あのピクニックからしばらくたった。
そうしてレイジは歩けるくらいにまで成長していた。
俺もようやく歩けるようになったな。
しばらくは周囲の探索だな。
「そとにいってくる」
「分かりましたおともします」
イリナがいるのはしかたないか。
俺は公爵家の長男らしいしな。
あの後しばらくして公爵家に生まれたと知った。
はっきりいって面倒だな。
「どこに行きますかレイジ様」
「まちにいきたい」
「分かりました、それでは行きましょう」
俺のいるアストの町はかなり広い、といっても迷路のようにいりくんでいるわけではないので大通りにでたらだいたいの道はわかる。
「レイジ様、どこに行きましょうか」
「たのしいところある?」
「楽しい所ですか、でしたら商店通りに行きましょう」
商店通りか、俺はあまり金を持ってないぞ。
「お金は?」
「大丈夫ですよ、私が払いますので」
「いいの~?」
「はい、よろしいんですよ」
どうやらかなり気をつかわせているな。
「レイジ様、つきましたよ商店通りです」
ついたみたいだな、かなりにぎわっているな。
表向きはだろうが。
「なんでみんな元気がなったないの?」
「レイジ様には分かってしまいますか」
そこに1人の男が話しかけてきた。
「やっぱり子供には分かっちまうか、なあ坊主」
「だれ?」
「おう、俺はジョンってんだ、ただの酒場にいるおっさんだよ」
「レイジ様にあまりうそを言わないでください」
「うそなんて言ってねぇよ、ただのおっさんだろ俺」
「上級冒険者という事実が抜けてますよ」
「ゲイツ、いたのか」
「いま来たんですよ」
「ふえた、だれ?」
「私はゲイツです、この人の弟ですよ」
「ジョンのおとうと?」
「はい、そうですよ」
「なんで元気ないか知ってる?」
「ああ、子供には分かるんですね」
「レイジ様、元気がないのはあれのせいですよ」
そうしてイリナが指をさした方には店員に文句をつけている男がいた。
「なぁんだねその態度ぉは」
「私ぃのことを誰かぁ分かっているのぉか」
「はい、もうしわけございません」
「ほんとぉに分かってぇいるのかぁね」
「はい、もうしわけございません」
「分かってぇいるのかぁね」
「はい、もうしわけございません」
「・・・・・・」
「ばかぁにしているのかぁね」
「は・・・いいえ、もうしわけございません」
店員があやうくはいと言おうとしたあとに、男は名のりをあげた。
「私ぃはニル・ニーレン、ニーレン侯爵家の跡とりだぁぞ」
なんだあの男は。
ここはアストの町なんだぞ。
なんでニレンの町の貴族がこんなに偉そうなんだ。
というかなんでこの町にいんのだ。
まぁ、しばらくは様子見だな。
面倒なことにならないといいけどな。
ところで。
「あのはなしかたなに?」
「絶対にまねしてはいけませんよレイジ様」
「わかった、ぜったいにまねしない」