いづなとフェイトがダンジョンに居るのは間違い、です?   作:いづなたん大好き

6 / 10
フェイトちゃんの全力!

「君の名前は……」

「みつ……」

 

 お母さんがそう言ってきたので、つい三葉と答えかけてしまった。あの映画は面白いよ。私も時を駆けたいです。

 

「みつ?」

「みっ、皆の前でいうよ」

「そう、わかった」

 

 あっさりと納得してくれました。それでいいのかな?

 

「じゃあ、行こうか()()()

「え? わかるの?」

「……?」

「いや、不思議そうにしているけど、姿が違うよ?」

「ん……母親だから……?」

「お母さんって、凄い」

 

 そんな事を言うと、お母さんは視線を外して私を抱き上げながらベッドから出る。うん、やっぱり名乗っておこう。

 

「お母さん、私はフェイト……」

 

 苗字を考える。いづなの時がいづな・てすたろっさだったから、こっちだとフェイト・ハツセかな。

 

「フェイト・ハツセだよ」

「そう。よろしく、フェイト」

「うんっ」

「でも、苗字はあまり意味がないかも。クラネルかヴァレンシュタインになる」

「それもそうだね」

「っと、朝食の時間。着替えるから待っていて」

「うん」

 

 お母さんが服を脱いで着替えていく。見ていると顔が少し赤くなっていく。綺麗な髪の毛に整った身体。傷一つない肌……回復魔法とか使っているのかな?

 

「お待たせ、行こう」

「うん」

 

 手を差し出してくれたので、一緒に部屋の外に出て行く。外に出てロキ・ファミリアの中を移動していく。昨日はろくに見た事も無いオラリオとかいう街の景色が、窓枠の下の方を遮られながら見えてくる。

 

「ん」

「あっ」

「これで見える?」

「ありがとう」

「いいよ。ゆっくり行こう」

「うん」

 

 お母さんが抱き上げてくれたので、良く見える。そんな恰好で進んでいくと、前の方からエルフの女性、リヴェリアがやって来た。すると、身体がなぜか震えてくる。

 

「アイズ……その子は? 見かけない子だが……」

「いづなだよ」

「ふむ。変身能力か」

「うん。それで、こっちでの姿の名前がフェイト」

「わかった。しかし、雰囲気も全然違うな」

 

 近付いてくるリヴェリアに身体が震えていく。なんでかわからないけど、怖い。

 

「いづなとは性格も()()()のようだな」

「みたい。フェイト、リヴェリアは大丈夫。怖くないよ」

「ああ、私は優しいぞ」

「うぅ~」

 

 お母さんに抱き着いて頭を首元に隠す。

 

「駄目か」

「追々だな。とりあえず……」

「おいおいだな。とりあえず……」

 

 話していると、誰かが走ってやってきた。

 

「副団長っ、喧嘩です!」

「なんだと?」

「それもベートが客に喧嘩を売ってですっ!」

「ちっ。行くぞ」

「ん」

 

 女性の言葉に二人は頷いて走り出す。お母さんは一旦、私を降ろそうとしたけれど、私がしがみついているのでそのままだ。

 

 

 

 慌てて女子寮みたいな所から出たお母さん達は、人だかりが出来ている庭へとやって来た。そこでは怖い犬の人とお父さんが中心に居る。

 

「アイズに雑魚は相応しくねえんだよ!」

「ぐぅぅぅっ、あぁああああああああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 犬は倒れているお父さんの腕を踏みつけた。その時、変な音がしてお父さんの大きな悲鳴が聞こえてきて腕があらぬ方向に向いた。それを見ていた私の中の何かが……壊れた。

 

「ベートっ、何をしているっ!」

「あぁっ、こいつに身の程って奴を……」

「べ……ル……

フェイト?」

 

 お父さんの名前を呼ぼうとしたお母さんは、私の異変に気付いたみたいだ。

 

「……ばる、でぃっしゅ……せっと、あっぴゅ……」

『……一部、言語にミスが見られるものの、命令を受託……Uc207番機Pr型4f57t9はマスター登録を完了。これより、当機は魔法少女へのシフトを行う。疑似精霊回路、疑似神経回路形成。獣人種の血壊を確認。能力に変更あり。最適化を開始……完了。当機にアクティベート。システムオールグリーン。移行(シフト)

