†ボンゴレ雲の守護者†雲雀さん(憑依)   作:ふぁもにか

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 どうも、ふぁもにかです。この前、ふと天野明先生が連載中のエルドライブをネットカフェで閲覧してみたのですが、全ページフルカラーなのが凄く衝撃的でした。リボーンの連載も休載なしで完結させたりと、天野先生の規格外っぷりを改めて認識した、ある日の昼下がりでした。



風紀34.†希望を見せて風紀を守ろう†

 

 

 僕の巧み(?)な話術により、了平くんを日本5周ルートへと誘導した、その30分後。

 僕は相変わらず、この時代の並盛町にいるはずのない、行方不明のツナくんたちの捜索を行う体で、並盛町を巡回している。そして、並盛駅前広場に差し掛かった時。僕の背後から非常に聞きなれた声が届いた。

 

 

「よぉ、恭弥! 久しぶりだな、元気にしてるか?」

 

 僕が背後を振り向くと、ディーノさんが爽やかな表情で手を振ってくる。おぉ! ディーノさん! ディーノさんじゃないか! ボンゴレファミリーの同盟ファミリーの1つ、キャバッローネファミリーの10代目ボスにして、原作の中で一番、イタリア-日本間を往復していると言われている暇人のディーノさん! 部下が近くに付き従ってないと極度の運動音痴を発症して、食事中にご飯をボロボロ零しまくるディーノさんじゃないか! 当然のようにディーノさんの背後に控えている菩薩のロマーリオさんも元気そうですね。

 

 

(しっかし、会えて嬉しいは嬉しいけど……久しぶり、かな? 前にディーノさんと会ったのほんの3日前だし、全然久しぶり感ないなぁ)

「いつにも増して締まらない顔してるね、跳ね馬」

「そうか? キリッとした、凛々しさ全開の顔つきのつもりなんだがなぁ。じゃあ、俺はどうしたら恭弥みたいなクールな表情を浮かべられると思う? 教えてくれよ」

「知らないよ、そんなの」

 

 内心ではディーノさんとのエンカウントを喜びつつも表では雲雀恭弥ロールゆえに、僕はさらっとディーノさんに険のある言葉を投げかけるが、当のディーノさんは僕の発言を軽く流し、次の話題の一部に組み込んでいく。こういう寛容な所が調和の大空の炎をリングに灯せるボスの器って感じだよねぇ。

 

 

「で、何の用だい、跳ね馬? まさか何もないのに僕に話しかけたわけじゃないよね?」

「もしそうだったらどうする?」

「――咬み殺す」

「わ、待て待て! 冗談だって! だから速攻で俺の顔を殴ろうとすんなって!」

 

 僕が本題を催促すると、対するディーノさんが話すのを渋ってきた。ニコニコ笑顔で本題を先延ばしにしようとしている様子から僕を軽くからかっているものと理解した僕は、雲雀恭弥らしく、戦意を一言に凝縮して放ちつつ、懐のトンファーを速やかに装備してディーノさんの顔面を穿とうとする。が、しかし。ロマーリオさんの加護を受けて身体能力が跳ね上がっているディーノさんは間一髪、その場にしゃがんで僕のトンファーを回避しつつ、慌てて僕の凶行の阻止に走った。

 

 

「チッ」

「ったく、恭弥には冗談通じねぇなぁ。ま、そこがかわいくもあるんだけど」

 

 僕が舌打ちとともにトンファーを仕舞う一方、ディーノさんはホッと胸を撫で下ろしつつその場に立ち上がる。僕を見据えるディーノさんは、さっきまでとは打って変わって、しっかりと引き締まった顔つきをしている。

 

 

「聞いたぜ、恭弥。ここ数日でツナたちが並盛から一斉にいなくなったんだってな。……今、キャバッローネファミリーが総力を上げて皆の行方を探してる。本気を出したキャバッローネの捜索網から逃れられる奴なんていない。すぐに皆を見つけてやるから、安心しろ」

