昨日の出来事から次の日、昼休みに俺たちは深雪の弁当を食べていた。
なんと、この時期には各クラブの争奪戦が起こるそうだ。理由としては九校戦と呼ばれる対抗戦に優秀な成績を収めたクラブには予算などがあがるわけである
摩利「…という訳で、この時期は各部間のトラブルが多発するのだよ」
真由美「勧誘が激しすぎて授業に支障を来すことも。それで新入生勧誘活動には一定の期間、具体的には今日から1週間という制限を設けてあるの」
淳平「なるほど、それは大変ですね。特に成績優秀者とかですか?」
摩利「そうだな。この期間は各部が一斉に勧誘のテントを出すからな。ちょっとしたどころのお祭り騒ぎだ。無論、表向きのルールがあるし、違反したクラブには部員連帯責任の罰則もあるが、陰では殴り合いや魔法の撃ち合いになることも、残念ながら珍しくない」
達也「CADの携帯は禁止されているのでは?」
摩利「新入生向けのデモンストレーション用の許可が出るんだよ。一応審査はあるんだが、事実上フリーパスでね。そのせいで、この時期は余計に学内が無法地帯化してしまうのだ」
まぁそうなるだろうと達也は反射的に思った。だが、達也が質問する前に回答が真由美からもたらされた。
真由美「学校側としても、九校戦の成績をあげてもらいたいからね。新入生の入部率を高めるためか、多少のルール破りは黙認状態なの」
摩利「そういう事情でね、風紀委員会は今日から1週間、フル回転だ。いやー、欠員の補充が間に合って良かった」
真由美「良い人が見つかって良かったわね、摩利」
達也「各部のターゲットは成績優秀者、つまり一科生でしょう?俺はあまり役に立たないと思いますが?」
摩利「そんなことは気にするな。即戦力としてきたいしているぞ」
達也「ハァ、分かりました。放課後は巡回ですね」
摩利「授業が終わったらまた来てくれ」
深雪「あの、会長。私達も取り締まりに加わるのですか?」
真由美「巡回の応援はあーちゃんと淳平くんに行ってもらいます。何かあったときのためにはんぞーくんと私は部活連本部で待機してなければなりませんからね」
深雪「わかりました」
淳平「了解です」
午後の授業が終わり、気が進まないながらも風紀委員会本部へ向かおうとした達也をエリカに呼び止められた。
達也「エリカ……珍しいな。一人か?」
エリカ「珍しいかな?自分で思うに、あんまり待ち合わせして動くタイプじゃないんだけどね」
エリカ「そんなことより、達也くんはクラブどうするの?美月は美術部に決めてるんだって。私も誘われたけどそういう柄じゃないでしょ?だからブラブラ回ってみるつもり」
達也「レオはもう決まっているらしいな」
エリカ「山岳部でしょ?似合いすぎだってーの」
達也「まぁ…確かに似合っているな」
エリカ「ところで達也くん、一緒に周らない?」
達也「悪いが風紀委員でこき使わらることになってな、悪いが無理だ。だか見回り巡回のついでで良ければ周るが?」
エリカ「まぁいいわ。じゃあ教室前で待ち合わせね」
達也は風紀委員会本部のへ向かった。