第5護衛隊群出撃録 〜17 wake till the end〜 作:しがみの
何作目でしょうね・・・。なるべく2週間に1回は更新したいです。
海上に薄い灰色で覆われた軍艦が輪形陣で進んでいた。これは3日前に横須賀基地を出港した第5護衛隊群である。旗艦は、海自初の正規空母であるしょうかく型護衛艦1番艦〝しょうかく〟であり、僚艦は、あたご型ミサイル護衛艦1番艦〝あたご〟あおば型ミサイル護衛艦2番艦〝きぬがさ〟あきづき型護衛艦1番艦〝あきづき〟あやなみ型護衛艦1番艦の〝あやなみ〟3~5番艦である〝おぼろ〟〝あけぼの〟〝さざなみ〟の8隻。そして、サポートする為に、第5護衛隊群と共に行動している あさしお型潜水艦1番艦の〝あさしお〟5番艦の〝うしお〟はやすい型補給艦〝はやすい〟(命名規則にあてはまらない)の3隻、計11隻は、演習場所である硫黄島に向かっていた。
「この空・・・。妙だな・・・。」
艦橋では、艦長である
「航海長。気象情報について問い合わせてくれないか?」
「はっ!!!」
10分後、第5護衛隊群所属艦と共に行動中の艦、合わせて11隻は、嵐の中に突入した。
「司令、気象庁からの報告です。父島沖南西に低気圧あり。気圧965hPa。風速40メートル。なお、勢いを増している模様です。」
「予報になかったな・・・。シケに備えよう。全艦荒天準備となせ。各艦との連絡を密にせよ。全艦に通達。追艦距離4000ヤードだ。」
「了解。」
『荒天準備。移動物の固縛を厳となせ。』
〝しょうかく〟艦内で放送が鳴り、自衛官らは持ち場に急いで移動していった。
「こりゃあ演習じゃねえ。本物だ!!!」
ピカッ・・・ドッシャァァァァァァァァン!!!
航海長がウイングに出てそう言った時、練習艦隊所属艦の全艦に雷が落ちた。
「何だ?雷が落ちたか?」
船務長の
「応急指揮所!艦内各部の被害を報告せよ!」
『電気系統、機能正常。艦内各部、異常なし。』
艦橋が焦りから落ち着きに変わった後、驚くべき情報がCICから伝えられた。
『艦橋、CIC。水上レーダー、僚艦を捉えられません、僚艦をロスト!』
「レーダーが効かないって事があるか!通信は!」
CICから届いた驚きの報告に艦橋中に衝撃が走った。
『〝あたご〟との交信不能!!〝あおば〟〝あきづき〟〝あやなみ〟〝おぼろ〟など、全僚艦共に返信ありません!全交信周波数、完全に沈黙!』
「今も4000前の〝あたご〟を確認している!衛星はどうなんだ!」
『JSAT、捕捉できません。』
「衛星追尾アンテナ、チェックせよ。」
『故障ではありません、全艦から応答ありません。』
『各種計器に異常発生!!!制御不能です!!!』
「CICと格納庫はどうなってるか?」
『全システムの制御不能!!!艦載機に至っては、モニターすら映りません!!!艦内電話も、ノイズが酷く、聞き取れません!!!』
「一体この海域で何が・・・?」
次々と起こる事件に頭を悩ませた秋津がそう呟いた時だった!!!突如艦橋の一部分が光出したのだ。
「!?」
「何が起こってる!!!」
光は、徐々に収まっていくと同時に大学生〜青年くらいの女性の体の形を艦橋の端に形成して行った。
「!?」
「女性が光の中から生み出された・・・?」
光が完全に収まると、そこには弓道着姿で、おっとりとした雰囲気の銀髪ロングヘアーの女性が立っていた。