 

 掌の甲に埋め込まれていた三角形の金色の金属から、光が発せられて私の着ている服が分解される。正直、恥ずかしい。

 それから、無数のコードが伸びて私を覆うとそれらが服や装備に変わっていく。黒いレオタードに白いミニスカート。それに黒いマント。髪の毛はツインテールに変わって、髪飾りが円形の宝玉に突起が二つある。靴と手袋も円形の宝玉がついた機械に変わっている。

 

「また、変身?」

「いや、これは……」

『移、行完了。使用者にマニュ、アルをインプット。環境データを入力、微調整終了。雷と風への適正、を確認。それに伴い相性のよい武装データを照合。ERROR。ネットワークに接続できず。ERROR、ERROR、当機は使用者のイメージより武装を大鎌に選択。武装の貧弱性を確認。使用者のステータスに不適合。イメージの修正をもう一人に変更。武装の貧弱性を確認。改変開始……CW-AEC02X ストライクカノン……使用者の筋力不足。CW-AEC03X ウォーハンマー、CW-AEC05X グラディエーター、不適合。いい加減にして、マスター』

 

 ひっ、貧弱なのは仕方ないとおっ、思うよ?

 

『ちっ』

 

 舌打ちされたっ!

 

『もう杖でいい……』

 

 あっ、決まったみたい。すると直ぐに錫杖が出て来た。ただし、円形の部分は何か変な機械みたい。そして、何故か口が勝手に動く。

 

「機械魔法少女、リリカルフェイトSV、参上ですっ」

 

 ものすっごい恥ずかしいよっ。

 

『仕様? 様式美? とインプットされている。また、名乗る、までの経過時間、0.001秒。加速は終了、評価は中と当機は解答する』

「……恥ずかしい思いしたから、お父さんを虐める人は……殺さないと……」

『……了、承……疑似精霊、廻廊、最大、展開』

 

 身体の奥底から力の奔流が湧き上がってくる。だから、()()()()()を唱える。

 

「天光満つる処に我は在り 黄泉の門開く処に汝在りっ!」

「この魔力量はっ、何をしているっ!」

「ふぇ、ふぇいと……」

 

 上空に巨大な魔法陣が展開される。同時に犬にライトニングバインドを放ち、拘束する。なのはにやられた戦術。バインドで拘束してからの全力砲撃。これが砲撃系魔法少女の正しい戦術だ。きっと多分。

 

「なっ、なんだこれっ!」

「逃げろっ、死ぬぞっ!」

 

 お父さんまで死んじゃうから、そこは気を利かせてくれて、機械の手が現れてお母さんに投げ渡してくれた。

 

「ベルっ」

「アイズさん……」

 

 これで気兼ねなく撃てる。犬の回りも色とりどりの魔法陣があって逃げる事は無理。少しすると犬の周りの魔法陣が高速で回転しながら、上の魔法陣から放たれる雷の柱を電磁誘導していく。

 

「喰らえ、神の雷、インディグネイション!」

 

私が放つのはテイルズシリーズでおなじみの魔法。インディグネイション。とっても強力な上級魔法だ。

空から降って直撃する直前、槍が飛来してきてそっちに飛んだ。その間にロキが犬を助け出していた。槍が溶けて地面に大穴が開く。そのままばちばちと放電現象が行われていく。

 

『対、象……逃げ、た。追、撃』

「インディグネイション、ふぁらんくすしふ」

「何馬鹿な事をやっているんだぁああああああああああああぁぁぁぁっ!!」

 

 上からヘスティアがふってきて、はりせんで頭をたたかれた。ぷ、ぷろてくしょんは……?

 

『はり、せんは……くらう、もの……いって、た……』

 

 私は変身が解けてそのまま墜落して、お母さんに受け止められた。ヘスティアは地面に激突する前にお父さんが受け止めた。けれどお父さんは激痛で苦しんだ。

 

 

 

 




Q.ばるでぃっしゅじゃない?
A.違います。もっととんでもない物です。
Q.誰がいっていた?
A.たぶん、あの王様になった人や夫さん?《ねつ造)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。