられない死の前に抵抗など無意味でしかなかったと。

 

 

 

最後に瞳から涙を一筋流し目を閉じる。そしてただ一つこう思った。

 

(もっと生きたかったなぁ....)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ギギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!?????』

 

「!?」

 

 

突如鼓膜が破れんばかりに魔物が絶叫したので何事かと思いサリアは目を開ける。

そこには信じられない光景が広がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然現れ星を死に追いやった災厄の魔物。山より大きな怪物が.....『両断されていた』。

 

しかも『地面ごと』である。

 

 

 

 

 

 

 

「え?え?....なにが起きたの....?」

 

 

目の前で起きている状況に理解ができず混乱するサリア。そして彼女は自身に起きた異変にも気づく。

 

 

 

「...あれ?なんで私『空に浮いてるの』...!?」

 

 

そう。魔物が両断され倒れたと同時に彼女を捕らえていた触手は全部解けている。

 

 

なのに未だに空を浮いたままだったのだ。

 

 

 

 

何故?どうして?そんな事を考えていると

 

 

「おい」

 

 

後ろから声が聞こえた。知らない男の声。後ろを見ると血のように紅い髪にエメラルドグリーンの色をした瞳した鋭い目つき。

 

 

ボロボロの布をマントのように身につけている彼はサリアの服の首筋辺りを掴んで浮いていた。

 

 

 

 

 

「あなた...は?」

 

「アゼムだ。この辺りで生き残っているのはお前だけのようだな。

 

....一応聞く。『ゾアルム』....または『神将(ロード)』.....このどちらかに聞き覚えはあるか」

 

「...え?」

 

 

急に聞いたこともない単語に名前?を聞かれてサリアは困惑する。

 

 

「...知っているわけないよな。下へ降ろすがとりあえずその場で大人しくしてろ。

 

 

あの邪魔なデカブツを片付ける」

 

 

 

 

アゼムと名乗った男はサリアを降ろし振り返る。両断された災厄の魔物が再生し、立ち上がってきたのだ。

 

 

 

『グガァアアアアアアアア!!!!』

 

 

「...ただの怪物ではなさそうだな。『魔獣』よりずっと格下のようだが」

 

 

また新しい単語を言い放った。

 

彼は何者なのだろう。どこから現れたのか?先程はどうやってあの巨大な魔物を両断したのか?

 

 

聞きたい事は山ほどある....だが聞く前に彼はその場から飛び立ち災厄の魔物の元へ突撃していった。

 

 

 

 

 

『ガァアアアアアアア!!!!!』

 

 

 

魔物は向かってくるアゼムに向かって口の中にはエネルギーを溜めそれを解き放つ。そのエネルギーは放った魔物本体の巨体が後ろへ動く程であった。

 

 

 

しかしアゼムはそんな攻撃を目の前に冷静のままでいた。

 

 

 

「生憎だったな。この手の技は何度も経験してる」

 

 

そう言いアゼムは腰から1本の刀を抜く。その刀は神々しいまでの輝きを放っていた。

 

 

 

 

アゼムは何も言わず向かってくるエネルギーのブレスに刀の斬撃を放つ。

 

 

 

するとエネルギーのブレスは両断...いや消滅し魔物ごと消し飛ばしてしまった。

 

 

 

 

「....お前のようなデカイ怪物との戦いもな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アゼム。彼はかつて別の世界を救った英雄。しかし今は違う。

 

 

全てを失った....いや奪われた。彼は復讐者。全てを奪った『奴』に復讐を誓い他世界を渡り続ける復讐者。

 

 

 

 

これはそんな彼のお話である。

 

 

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