「別に心配してない。むしろ、うるさい連中がいなくなったおかげで僕の生活は快適だよ。……彼らが一気に行方不明になったことによる、並盛町の風紀の乱れは心配だけど」

「そっかそっか。恭弥は素直じゃねぇなぁ」

「……で、それを僕に言うためだけにわざわざ日本へ来たのかい? マフィアのボスを名乗る割には随分と時間を持て余しているみたいだね」

「ツナたちがいない分、暇なのは確かだが……話はまだあるぜ。というか、今からが本題だ」

「ふぅん?」

 

 僕はディーノさんの含みのある物言いに興味を示す。当然だ。なぜなら、今からディーノさんが話す内容はおそらく、10年後の戦闘に欠かせない、リングの炎についてだからだ。原作では、雲雀さんがディーノさんからリングの炎について教えてもらった具体的なタイミングは言及されてなかったが、ディーノさんの得意げな表情からして、ここで僕にリングの炎の情報をプレゼントしてくれるつもりなのだろう。

 

 

「この前のボンゴレリング争奪戦の大空戦で、ヴァリアーのマーモンがボンゴレリングに炎を灯した件、あっただろ?」

「寝てたから知らない」

「あ、そういえばそうだったな。あったんだよ、そんな非現実的な出来事が。で、色々調べたんだが、どうやらマフィアのリングには人知を超えた力が宿ってるみたいでな。その力の1つの形として、リングに死ぬ気の炎を灯せることがわかったんだ」

「へぇ。どうすればリングに死ぬ気の炎とやらを灯せるの?」

「リングを装備した奴の覚悟だな。他にも信念や、こだわり……そういった、これだけは譲れないっていう強固な意思が必要って見解が今んとこ有力だな」

「覚悟? ……ムカツキじゃないの?」

「ムカツキ? 何だそれ? まぁ必要なのは強い意思だから、人によってはムカツキでリングに炎を灯せるだろうが、恭弥は普通に覚悟で炎を灯せるはずだぜ。例えば、そうだな。並盛の風紀を守り抜く覚悟、とかでさ」

 

 ディーノさんがリングの炎について簡潔に説明し、僕のピントのズレた問いにもきちんと応答する中。僕は内心で首を傾げていた。

 

 

(あれ? ディーノさんがリングの炎を大きくするのはムカツキだってアドバイスしてこないけど、どゆこと? 僕が憑依した影響で、ムカツキじゃなくて普通に覚悟を抱かないとリングに炎を灯せなくなってたりするのかな?)

「ま、百聞は一見に如かずだよな。ちょっと見てくれ」

 

 頭の中に疑問符を浮かべる僕の様子に特に気づくことなく、ディーノさんはポケットから取り出したリングを右手の中指に通し、ギュッと拳を握る。すると。ボウッと、リングから炎が灯された。橙色の、透き通った炎が灯された。ディーノさんの、ボスとして、兄貴分として、部下やツナくんたちを守るという覚悟が炎に反映されているのだろう。

 

 

「で、これが何の役に立つの?」

「……さぁ?」

「ふざけてるの?」

「いやいや、真剣だって! 使い道はまだわかってないんだ。その辺は調査中だから、今はただこうしてリングに炎を灯せるだけ、なんだが。……これは俺の直感だが、このリングの炎は未来の戦いに革命を起こす。そんな気がしてな。だから、今の内に恭弥にリングの炎のことを知っておいてほしかったんだ」

「……そう」

 

 僕がリングの炎の活用法を尋ねると、ディーノさんはコミカルに首を傾ける。僕がさも不機嫌ですと言わんばかりにディーノさんを睨みつけると、ディーノさんは慌てて弁明する。そして、ディーノさんはわざわざ僕に直接リングの炎の情報を伝えた胸の内を明かした。

 

 

「用事はそれだけだ。じゃあな、今度暇な時にまた模擬戦でもしようぜ!」

 

