どうも、ふぁもにかです。今回で黒曜編は終了です。とはいえ、実質的な黒曜編はもう前回までで終わったようなものなので、今回は後日談のようなものです。
いっけな~い! 自己紹介自己紹介!(ゝω・)v
僕は雲雀恭華。雲に寄り添うスズメは恭しい華、と書いて雲雀恭華だよ。
年齢不詳で明らかに15歳を超えているのに平然と並盛中の不良の頂点に立ち、ケンカが異様に強いだけの、並盛町に住むごく普通の学生だよ。あ、実は僕は男装中で、偽名は雲雀恭弥。あと、ついでに今の僕は厳密には雲雀恭華じゃなくて、彼女に憑依している別人だけど、これも普通の範囲だよね。うん、普通普通。ぼくノーマルタイプ。ウソつかない。
これまで僕は憑依先の恭華さんの言動を模倣して、穏やかな日常(?)を送っていたんだけど、つい数日前から家庭教師ヒットマンREBORN!の黒曜編が始まっちゃってもう大変!
僕と同じ並中生が隣町の黒曜生に襲撃されて歯を抜かれそうになるし、思惑を胸に殴り込んだ先の、黒曜生の不良を統べるトップはナッポー頭の無駄に強い変態だし、わけがわからないよ!
チートな六道輪廻を使うナッポーに僕も常時発動型のチートで対抗してどうにか引き分けにできたけど、また近い内にナッポー以外の変態――ボスbot、カスbot、モヒカンオカマ、守銭奴赤ちゃんなど――が大挙して押し寄せるみたいなんだ。
一体僕ってば、どうなっちゃうの!? 教えて偉い人! ヘルプミー!
次回「変態ホイホイ~魔境と化した並盛町~」お楽しみに!
◇◇◇
僕が憑依する前の恭華さんの性格をちょっとシミュレートしてみたけど、これはないな。
こんなに女子女子してる子だったら男装して不良の頂点に君臨なんてしないだろうし。
閑話休題。骸くんとの戦いを終えた僕は血まみれのまま並盛中央病院に赴き、治療を受けた。
当初、軽い怪我じゃなかったので入院確定ものだと想定していた。が、実際は病院で処置を受け終えた頃にはもう問題なく動けるようになっていたため、入院しないことにした。
恭華さんボディの自然治癒力が並外れているゆえか、はたまた並盛中央病院の医者が隠れスーパードクターゆえか。謎は深まるばかりだ。
そんなこんなで僕が黒曜センターに突入してから3日の時が流れ。
黒曜編は無事に終了した。厳密には、『並盛中ケンカの強さランキング』10位から4位が病院送りにされてるから無事とは言いがたいかもだけど、黒曜センターに乗り込んだツナくんたちが骸くん一派に打ち勝ち、誰一人死ぬことなく帰ってこれたのだから、無事の範疇だろう。
ちなみに。柿本千種の最初の襲撃でツナくんを庇った獄寺くんが重傷を負う件は、僕が山本くんに早めに『並盛商店街で獄寺隼人が他校の不良に因縁吹っかけられてケンカをしているらしい。実力は互角だから、もしかしたら獄寺隼人が深手を負うかもね』と情報を伝えたことで回避された。
『並盛中ケンカの強さランキング』1位に雲雀恭華の名前が載っている違和感を消すために、恭華さんモードで獄寺くんを直接助けることも考えた。
しかし、ケンカの強い雲雀恭華を見たツナくんが超直感で『雲雀恭弥=雲雀恭華』であることを察知する可能性があったため、今回は山本くんに動いてもらった。
いやぁ、それにしても六道骸は強敵だったね。ホントに強かった。
今でも骸くん相手に引き分けを掴み取れたのは奇跡の類いだと思えてならないしね。
あの時はつい骸くんと再戦の約束をしちゃったけど、できることなら反故にしたい。
骸くん、あの約束のこと忘れてクロームちゃんとキャッキャウフフしてくれないかなぁ。
「僕の可愛いクローム」とか「僕のクローム可愛い」とかやっててくれないかなぁ。
ま、それはさておき。黒曜編が終わり並盛町に平和が訪れた今、僕が何をやっているかというと。風紀委員長として、並盛町の見回り――をしつつ、並盛町のペットショップの位置を確認していた。理由はただ1つ。ヒバードに会いたい。それだけだ。
僕はこの度の黒曜編で原作のように骸くんに敗北し、囚われの身にならなかった。
そのため、骸くんに従うバーズの飼いならすきゃわわな小鳥(後のヒバード)と出会うきっかけがなくなってしまい、今現在もヒバードと巡り合っていないのだ。
僕は今まで地味に楽しみにしていた。ヒバードと出会い、手懐け、共に過ごす日々を。
なのに今、僕の傍らにはヒバードがいない。原作と違い、僕が骸くんと引き分けたから。
……正直、凄く悲しいです (´;ω;`)
なので、僕は今、並盛町のペットショップの場所の把握作業を行っている。
ヒバードは非常に珍しい見た目をしている。あの見た目なら、今後恭華さんの姿でペットショップに入った時、ヒバードが売られていてもおかしくないはずだ。
ヒバードと二人三脚で歩む未来を掴み取る機会を逃してはならない。
もしかしたら、今の僕は骸くんと戦う決意をした時以上に真剣かもしれない。
このまま二度とヒバードと会えない、とかないよね? 信じてるからね?
