「エーコとイヴを拉致したのはアンジェラ・コーンウェル博士だと!?
何故そう言いきれる?」
驚きの声をあげて質問をしてきたシルヴィア王女殿下。
「いえ、あくまでも可能性の一つですが、最近博士が学院側にエーコとイヴの調査を依頼されたと聞きました。
彼女は竜にたいして執拗に異常な興味があるとのことも以前から噂で聞いていましたし下手したら解剖は生物学の基本よ……とか言って解剖を始めるかもしれません。
どっちにしろ、彼女の住む館に俺は行きます。」
とノアはアッシュやシルヴィア、コゼットにはそう説明をしたが……内心では、『危ねぇ――――!!ついうかっり、原作知識で知ってました!!
…………なんて言いそうになったな。
気をつけないと不味いな。』と心臓をバクバクと激しくさせながらなんとかごまかしていた。
「ま、待て待て、私も行くぞ?」
とシルヴィアはそう言い、コゼットも「姫様が行くのなら私もご一緒しますわ。」
と同行を承諾して、アッシュも「行くに決まってる!!
エーコは俺の大切なパルなんだ!!」と結局四人でアンジェラ博士の屋敷に行くことになった。
「それで屋敷がどこにあるかわかるのか?」
とアッシュが聞いてきたが……ノアが答えようとすると……
「お前は馬鹿なのか?」
姫様がキツイ一言を放ち罵倒しはじめた。
「竜飼い人とドラゴンの絆は、そう簡単に引き裂かれるものではない。目にみえなくても、星精路《アストラル・フロウ》でつながっているのだからな。」
「それは知ってるけど、どうするんだよ?」
「聖竜なら、こちらが召喚すれば一瞬で空間を飛び越えてくるのだが……生まれたての幼竜には無理だ。つまり、お前達がエーコとイヴを迎えに行くしかない」
「だからその場所を探しているんだろ!」
「だから馬鹿だといったのだ!
竜飼い人である以上、お前達の肌にも刻まれているはずだ。
マザー・ドラゴンから賜った《星刻》がな」
「それがどうしたっていうんだよ?」
「《星刻》は単なる刻印ではない。言うなら、星精路なのだ」
「そう言えばエーコが生まれた時、《星刻》がやたらと反応してたっけな」
「その感覚を思い出せ。今度はお前からエーコに呼びかけるんだ」
「そういうことか、ありがとうな、姫様」
「べ、別に、お前に礼をいわれる筋合いなんてない!ドラゴンは我が国の象徴する聖獣だからな。助けるのは当然だろう!」
と微かに頬を染めるとぷいっと横をむいてしまった。
そんなシルヴィアの背後ではコゼットが笑いを噛み殺している。
そして、そんな三人をノアは見つめていた。
「もう、ラブコメは……イチャイチャは終わりか?」
とアッシュとシルヴィアの顔をニヤニヤしながら見つめている。
「イチャイチャなどしていない、男女公衆の面前でイチャつくべからず、我が家の家訓だ!」
などと聞いたこともない家訓を口にした王女殿下は顔を真っ赤にして俯いてしまった。
からかいすぎたかな?
などと思いながらも先に話を進めることにしたノア。
「じゃあ、始めるか」
アッシュが左の袖口をまくりあげ、包帯をほどいた途端、シルヴィアは瞠目した。
「おい、それがお前の《星刻》なのか?」
「まあな」
「ちなみに俺のも、アッシュに負けてないぞ?」
そう言い、右肩の《星刻》を見せるとアッシュとシルヴィアは驚きの声をあげた。
「俺のもアッシュのもパルが特別なようだしな、それよりはじめるぞ。
アッシュ、《星刻》に意識を集中させろそうすれば、わかる。」
アッシュはノアの言葉に従い意識を集中させるとやがて《星刻》から魔力が放出し、色とりどりの蝶になってエーコがいる場所に向かいだした。
「見えたぞ、このまま向かうぞ!」
「よし、行くぞ!」
そして、エーコとイヴの救出に向かった。