 伝えたいことを全て伝えたディーノさんは軽快に手を振りながら、颯爽と並盛駅前広場から去っていく。ディーノさんから『ムカツキ』とのキーワードが出なかったのは意外だけど、これで僕が雲のボンゴレリングに炎を灯す練習をできるようになったわけだし、早速今夜から練習しよっと。あぁぁ、早く生の雲ハリネズミ(ロール)に会いたいなぁ。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 ボンゴレアジトにて。10年後の雲雀恭華の提案により、ツナたちは地下12階の視聴覚室へと向かっていた。今、エレベーターに乗って地下12階へと降下しているのは、ツナ、リボーン、京子、ハル、ランボ、イーピン、恭華の7人。恭華が10年前の世界からやってきたツナたち6人に見せたいと希望したがゆえのメンバーだ。

 

 

「はひ、地下12階には行ったことないです」

「な、何か緊張してきたね。ハルちゃん」

「ま、普通に生活する分には、地下5~7階の行き来で済むっぽいしねぇ」

 

 ハルと京子が、エレベーターの表示がB8、B9、B10と切り替わる様を緊張の面持ちでじぃっと見つめる中。恭華は両手を頭の後ろに組んだゆるゆるな態度で、京子とハルの反応を微笑ましそうに見守る。

 

 

「ガハハハ! ランボさん、1番乗りだもんね!」

「ランボ! ――――――!」

(訳:ランボ! 走るの危ない!)

「視聴覚室は右に曲がってまっすぐ進んだ突き当たりにあるからね」

「右! 右! シュッシュッポッポー!」

 

 エレベーターが地下12階に到着し、扉が自動で開かれるや否や、ランボが元気よくエレベーターの密室から飛び出し、慌ててイーピンがランボの後を追う。ランボの勝手な行動を戒めるため、ランボが転んで怪我をするのを阻止するため、イーピンは中国語でランボに注意喚起をするも、ランボは聞く耳を持っていなさそうだ。が、恭華の呼びかけを受けて、ランボは汽車になりきって遊びつつも、恭華の案内通りに右へと方向転換した。

 

 その後、先行したランボとイーピンの後を辿る形で恭華、ツナ、リボーン、京子、ハルが視聴覚室へと到着する。落ち着いた青色のカーペット。部屋の中央には白の広々としたテーブル。部屋の四隅には数多くのパソコンが設置された机と椅子の群。部屋の奥には大きなスクリーン。視聴覚室を構成する1つ1つに、ツナ、京子、ハルの中学生組は何とも圧倒された。何だか自分たちが場違いなのではないかとの感覚を抱いた。

 

 

「皆、真ん中のテーブルの所に座ってよ。座る場所はどこでもいいから」

 

 そんなツナたちの感情に気づいているのか否か、恭華は皆を部屋の中央の大きい白テーブルに誘導しつつ、白テーブルの一角にポツンと置かれていたノートパソコンを立ち上げ、操作を始める。同時に付近のプロジェクターの電源を入れ、スクリーンに物を映し出せる状態にスタンバイする。

 

 

「恭華」

「わかってるよ、リボーン。あんまり皆に未来のことを教えるな、って言いたいんでしょ? でも、これぐらいは許してほしいな。でないと、心が耐えきれなくなる子が出てくるかもだし」

「……ほどほどにしとけよ」

「りょーかい」

 

 ここで。恭華の意図を完全に察知したリボーンが恭華に呼びかけるも、リボーンの言いたいことに察しがついていた恭華はニコリと笑みを浮かべて、リボーンの妥協を引き出そうとする。ツナたちに将来の自分の情報を教えすぎると将来のことを考えなくなる、その懸念を恭華が認識しているなら忠告をしなくてもよさそうだ。そう判断したリボーンは、恭華の行動に口を挟まずに、恭華の意図の行く末を見届けることとした。

 

 

