神たる少年、人たる少女。   作:にわかな仁

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第六話来ました。

思ったより更新できてます。

いつも通りですハイ。本編どーぞ!


第6話 やっぱり逃げます

第8層フロアボス。ザ・ゴーレムといった姿で、物理攻撃が多く、HPが減ると遠距離攻撃をしだす、といったちょっと厄介な敵である。そして、今からその戦いが始まる───

 

「大体は作戦通りで、急遽参加した『血盟騎士団』メンバーについてはヒースクリフさんに任せます。他の大きな変更点としては常時前衛(フォワード)として『血盟騎士団』のジンさんを前に立てるという作戦が決まりました。」

「ちょっと待てやぁぁ!?」

「これは決定事項です。異論は認めません。」

「そんなぁ………。」

 

俺は、勝手に盾役にさせられた。ならば!本気でやったる!

 

「皆、今度も生きて帰ろう!行くぞ!」

『おおぉぉぉぉぉぉ!!!!』

「うわぁぁぁぁん!」

 

全員がボス部屋に雪崩れ込む。そしてボスが現れて…

 

「くそったれぇぇぇぇ!!!」

 

一瞬でボスのHPの3割が消えた。ついでに俺も消えた。

 

「俺の!人権!返せや!ゴルァ!」

「と、取り敢えず総攻撃!」

『お、おぉぉぉ!?』

 

俺は攻撃の手を緩めない。神の生き様、見とけやおらぁ!!

 

「八つ当たりの!何が!悪い!嫌なら!消えろぉぉぉ!!!」

 

ボスは虚しくポリゴンの欠片になった。ちなみに今まで通常攻撃しかしてません。フロアボスマジでチョロい。

 

「か、勝ったぞ?」

『お、おぉぉぉ?』

「すいませんっした!」

 

俺は今気付いた。フロアボス単独撃破したってことは、あそこに居る攻略の鬼が考えるのは…

 

「今度からジンくん単独でやってもらえる?」

「断固拒否する!」

「拒否権なし。」

「んなバカな!?」

 

なんとか逃げられなかった。なので、

 

「あ、やべ、殺されるわ。」

「あっ、待ちなさい!誰も殺さないわよ!」

 

逃げた。走って第9層までGO!ばいちゃ!

 

「ジンのバカぁ!!!」

 

俺は大事な人をまた置いていってしまった。そしてまた理性喪失の危機になるのはまた別のお話。

 

 

ジンのフロアボス単独撃破から1週間。奴はまた姿を眩ました。一部のプレイヤーはずるをしたのだ、と正当化して実際はエクストラスキル目当てに行方を探している。俺達も行方を探してはいるがその目的が違った。

 

「むぅ、また居なくなっちゃったよ!」

「「「まあ、すぐ帰ってくるよ(きますよ)。」」」

「そうだろうな、前みたいに裏方やってんのかな。」

「あ、そしたら『血盟騎士団』に連絡したら?」

「もうしたよ。『彼の行方は我々も知らない』だとさ。」

「そう、なんだ。」

 

「おう、ヒースクリフにも言ってねえからな。」

「「「「「!?」」」」」

 

俺達が一斉に振り返った先には。

 

「おは。俺だ。」

 

ジンがいた。何事も無かったかのように振る舞うジンがいた。そしたら俺達かやることは1つ。

 

「『スラント』!」

「『ホリゾンタル』!」

「『バーチカル』!」

「『リニアー』!」

「『ストリーク』!」

「ハッ!?あちょっ、まっ!?」

 

ジンは遥か後方へ吹き飛んでいった。が、

 

「いってえなあ。厳し過ぎるわぁ。」

「「「「「復帰早い!?」」」」」

「おうふ!?」

 

戻ってきたからまた吹き飛ばした。そしてそれが5回は繰り返された。

 

 

さりげなく戻ってきたら何度も吹き飛ばされるという拷問である。茅場っち、圏内でのノックバック要らないかも。

 

「取り敢えず帰ってきたぞ。で、攻略には参加しない。」

「「「「「は?」」」」」

「何でだ?」

「この世界の平和のためさ。」

「ちゃんと説明して。」

「あ、はい。オレンジ対策ッス。」

 

オレンジ、とはカーソルがオレンジになったプレイヤー、つまり犯罪者である。それが増えると最後には殺人者がでるので危険極まりないプレイヤーたちといえる。実は建前なのだが、気づかれなきゃ問題ない。

 

「へぇ、もう居るのか。厄介だな。」

「そうゆうこっちゃ、あばよ。」

「あっ、また逃げた!」

「逃げてないからぁ!」

 

俺は重い雰囲気になる前に逃げた。あっ、逃げてないから!

