ガールズ&パンツァー 隻腕の操縦士 《本編》   作:砂岩改(やや復活)

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他にもいっぱい書いてるのに書いてしまった…。
でも後悔はない。
お気に入りをしてくださった方がいてくれましたので投稿しました。

※稚拙な文

※グダグダ

※ご都合的なもの

も入っておりますがそれでも言い方はどうぞ。




プロローグ

 

 まだ太陽が昇り始めようとする時間。新聞配達がポストに新聞を投げ込む音が静かに響く。

 その音を聞いた一人の少女、蒼流優依がゆっくりと目を覚ます。

 温い布団で少し体勢を変えるがすぐに体を起こす。

 時計は朝の五時を示しセットしてあった目覚ましも流石に沈黙を保っていた。

 

「朝か…」

 

 短く切り揃えた紺色の髪を一纏めにすると紫の瞳をハッキリと開かせる。

 ベットから足を降ろすと冷たいフローリングが暖まった体を冷やす。

 部屋も全体的にひんやりとし寒かったので近くに掛かっていたカーディガンに右腕を通し落ちないように左肩にかける。

 

「飯でも作るかぁ」

 

 時計は5時半を示していたが彼女にとってこれは普通だ。

 昔の癖が取り切れていないと言うのもあるだろうが本人はそれを気にしない。

 

「おっと、その前に…」

 

 投函された新聞を右手だけで器用に取り出し備え付けてあった机に広げる。

 新学期も始まった時期に注目されているのは当然ながら戦車道だ。

 戦車道は他のスポーツや大会とは違い時期が早く規模が大きい、近年では文部科学省も力を入れているらしくよく新聞のスポーツ紙に取り上げられている。

 

「ってかこれってスポーツなのか?」

 

一人で疑問を呟きつつ見ていくとお目当ての記事を見つける。

 

《黒森峰学園、覇者再来への新たなる一歩》

 

 黒森峰の取材記事の様でかなり大きく取り上げられている。

 国体強化選手である西住流後継者、西住まほの写真が中々のインパクトだ。

 

「……」

 

 黙って読みふけっている彼女の部屋には紙をめくる音が定期的に響くだけだ。

 

コンコンコン…。

 

 しばらくすると扉を静かにノックする音が響くが部屋の主である彼女は一向に反応を示さない。

 

ガッ!ガチャガチャ!

 

 扉を開けようとする粗い音と鍵を解錠する音が断続的に鳴っていると流石に気づいた優依は顔を限界に向ける。

 

「ちょっと姉貴!起きてるんなら開けてください!」

 

 灰色の髪に目は黒目のつり気味、活気の良さそうな顔の少女が朝だというのに割と大きい声で話す。

 

「イオか、相変わらずの元気だな…」

 

「姉貴が心配で心配でたまらないですからね!」

 

「ほいほい」

 

「流さないでください!」

 

 イオと呼ばれた少女は体をクネクネしながら姉貴である優依を見つめるが肝心の彼女は見事にスルー。

 毎朝の事ながらよく疲れないもんだと感心する優依。

 

「で、何しに来たんだ?」

 

「えへへ、朝飯を食いに来ました。今日はまだなんですね」

 

「まったく…」

 

 イオの笑顔につられ笑い返す優依は新聞を畳み腰を上げる。

 毎日朝食を恵みに来るような彼女だがかわいい後輩の一人だ無下にするわけにもいかない。

 だが以前、大量の食材を待って家の冷蔵庫に詰め込みだしたのは驚いた。

 これは確実にずっと食いに来るパターンだ。

 

「だし巻きとスクランブルエッグ、どっちがいい?」

 

「断然だし巻きですね!」

 

「お前ずっとだし巻きだな」

 

「へへ…。ウインナーは私が焼きますから」

 

 香月イオ。

 彼女は優依の中学時代からの後輩で可愛がっている後輩だ。

 まさか転校した先に居たのは驚いたが今も変わり果てた自身を慕ってくれている彼女には口には出さないが感謝している。

 

「流石姉貴、上手いですね」

 

 優依は右手で起用にだし巻き卵を作り終えるとテーブルに並べていく。

 優依自身、朝は決まって米だ。

 あの炊きたての米の匂いは何ものにも代え難い至福の一時なのだから。

 

「味噌汁も作りました」

 

「インスタントだがな…」

 

「姉貴の意地悪ぅ」

 

 机に揃った朝飯を眺め楽しんでいると向かい側に座ったイオが今か今かと待っていた。

 

「じゃあ…」

 

「「いただきます」」

 

二人の少女の声が決して大きくない部屋に響き渡るのだった。

 

ーーーー

 

 午前7時過ぎ、学園へと登校する生徒たちが現れつつある時間帯に二人はいつも通り出発する。

 

「よし、オッケー」

 

「姉貴、行きますよ」

 

「分かってる…」

 

 鍵を確認した優依は白を基調に所々緑が入った制服を纏い学校へと向かう。

 だがその制服に左腕は通されておらず風に流されるままとなっている。

 そう、彼女には通すべき左腕は存在しない。

 

 隻腕の少女、蒼流優依は今日も現在の学校である大洗女子学園へと向かうのだった。

 

ーー

 

「あれ、優依先輩?」

 

 そんな彼女の後ろ姿をチラリと見た少女はその名を口にするがすぐに顔を横に振る。

 

「まさかね、居るわけないか…」

 

 あり得ないと、そう結論づけ少女こと西住みほも学園に向かう。

 かつては共に肩を並べた仲間、二人の出会いは決して遠くはなかった。

 

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