「よし、準備完了」

「あれ、恭華? 目、悪いの?」

「いや全然。これは伊達メガネ。雰囲気出るでしょ?」

「まぁ、確かに?」

「それじゃ、始めるよ」

 

 ノートパソコンでの準備を終えた恭華が赤縁のメガネをかけたことにツナが問いかけると、恭華は得意げにメガネのブリッジを人差し指で押し上げる。確かにレディーススーツを着て、メガネをかけた恭華はいつもより知的に見える。だけど、そのことに一体何の意味があるのか。ツナが内心で疑問を浮かべるのをよそに、恭華はノートパソコンのキーボードをタッチする。すると、スクリーンに『ここ1年の思い出スライドショー』との大文字が表示された。

 

 

「わッ! な、何これ?」

「パワポだよ。このタイトル通り、今から皆には、10年後の皆の生活の一部を見てもらうよ」

 

 恭華の宣言と同時にパワーポイントが次のスライドへと切り替わる。そこには花見の写真が映し出されていた。満面の桜が周囲一帯に咲き誇る中。ブルーシートを敷いた上に10年後の皆が座って、思い思いに花見の一時を楽しんでいる。ツナ、獄寺、山本、了平、恭華、クローム、ランボ、イーピン、京子、ハル、奈々、ビアンキ、フゥ太、ディーノなどなど。ツナたちの知ってる面々から面識のない人たちまでが集い、ハチャメチャに花見を楽しんでいる。

 

 

「ねぇねぇ、これ未来の写真なんだよね? ランボさんはどこ? ランボさんが全然映ってないよ?」

「未来のランボくんはこの頭に角をつけた、背の高いこの子だよ。未来のイーピンちゃんはこの三つ編みの子だよ」

「えー、こいつダサい! こんなんじゃなくて、ランボさんはもっとカッコいい大人になるもんね!」

「はひ!? い、今まで何度か会ったあのエロい人が未来のランボちゃんだったんですか!? ……あまりに衝撃の事実すぎて思考が追いつかないです」

「京子――、ハル――、―――――!」

(訳:京子さん、ハルさん、凄くきれい!)

「ありがとう、イーピンちゃん。イーピンちゃんも凄くかわいくなってるよ」

 

 ランボが10年後の写真から己の姿を探していると、恭華が10年後のランボとイーピンを指で指し示す。すると、ランボは10年後の己がカッコ悪いと切り捨て、10年後のランボと面識のあるハルは、良い意味でも悪い意味でも自由気ままで純粋無垢なランボが10年の月日を経て、己の嫌うエロい男性に育ったことにショックを覚える。ハルの頭が真っ白に染まる中、イーピンは京子とハルの10年後の姿に感嘆を覚え、京子もまたイーピンが10年の時を超えて美人に育っているとの感想をしかとイーピンに伝える。

 

 

「これが、10年後の俺……」

 

 京子たちの反応を受けて、ツナもまた、まじまじと写真の中の自分を凝視する。背も幾分か高くなり。写真越しからもわかる。全てを受け入れ、包み込むかのようなオーラを放つ。そんな泰然自若とした10年後の己の姿をしっかりと脳裏に焼きつける。

 

 

(ダメツナの俺でも、10年後はこんなにカッコよくなれるんだ……)

「じゃ、次の写真に移るよ」

 

 ツナが内心で感動している中、恭華はパワポのスライドを切り替え、別の写真をスクリーンに表示させる。そうして、恭華は色々な写真を見せてきた。夏祭り。海水浴。バーベキュー。初詣。雪合戦。遊覧船。リゾート観光。紅葉狩り。ピクニック。様々なイベントを全力で謳歌する、10年後のツナたちの様子を切り取った写真を、恭華は1枚1枚、丁寧にツナたちに紹介していく。

 