 

 

それから幾月も経ったある日。最前線はもう20層に達していた頃。

 

「いやぁ、満足満足!」

「そうかい、彼らはどうかね。」

「皆成長しております。今後が楽しみですな!」

「そうだな。皆最前線レベルに達しているよ。」

 

ギルド『血盟騎士団』全メンバーが最前線の迷宮区にてレベリングを行っていた。それには理由がある。

 

「それにしても増えたな。訓練も3人が卒業したら今度は8人か。」

「これは新人歓迎会の費用集めも兼ねているからね。新人を含めてもう20人になるのだな。」

「まあ、団長の眼鏡にかなうメンバーだしこれで1レイド位の戦力だ。」

「はは、ありがたいことだ。」

 

『血盟騎士団』が攻略組になってもう3ヶ月。今までは1パーティーのみの派遣だったが、ついに今層から2パーティーの派遣が可能になった。実際、ジン1人でレイド1つの戦力になれると皆言うのだが、自分はそうは思わない。

 

「団長、もう戻らないか?」

「そうだな、では撤収!」

『了解!』

 

 

ここは第8層フリーベン。『血盟騎士団』のギルドホームである。そこでは。

 

「ギルド加入を歓迎しよう!乾杯!」

『乾杯!!』

 

ギルドの新人歓迎会が始まった。その最中、俺とヒースクリフは少し席をはずしてとあることを話していた。

 

「君には再三攻略参加要請が来ているがどうするかね?」

「取り敢えず行くつもりはない。ついでだがようやく例の武器をゲットしたよ。威力もバッチリかな。」

「そうか、なら良かった。私にも良さげな物を作ってみたのだが実物が無くて苦労したよ。」

「そうか?できること自体凄いと思うが。」

「それは嬉しいな、光栄なことだよ。」

 

それがやがて伝説へと変わるのは幾分かの年月を経た後のこと。もう夜が更けていく。

 

 

俺が今居るのは第20層、ひだまりの森。そこで単独、スキルの熟練度上げに励んでいた。

 

「んー。やっぱり弱すぎたか?」

 

そういうのも普通だろう。何せレベルはもう70に達し、スキルはSAO内で最大威力を持つ『帝王剣』なのだから。だが、俺は淡々と作業をこなす。一度始めたらやめない主義なのだ。そして時間は過ぎる。

 

「ふぉ~!やっと終わったぁ!……疲れた。」

 

やりはじめてまさかの2日弱。ついにスキル熟練度が1000になった。レベルは75。もう上がらないだろう。そしたらもう帰るだけ。

 

「さぁ、帰る………はぁ。」

「おい!居たぞ!」

「本当だ!絶対やってやる!」

「チーター、覚悟!」

 

そう、あのストーカーである。ここに来て初遭遇なので、彼らにとっては千載一遇、一期一会のチャンスなのだろう。ならばその幻想をぶち壊す。

 

『うぉぉぉぉ!!!』

「ほっ。」

 

ソードスキルを繋げるというシステム外スキル、『剣技連携(スキルコネクト)』と武器を狙う『武器破壊(アームブラスト)』をあわせて繰り出す。かなりの高度テクだが俺には関係ない。『スラント』から『ホリゾンタル』に繋げて『バーチカル』で終わらせた。

 

「「「!?」」」

「チートじゃねえんだなこれ。頑張れば出来るぜ、それじゃさよなら!」

「「「あっ!待てぇ!!」」」

 

俺はやはり逃げていった。




どうでしたか?

かなりの出来かな、と自己分析しております。

それでは、第七話で。ありがとうございました。
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