◇◇◇
フゥ太は逃げていた。ハッハッと息を切らせて必死に逃げていた。
フゥ太がチラッと後ろに視線を向けると。全速力で追いかけてくる2名の若者の姿があった。「待てやゴラァ!」と声を荒らげる様からは、フゥ太を見逃す心算が見られないことが伺える。
フゥ太はまだ子供ながら裏社会の優秀な情報屋である。
彼のランキング能力で入手した情報は、その正確さゆえに値千金。
となると、当然ながらフゥ太を手中に収めようと彼の身柄を狙う者は多い。
今現在、フゥ太は六道骸にマインドコントロールされた影響でランキング能力を失っている。
それでも、フゥ太の記したランキングブックや、フゥ太が記憶しているランキング情報の価値は依然として高く、フゥ太を追い求める者は少なくない。
だが、今回フゥ太を追いかける若者2名の狙いはフゥ太の情報ではなかった。
彼ら若者の目的は、フゥ太が懐に抱え持つ生き物である。
フゥ太は肩で息をしながら一生懸命駆けていた。
今、自分が持っている生物を悪意ある者に奪われたくない。可哀そうだからだ。
純粋な心情を胸に逃走するフゥ太。その目の前にふと、一人の男性が映った。フゥ太よりも年上の少年――雲雀恭弥――は、いかにもケンカ慣れしていて頼りになる印象だった。
「そこのお兄さん! 助けて!」
「?」
フゥ太が呼びかけると、雲雀は頭に疑問符を浮かべて立ち止まる。
その隙にフゥ太は雲雀の背中に回り、猛追してくる若者たちから身を隠した。
「おーぅ、そこのがきんちょ。大人しく後ろの坊主をWA☆TA☆SE!」
「ヘイ、ボーイ! 兄貴の言うこと聞かなきゃ痛い目見るぜーぃ!」
「お、お兄さん……」
「……」
若者2名は奇妙なテンションでフゥ太の引き渡しを雲雀に要求する。
確かに今僕が盾にしているお兄さんは頼りになりそうだけど、でも2対1なのは大丈夫だろうか。フゥ太が不安そうに雲雀を見上げると同時に、当の雲雀が沈黙を破った。
「なに、この珍妙な草食動物?」
「え、えっと――」
「ぐずぐずすんなよ、がきんちょ。今から5秒以内に決断しなけりゃその顔ぶっ飛ばーす!」
「出た! 兄貴の無慈悲な5秒宣告! ひゃあ、ボルテージ上がってきたぁ! ヘイ、フュンフ! フィーア! ドライ――」
雲雀がフゥ太に事情説明を求め、フゥ太が応じようとする。
が、若者2名がフゥ太の声をかき消す声量で喚き、勝手にカウントダウンまで開始する。
「話は後だね。今はこいつらを咬み殺す」
若者たちのあまりのウザさに、雲雀は不機嫌そうな顔でトンファーを握る。
戦闘スキルなんて持っていない若者2名が雲雀の攻撃により、ほんの数秒で犬神家のスケキヨのごとく、アスファルトな地面に頭から突き刺さったのは自明の理であろう。
「で。なんで追われてたの?」
「あの人たち、この子を狙ってたの。見るからに珍しいから、売ったら絶対金になるって」
トンファーを仕舞った雲雀がフゥ太に尋ねると、フゥ太は服の内側から一羽の小鳥を取り出した。ヒヨコのようで、カナリアのようにも見える。不思議な黄色いモフモフの小鳥だった。
「それは君の飼ってる鳥かい?」
「ううん。今日、公園で見つけたんだ。でも、どうしよう。この子、多分また狙われるよね?」
「だろうね。あの2人は殺してないし、彼ら以外にもその鳥を狙う人はいるかもしれない」
「やっぱりそうだよね。うぅ……」
「それだけ情が移ってるのなら、君が飼えばいい」
「そうしたいけど、ダメだよ。僕、ツナ兄の家に居候してるから」
フゥ太はしょんぼりとうなだれる。ツナ兄の家には今、多くの居候がいる。
そこにさらにペットの負担が増えるとなると、ツナ兄の家の家計は大変だろう。だから僕は飼えない。でも僕が飼えないばかりにこの子が可哀そうなことになるのは嫌だ。
どうしよう。フゥ太が悩んでいると、雲雀が思わぬ提案をフゥ太にもたらした。
「……なら、僕が飼うと言ったら?」
「え?」
「ちょうど小動物を飼いたい気分だから、僕にとってはいい機会だけど、どうする?」
フゥ太にとって非常に都合のいい提案を前に、思案する。
雲雀が悪意を持って小鳥の回収を目論んでいる可能性を検討しかけて、やめた。
何も事情がわからないまま、それでも自分を助けてくれた人を、フゥ太は信じたかった。
「……この子をお願いします、お兄さん」
「いいの?」
「うん。お兄さん、強くて優しいから」
「そう」