 ツナは10年後の写真を食い入るように見つめていた。10年後になっても。皆、楽しそうだ。京子ちゃんも、ハルも。ランボも。イーピンも。ビアンキも。フゥ太も。獄寺くんも。山本も。お兄さんも。クロームも。ディーノさんも。リボーンも。皆、皆。笑顔だ。楽しそうだ。……写真には見覚えのない人もたくさんいる。きっとこれから10年間の間に新たにできた友達なんだ。ダメツナでも、あんなに一杯、友達を作れるんだ。

 

 いつの間にか、ツナはきらきらとした眼差しで1枚1枚の写真を見つめていた。

 未来の自分が、充実した生活を全力で楽しみ尽くしている様を、ツナは両眼に焼きつけていく。

 

 

「子供から大人になって、大体が社会人になったから、10年前みたく、そう簡単には皆で集まれなくなったけど。それでも都合のついた日は集合して、昔の思い出を語り合ったり、新たに思い出を作ったり。充実した日々を過ごしていたわけさ、未来の僕たちはね」

 

 スクリーンに次々と10年後の世界で充実した人生を歩むツナたちの写真を写しながら、恭華は言葉を紡ぐ。一言一言に万感の思いを込めて、言葉を綴る。

 

 

「今は異常事態に巻き込まれてるから、未来の残酷さばかりが目につくけど……今が異常なだけで、本当は、君たちの未来はこんなにも輝いているんだよ。本来の君たちの未来はこんなにも明るいんだよ」

 

 恭華の発言が、ツナの、京子の、ハルの心に沁み込んでいく。10年後の物騒な未来と向き合わずにはいられなくなって、知らず知らずのうちにすり減っていた年相応の心に、恭華の慈愛に満ちた発言が、中学生たちの心に段々と浸透していく。

 

 

「だから今、皆で踏ん張ろう。大変だけど、乗り越えられない試練はないって気持ちでさ。大丈夫、僕も協力するから。今はいないけど、恭弥兄だって力になるから。止まない雨はないし、明けない夜はない。明るい未来を信じて、がむしゃらに頑張ってみようよ。ね?」

「……そう、ですね。恭華ちゃんの言う通りです。ハル、頑張ります! 頑張って、平和で楽しい、ハルたちの未来を、きっと取り戻してみせます!」

「私も。未来は危険じゃないんだって。希望でいっぱいなんだって。そう、信じたいから」

「お、俺も。頑張るよ。絶対に、あの楽しかった時間を、未来を。取り戻してみせる!」

 

 恭華の呼びかけに感化したハルと京子はそれぞれ、ギュッと拳を握って、己の心の内をはっきりと吐露する。そんな京子とハルにつられて、ツナもまた己の内に秘めておくつもりだった決意を声高らかに表明した。その後。ツナはふと思いついたように恭華に尋ねる。

 

 

「あ、そうだ。あのさ、恭華。今、スクリーンに映してくれた写真、貸してくれないかな? 治療中で、ベッドから動けない獄寺くんと山本にも見せたいんだ」

「そう言うと思って、今回見せた写真を収めたアルバムを作成済みなのだよ。はい、プレゼント」

「あ、ありがとう!」

 

 10年後の写真の鑑賞を通して、自身の胸の内に渦巻く高揚を獄寺と山本とも共有したい一心でツナがお願いすると、恭華は待ってましたと言わんばかりに、どこから取り出したのか、分厚いアルバムを懐から取り出し、ツナに配布した。

 

 

「僕、気合いのままにアルバムいっぱい作っちゃったからさ。ハルと京子ちゃんももらってよ」

「はひ!? いいんですか!?」

「本当にいいの? 恭華ちゃん?」

「もちろん」

「「ありがとう! 恭華ちゃん!」」

 

 その後、恭華は気さくな笑みを浮かべながら、京子とハルにもツナに渡した物と同じアルバムを手渡す。対する京子とハルは、感極まった末に、恭華に頭を下げた。

 

