ナツ「着いたー!」
ハッピー「あいさー!」
サイク達、コバルト兄妹と共にマグノリアに帰ってきたナツ達一行。
サイク達が住んでいた家や持ち運べない物は全て売り払ってきた。しかし、山奥の家と使い込んだ物のため、猪の毛皮と共に売ったがたったの10万ジュエルにしかならなかった。そのお金はコバルト兄妹の全財産である。
サイク「マグノリア、懐かしいな」
サイクは懐かしむ表情を浮かべ呟いた。
ルーシィ「懐かしいって、サイクはマグノリアに来たことがあるの?」
サイク「来たことって言うか、ガキの頃はここに住んでた。見ない間に結構変わったな」
サラ「私は小さすぎて記憶にないけどね」
ルーシィ「そうなんだ」
彼らはマグノリアのあるところに向かっている。彼らのギルド『妖精の尻尾』だ。
サイク「見えてきたな。あれ?ギルドを立て替えたのか?」
ルーシィ「そうなの。ちょっと前に色々とあってギルドが倒壊してしまったの」
色々というのは、妖精の尻尾と幽鬼の支配者とのいざこざのことである。
そうこうしている内にギルドの前にたどり着いた。
ナツ「ただいま!」
ナツはギルドの扉を蹴り開けた。荒々しい開け方をしたが、気にするものはいなく、ナツ達をお帰り~と迎えてくれる。
ミラ「あら、ナツ、ルーシィ、ハッピー、帰ってきたの。お帰り」
この少女、ミラジェーン。ギルドの者からはミラと呼ばれている。このギルドのウェイターで元S級魔導士でもある。
ルーシィ「ミラさん、ただいま」
ミラ「あら?その方達は誰なのかしら?」
ミラはサイクとサラを見て言う。
サイク「俺はサイク・コバルト。このギルドに入ろうと思ってきた」
サラ「私はサラ・コバルト。今日からよろしくな」
ミラ「初めまして、私はミラジェーン。ミラって呼んでね。マスターなら、あそこにいるわ」
指差す方には小柄な体格で杖を持つ老人がカウンター席に座っていた。
ルーシィ「私が2人を紹介するわね。ついてきて」
ルーシィにつれられてギルドマスターのところに向かう。
マカロフ「おお、ルーシィ、帰ったか。ナツは相変わらずだのう」
この老人はマカロフ・ドレアー。聖十大魔導にも選ばれる妖精の尻尾のマスターである。
マカロフの言う通り、ナツは帰ってきて早々ギルドの者と喧嘩を始めている。
ルーシィ「あははは・・・それは置いといて、ただいま、マスター。実は、妖精の尻尾に入りたいって人達を連れてきたんです」
マカロフ「ほう、ギルドに入りたいとな」
マカロフはサイクとサラの方を見る。
サイク「久しぶりですね、マスター」
マカロフ「久しぶり?どこかであったことがあったかの?」
サイク「わからないか。10数年振りですからね。俺です。サイクです」
それを聞いてマカロフは杖を落とす。
マカロフ「ほ、本当にサイクなのか・・・?」
サイク「はい、サイク・コバルトです」
マカロフ「ぐも~!!!」
マカロフが声をあげて大泣きする。
ルーシィ「ちょっ!マスターどうしたんですか?」
マカロフ「サイクが生きていたんじゃ!連絡がつかないから死んだと思っていたんじゃ!これが泣かずにはいられるか!」
泣くのが止まらない。
マカオ「何、サイクだって!」
ワカバ「本当かよ!」
サイクの元に2人の魔導士が近づいてくる。
サイク「マカオ、ワカバ、久しぶり」
マカオ「お前、今までどこにいたんだよ」
ワカバ「おっ、この子はサラか?大きくなったな」
サラ「えー、誰だ?」
ワカバ「そりゃわからねーか。会ったのは赤ん坊の時だからな」
大泣きするマカロフ、マカオとワカバに懐かしげに話すサイクとどうしたらいいかわからないサラとルーシィという状況になっている。
ナツ「じっちゃん、サイクのこと知ってんのか?」
いつの間にか喧嘩を終えていたナツがマカロフに聞いた。
マカオ「なんだ?何も知らずにサイクと仲良くなったのか?」
マカロフ「うむ、サイク・コバルト、サラ・コバルト、この2人の父親が妖精の尻尾の魔導士だった」
ナツ「そうなのか?誰なんだ?」
マカロフ「ジャスティ・コバルト。かつて、妖精の尻尾・・・いや、このフィオーレ王国、最強だった魔導士じゃ」
ルーシィ「えー!フィオーレ王国、最強!」
ナツ「最強か、今はどこにいるんだ?」
それを聞いてマカロフ達は黙る。
サイク「親父は死んだよ」
ナツ「そう・・・なのか。悪い」
サイク「いいって、もう10年以上前のことだし」
サラ「私は、顔も知らないしね」
2人は気にする様子はあまりない。
サイク「もう、俺のことを知ってる奴はマスターとマカオとワカバだけか?」
マカオ「いや、ギルダーツはいる。今は仕事に行ってるがな。いつ帰ってくるかはわからない」
サイク「そっか。そういやラクサスは?あいつも仕事か?」
サイクの言葉で全員が黙る。
サイク「どうした?」
マカロフ「サイク、実は、ラクサスは・・・」
マカロフはラクサスを破門したことを話した。
サイク「ラクサスが・・・」
マカロフ「あいつは不器用な奴だからのう。いつかは、なあ・・・」
マカロフはそれ以上言わなかったがここにいる者はラクサスのことを理解している。
サイク「とりあえず、今日からお世話になります」
サラ「お世話になります」
2人はそれぞれ、サイクは右の二の腕に蒼色の紋章を、サラは左の二の腕に赤色の紋章を入れた。
サイク「とりあえず、住むところを探さないとな」
サラ「金ないし、兄ちゃんと一緒でいいよな」
サイク「ああ、いいぞ」
ルーシィ「あっ!そういえば、私の住んでる所の大家さんの管理している所に2人部屋の空きがあるって言ってたわ。月々、10万ジュエルだったかしら?」
サイク「そうなのか?じゃあ紹介してくれよ」
ルーシィ「わかったわ。先に話しておくわね」
ルーシィは大家さんの所に向かうため、ギルドを出ていった。
グレイ「新人なんだってな。俺はグレイ、よろしくな」
この男、グレイ・フルバスター。氷の造形魔導士である。
サイク「俺はサイクだ。グレイ、なんでパンツだけなんだ?」
グレイ「あっ!いつの間に!」
この男、脱ぎ癖あり
サラ「てめぇ!なんてものを見せるんだ!」
サラは顔を手で覆い恥ずかしそうにする。
サイク「グレイ!俺の妹に何て物を見せるんだ!」
グレイ「仕方がないだろ。気づいたら脱いでんだから。文句があんなら勝負するか?」
サイク「ああ、いいぜ。やってやる」