偉大な力を受け継ぐ鬼の魔導士   作:ドルキ

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第1話 鬼の魔導士

「グォォォォォ!!!!」

 

漆黒のドラゴンが咆哮をあげながら飛んで行った。

 

「父さん・・・死んじゃいやだよ」

 

ボロボロと涙を流す蒼い髪の少年。彼の隣には今にも死にそうな彼の父が横たわっていた。

 

「ゲホッ・・・強くなれ・・・家族を・・・頼む」

 

「父さん!父さーーん!!!」

 

息を引き取った父の隣で荒れ地に響く程の絶叫をあげ、少年は涙を流した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~10数年後~

 

ここ、イシュガルのフィオーレ王国には数多くの魔導士ギルドが存在する。そして、彼らも魔導士である。

 

ルーシィ「ナツ、しっかりしなさいよ」

 

彼女はルーシィ・ハートフィリア、魔導士ギルド『妖精の尻尾(フェアリー・テイル)』の魔導士である。

 

ハッピー「本当だよ~。ちょっと馬車に乗ったくらいでさ」

 

彼、いやこの青い猫はハッピー。この猫も妖精の尻尾の魔導士である。

 

ナツ「お、お~い・・・待ってくれ~」

 

このフラフラの男はナツ・ドラグニル。彼も『サラマンダー』の異名を持つ、妖精の尻尾の魔導士である。しかし、乗り物が弱いのに馬車に乗ってきたため、酔ってフラフラになっている。

 

ルーシィ「もう、しっかりしてよ。今回の依頼はこの山に出るっていう怪物の調査なんだから。もし、襲ってきたらナツが戦ってくれるんでしょ」

 

ハッピー「うわ、ナツに投げやりだ」

 

ハッピーはルーシィの言葉に呆れる。

 

ナツ「うっ、・・・うぷっ・・・」

 

とうとうナツが倒れた。

 

ルーシィ「ちょっと、こんなところで倒れないでよ」

 

ハッピー「ルーシィ、運んであげなよ」

 

ルーシィ「いやよ。私が運んだらナツが酔うんだもん」

 

ナツがダウンしてしまったので2人は途方にくれていた。

 

???「おい、そいつ大丈夫か?」

 

ルーシィとハッピーが振り返ると、そこには薪を背負った蒼い髪の男がいた。

 

ルーシィ「あなたは誰ですか?」

 

サイク「俺はサイク・コバルト。この山に住んでんだ。うん?お前ら妖精の尻尾か?」

 

サイクはルーシィ達の紋章を見て言う。

 

ルーシィ「そうなんです。サイクさんはこの山に住んでいるんですよね。私達は、この山に出るっていう怪物を調査に来たんですけど何か知りませんか?」

 

サイク「怪物?小動物ならいるけどそんな怪物なんて見たことないな。とりあえず、そこの倒れてる奴が起きるまで俺の家に来いよ」

 

ルーシィ「ハッピーどうする?」

 

ハッピー「いいんじゃない。ナツは中々起きそうにないし」

 

ハッピーが喋ると、

 

サイク「猫が喋った!!!」

 

サイクは驚愕した。

 

ハッピー「あい、猫ですが喋ります」

 

サイク「すげぇな、これが今の妖精の尻尾か。とりあえず、こいつを運ぶぞ」

 

サイクはナツを担ぎ歩き出す。ルーシィとハッピーもついていく。しばらく歩くと小屋が見えてきた。

 

サイク「汚いが入ってくれ」

 

サイクが扉を開けるので、ルーシィとハッピーは続けて入る。汚いと言っていたが家具などはほとんどなく綺麗にされていた。サイクはベッドにナツを寝かしてあげた。

 

ルーシィ「サイクさん、なんでベッドが2つあるんですか?」

 

サイク「サイクでいいよ。ベッドが2つあるのは妹と一緒に住んでるんだ。今は食料調達のために動物の狩りに行ってるはずだ」

 

ルーシィ「狩って、なんか怖いんですけど」

 

サイク「生きるためには仕方ないだろ。それに最低限しか狩りはしてないよ。そういや、さっき言ってた怪物ってどんな姿なんだ?」

 

ルーシィ「確か、角が生えている人のような姿をしているらしいの」

 

それを聞いてサイクは、

 

サイク「悪い・・・多分、それ俺だわ」

 

サイクは頭を抱えて言う。

 

ルーシィ「ええー!!!どういうこと!!」

 

サイク「俺も魔導士なんだ。多分、俺が魔法を使ってるとこを見た奴が怪物と勘違いしたんだと思う」

 

ルーシィ「なんだ、そんなことだったの」

 

ハッピー「無駄足だったみたいだね」

 

2人が落胆していると、

 

ナツ「だー!ここはどこだー!」

 

ナツがベッドから飛び起きた。

 

ナツ「誰だお前?」

 

ルーシィ「ナツ、失礼でしょ。サイクはナツが倒れてたから自分の家まで連れてきて介抱してくれたのよ」

 

ナツ「そうなのか。ありがとな。俺はナツだ」

 

サイク「俺は、サイクだ。よろしくな」

 

ナツ「ルーシィ、怪物はいたか?はやく勝負してぇな」

 

ルーシィ「ナツ、その事なんだけど、どうやら怪物なんていないようなの」

 

ナツ「なにー!どういうことだ!!」

 

ナツが絶叫する。

 

サイク「悪い、多分それは俺の魔法を見た奴が俺のことを怪物だと思ったんだと思う」

 

ナツ「くそ、いねぇのか。ならサイク、俺と勝負だ!」

 

ナツはサイクに指を指しながら言う。

 

ルーシィ「ナツ、いきなりなんなのよ」

 

ハッピー「あい、それがナツです」

 

サイク「勝負か。いいぞ」

 

サイクも結構ノリノリで言う。4人は小屋を出て少し離れた広場に向かう。

 

ナツ「よっしゃー!燃えてきた!」

 

サイク「俺も、燃えてきたぜ」

 

2人は距離をとり向かい合い、ルーシィとハッピーは離れた所から2人の勝負を見守る。

 

ナツ「いくぞ!」

 

ナツは手に炎を纏ってサイクに向かって駆け出した。

 

サイク「滅竜魔法、そうか、お前がサラマンダーのナツか。俺も全力で相手になる。接収(テイクオーバー)(オーガ)』!」

 

サイクの額からは角が生えてきて、身体も少し大きくなり筋肉が浮き彫りとなる。

 

ハッピー「エルフマン達と同じ魔法だ!」

 

サイクも駆け出し、

 

ナツ&サイク「「うぉぉぉぉぉ!!!」」

 

ナツ「火竜の鉄拳!!!」

 

サイク「オーガフィスト!!!」

 

2人の拳は激しくぶつかりあった。

 

 

 

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