 かくして。未来の絶望的な部分しか知らないツナたちに、明るい未来も存在していることを伝える恭華の目論見は成功に終わった。結果、ツナは修行に、京子とハルはツナたちのサポートに、より一層真剣に、心を込めて、取り組むようになったのだった。

 

 




雲雀恭弥→本作の主人公、かつボンゴレ雲の守護者。本名は雲雀恭華。今は凡人が憑依している。ディーノからムカツキが死ぬ気の炎を灯す条件だと明言されなかったことが意外だった模様。
ディーノ→ボンゴレファミリーの同盟ファミリーの1つ、キャバッローネファミリーの10代目ボス。雲雀恭弥が死ぬ気の炎を燃やすためには、ムカツキではなく、普通の覚悟の方が必要だと判断したらしい。
ロマーリオ→ディーノの部下。38歳のおじさん。セリフはなくとも、場の雰囲気の清浄化に一役買っているのは確定的に明らか。
10年後雲雀→並盛中学風紀委員を母体とした秘密地下財団:風紀財団のトップに就いている。ツナたちに少しでも精神的な余裕を持ってもらうべく、この度未来の写真を見せた。
沢田綱吉→原作の主人公。10年後恭華がメガネをかけたぐらいでは思春期っぽい反応を示さない模様。未来の自分がかなりのイケメンになっていたことが地味に嬉しいとのこと。
リボーン→ツナを立派なボンゴレ10代目にするために、イタリアから派遣された凄腕の殺し屋。10年後恭華と以心伝心な感じがしないでもない。
笹川京子→原作主人公ツナの憧れのクラスメイトにして、原作のヒロインの1人。写真の中の未来の自分が人生を謳歌していることから、未来が残酷なばかりでないと知り、安心できた。
三浦ハル→原作のヒロインの1人。自身が生理的に拒絶反応を示すエロい人が10年後のランボだと判明したことが相当なショックだった様子。とはいえ、未来がデストロイなばかりではないと知れたことは、彼女の精神的な安寧に確かに貢献できたであろう。
ランボ→ボヴィーノファミリー所属の殺し屋な5歳児、かつボンゴレ雷の守護者。原作では「うざいマフィア」「殺して座布団にしたいマフィア」ランキングのトップに君臨するほどにウザいが、この小説では割とウザさが鳴りを潜めている。
イーピン→人間爆弾と称される香港の殺し屋(5歳)。今さらながら、イーピンの話し方を原作同様に中国語にするか、アニメ版のように片言の日本語にするか作者は迷っているらしい。

ツナ(でも、よかった。10年後の俺が父さんみたいな、工事現場の作業員っぽい恰好じゃなくて安心した。タンクトップとニッカポッカを着てなくて凄くホッとした)
リボーン「20年後のツナは家光みたく、土方スタイルを好むムキムキの男になってるかもな」
ツナ「怖いこと言うなよ!」

 というわけで、34話は終了です。未来編序盤でやりたかったシーンをどうにか全部こなすことができました。しっかし、個人的には早いことメローネ基地に突入したい所なのですが……2017年までに突入できるかなぁ? 激しく不安である。


 ~おまけ(オリジナル匣兵器・解説)~

 No.3 霧シラス(ビアンケッティ・ディ・ネッビア)

 匣タイプ:アニマル 属性:霧 設計者:ロレンツィニ
 大きさ:1センチ パワー:F スピード:B スタミナ:D 賢さ:A
 性格:寂しがり屋 技:へんしん、だましうち、かげぶんしん、はねる

 構築能力を持つ霧の匣兵器。霧シラス1匹1匹は非常にサイズが小さいが、魚群を形成することで何者かに擬態(変身)できる。匣から飛び出した当初は死ぬ気の炎を投入した人に擬態するが、霧シラスが見た相手に擬態することもできる。魚群形成による擬態を行う関係上、擬態しても戦闘能力は皆無だが、敵の翻弄には適している。恭華は霧シラスを『スイミー』と命名した。
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