「あ、でも。また会った時にこの子と遊んでいい?」
「いいよ、別に構わない」
「やった。ありがとう」
小鳥を雲雀に託したフゥ太は、自らの細やかな願いを聞き入れてくれたことに破顔した。
一方、小鳥を受け取った雲雀は小鳥を手の甲に乗せて、真摯な声色で問いかける。
「さて、僕たちの間で話は決まったけど、君自身はこれでいいの? 僕のペットになるのが嫌なら、飛び立つといい」
雲雀は小鳥にも選択権を与える。そして、しばし小鳥の判断を待つ。
結果、小鳥は雲雀の手の甲から飛び立つことはなく、雲雀の手の甲を控えめに突いて答えた。
『ペット、ペット』
「そう。なら、これからよろしく」
『よろしく、よろしく』
小鳥は雲雀を見上げて、先ほど雲雀の口にした言葉を復唱する。
そのような愛らしい小鳥――後のヒバード――を雲雀はツツと軽く撫でる。
いい飼い主に出会えてよかったね。フゥ太は小鳥と雲雀の雰囲気に心から安堵した。
雲雀恭弥→本作の主人公。本名は雲雀恭華。今は凡人が憑依している。フゥ太の前では冷静に振舞ったが、内心ではヒバードに接触できてテンションダダ上がりだった。
フゥ太→本名はフータ・デッレ・ステッレ。9歳にして優秀な情報屋。稼業でいっぱいお金を持っていて住む場所に困らないはずなのだが、なぜかツナくんの家に居候している。
ヒバード→元々は黒曜編で登場するバーズが飼っていた小鳥。今は雲雀のペット。人の言葉を理解でき、会話もできる。原作の雲雀はヒバードに並盛中の校歌を覚えさせていた。
2名の若者→今回の被害者枠。貴重な動物に価値を見出し、フゥ太から『殺してでもうばいとる』勢いだったが、最終的に雲雀に埋められた。『な、なにをする、きさまー!』
というわけで、17話は終了です。何とも締まらない雰囲気ですが、これで黒曜編は終了です。となると、次回からはVSヴァリアー編ですが……そんなに長々と話数が増えることはないと思います。ヴァリアー編自体は割と長めだけど、雲雀さんの活躍シーンはそう多くないですしね。
~おまけ(もしも恭華さんが直接獄寺くんを助けたら)~
並盛商店街で戦闘を始めた、獄寺隼人と柿本千種。
戦況が進み、獄寺のダイナマイトが千種にクリーンヒット。ただならぬダメージを与えた所で沢田綱吉が登場。獄寺の安否を気遣っていると、ズタボロ千種が立ち上がった。
千種の狙いは、ボンゴレ10代目:沢田綱吉。彼を黒曜センターへと連れていくこと。
千種「手間が省けた」
獄寺「気をつけてください! 奴の武器はヨーヨーです!」
ツナ「そんなこと言われても、怖くて動けないよ……」
ツナが立ち往生している隙に、千種がヨーヨーをツナに向けて投げる。
そのヨーヨーから飛び出る無数の毒針からツナを守るため、獄寺は体を張って盾となった。
が、無数の毒針が獄寺の体に突き刺さることはなかった。
獄寺の前に、1人。獄寺とツナを庇うために飛び込んできた乱入者がいたからだ。
恭華「――天光満る処に我は在り、なんてね」
雲雀恭華。彼女は持ち前のトンファーで全ての毒針を弾き飛ばしていた。
獄寺「ひ、雲雀妹!?」
ツナ「恭華!? ど、どうして――」
恭華「何か2人が危なそうだったから、助太刀に来たよ。……ふむ、僕があのバーコード男の攻撃を止められたのが意外って感じの顔してるね。でも僕、こう見えて実は強いんだよ。恭弥兄が色んな人から恨みを買うせいで、憂さ晴らし先として狙われやすくてさ。だから僕も恭弥兄仕込みのトンファー技術を持ってるんだ(←テラ説明口調)」
ツナ(あ、そうだ! 確か恭華ってケンカランキング1位だったような――あれ? でもそうなると雲雀さんはどうなるんだろう? もしかして、殿堂入り? 雲雀さん凄ぇ!)
獄寺「けッ、テメェがいなくても10代目は守れたが……ま、助かった」
恭華「どういたしまして。僕としても、恭弥兄の無二の大親友を助けられてよかったよ」
獄寺「だから! だ・か・ら! 誰が雲雀の大親友だ! 段々雲雀との関係を深くしてんじゃねぇよ! これもう確信犯だろ!?」
恭華「ふむふむ、今日も獄寺くんは立派にツンデレだね。素直になったらいいのに」
獄寺「うがあああああああああああああ!!」
千種(これは、分が悪いかな。ボンゴレ10代目の情報は得られたし、ここが引き際か)
獄寺と恭華のコントの最中、千種はさりげなく逃走する。
かくして。獄寺は原作と違い、大怪我を負わずに済んだ。