聖天竜騎士は転生者!?   作:トナカイさん

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原作部分のアッシュサイドは割愛します。


第二十話 「どんな竜も操れる男」

「顕現せよ……光の恩寵を受けし剣よ……すべての闇を祓う力を、我に与えよ……その銘は……聖剣エクス=レ=バン!」

 

現れたのは一振りの剣だった。

光の属性を帯びた、聖なる剣。

アッシュは手に取った聖剣エクス=レ=バンを軽々と振り上げると跳躍した。

自らも落下しつつ、ドラゴンの頭部から腹部にかけて、光り輝く刀身を一直線に振り下ろした。

 

「うおぉぉぉ」

 

まさしく一刀両断。

 

刀身は白銀の光芒と化し、ドラゴンの肉を斬り、骨を断つ。

猛威を振るったドラゴンの体躯はまるで紙のように、あっけなく引き裂かれた。

聖剣エクス=レ=バンの一撃を受け肉体が滅んでいきやがて完全に消滅した屍灰竜(ネクロマンシア)

 

「きゃっ!」

 

その消滅とともに拘束されていたエーコが投げ出された。

 

「エーコ」

 

アッシュは聖騎甲の魔力を使い加速してエーコの身体を空中で受け止めた。

 

「やったな、俺たち……」

 

アッシュが笑顔で呟いたその時、聖騎甲は光の粒子となって、霧散した。

聖剣エクス=レ=バンも、同様に消え去ってしまった。

 

エーコが言った通りその場しのぎの間に合わせだったのだろう。

それでも、エーコに救われたのは事実だ。

 

 

「ありがとうな、エーコ」

 

「べ、別に……あんたに礼を言われる筋合いなんてないわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学院都市、アンサリヴァンを襲った脅威はこうして終結した。

 

駆けつけた騎士団の調査や生徒会、理事会の介入により事件はひとまずの終結を迎える。

調査隊による屍灰竜事件の調査も始まる。

王族の慰問なども行なわれる事になるがそれはもう少し先の出来事だ。

 

 

 

屍灰竜の被害は凄まじく、アンサリヴァンは甚大な被害を受けた。

死者こそいないが類を見ないほどの甚大な被害だった。

死者が出なかったのは奇跡だ。

 

 

 

街中にはこんな噂が後になり流れる。

 

 

《銀麗の騎士》と《黄金色の戦士》が現れた、と。

 

 

 

 

_____しかし……。

少年達が噂を知るのはもう少し先のこと。

 

 

 

 

 

 

事件から3日後。

事件の解決者、その2人の少年の一人、ノア・リーシュブルは修羅場を迎えていた。

 

 

 

「ふむ、つまり感電覚悟で聖騎甲に落雷を落としてあの化け物を倒したというわけだな?

つまり自分の身を考えないただのオオバカ野郎というわけだな?」

 

笑顔で(ただし、目はまったく笑っていない)そう聞いてくるレベッカと凄まじい怒気を発していてなにやら呟いているイヴに囲まれながら俺こと、ノア・リーシュブルは病院で入院生活を送っていた。

原因は先日出現した屍灰竜(ネクロマンシア)による襲撃によりアンサリヴァン市は甚大な被害に見舞われてしまい奇跡的に死者こそ出なかったものの多くの負傷者と倒壊した建物による経済的なダメージが残ってしまっていた。

まぁ、建物の話はいい、問題は俺の身の安全だ……。

気がついたらベッドの中にいて美少女?二人に迫られているこの状況。

うれしさ3、危険度7な状況だ……。

 

爆発(エクスプロージョン)

 

イヴが発した言葉とともに空間が爆発し俺は爆発をモロに喰らってしまい精神と体に多大なるダメージを受けてしまった。

 

「起きなさい、まだまだこんなんじゃ許さないんだかんね!!」

 

勘弁してくれ……身がもたない。

街一つ救ったのにその対価が美少女からきつい一撃を無制限に受けるとかなにこのドS限定のご褒美は?

 

「ん?ご褒美がほしいのか?

なら、目を瞑ってくれ……」

 

心を読んだ許嫁(レベッカ)は顔を俺に近づけてきて……そして……。

 

俺の唇に何かが触れた……あ、キスって暖かくてやわらかいんだな……なんて思ってるとやがて顔全体を舐められてなにやら様子がおかしかったので目を開けると目の前にクー・フリンの巨体があった。

あれ?

レベッカは?

キスは?

などと思っているとなぜかク・フリンが顔を赤くして照れている……ように感じた。

いや、竜族には性別がないがまさかな……。

 

「むー、むー」という呻き声が聞こえたのでそちらを見ると両手足を縛られ、口にはテープが貼られて身動きがとれなくなっているレベッカと虚無の詠唱に入っている鬼がいた。

 

「キス?

はは……なに人の奴隷にちょっかいだそうとしているのかしら?

やっぱり調教が必要だわね…ふふっ安心しなさいアンタには肉奴隷の1/10で許してあげる……肉奴隷は即加工ね…」

 

イヴーーーーーーーーー!!

やばい、俺のパルと許嫁が修羅場すぎる……じゃなくてマジやばい。

 

「イヴ、クレープ10個」

 

「しょうがないわね、許してあげるわ……」

 

ふう、爆弾の解体終了……

 

「レベッカはね……」

は?

近づいてくる処刑人……。

うむ、あれだな……「不幸だ~~~!!」

 

今世間では学院都市を救った謎の騎士としての噂が広まっている。

が、今は目の前のイヴ(脅威)からどうやって逃げ切るかそれのみを考えなければ……。

俺は全力で逃走を始めた。

 

 

「待ちなさい、噛み砕くわよ!!」

 

 

 

俺は学院二番目の落ちこぼれ。なぜならパルが誕生していないから……いや、していなかったからだ。

 

通称『どんな竜でも操れる男』

 

だが、一番操れなければいけないじゃじゃ馬を操れるようになるのは……まだまだ先になりそうだ……。

 

 

 

 

 

原作1巻    屍灰竜(ネクロマンシア)編   END

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