Re:ゼロから始める素晴らしいオーバーロード! 作:梶本 楓
昨日はリゼロの最終話でしたね。良い話でした。リゼロの二期を待ち、オーバーロードの二期を待ち、そしてこのすばの二期を楽しみに過ごしましょう。
前話と打って変わって、また王都っぽい所に戻ってきます。スバルくん、頑張れ!
めぐみんとサテラの名前を聞いたスバルは、サテラが盗まれたと言う『徽章』を探す為に王都を歩いていた。
しかし、捜査は難行。理由はスバルのコミュ障さにあった。
人に聞きたい事を聞けない、そのメンタルの弱さが仇となりずっとサテラやめぐみんの後ろに隠れてモゴモゴ喋るだけになってしまった。
男として情けない姿を晒したスバルだが、そんなことで折れる安いプライドではない。酷く傲慢な自尊心は、スバルの心から諦めを消していた。
苦節何時間。スバル達は王都を眺める場所で休憩を取っていた。
「はぁー!どっこにもねえなー」
「スバルは、もうちょっと探して欲しいです。私は
スバルはゴニョゴニョ煮えきれない態度のめぐみんから説教を受けていた。
特に気にもならない強い精神力を持っているスバルだが、さすがに気になったのか幾つか質問をする。
「ごめん質問。まずさ、めぐみんってアダ名で良いの?」
「えーっ!?今までアダ名と思ってたんですか!」
「えっ、うん。何かゴメン...」
大袈裟に驚くポーズを取っためぐみんに、スバルは申し訳ない顔をする。
しかし考えても欲しい。日本人が『めぐみん』と言う名前を聞いて、本名だとは思うまい。
「スバル、紅魔族って言うのはちょっと変わった名前をしてるのよ。だから、あんまり言わないであげて」
「変わっているとは失礼な!私からすれば、街の人たちの名前の方がよっぽど変ですよ!」
「へー。両親の名前って何て言うんだ?」
「良くぞ聞いて下さいました!母は、ゆいゆい!父は、ひょいざぶろー!」
『・・・』
場に流れる沈黙。
紅魔族の特徴を知らないスバルは、余計に理解できないまま固まってしまった。
数秒経ってから、空気を変えるためにスバルは次の質問に移る。
「んじゃーその、かっぱー?って言うのは何だ?妖怪的なアレか?」
「ようかい?いえ、
そう言って、めぐみんは首から掛けていた銅色の首飾りをスバルに見せつけた。
「あー、これがカッパーなのか。てっきりファッションか何かかと」
「何を言っているのでしょうか...。こんなのは一般常識...それに今まですれ違った人にも他に居たでしょうに...」
「その節はすみません。面目ないです」
「はぁ...」
それからスバルは、冒険者に関する大まかな情報をめぐみんから聞いた。
ある程度理解したスバルは、めぐみんに向き直る。
「へー。つまり、
「うぐっ」
呻き声を上げためぐみんは、俯き黙り始めた。
スバルが聞いた話が正しければ、紅魔族は優れた魔法使いの種族。であるのに、最下級の
俯き始めためぐみんを見て、サテラがスバルに話題を切り替えようと話を振る。
「それよりもスバル。今度はあの薬師の店に行ってみましょう。バレアレさんの店なら何か分かるかも」
唐突に出されたニューワードに、意識が切り替わったスバルは、サテラに向き直り話を聞く。
「リィジー・バレアレ。優れた薬師で、日々ポーションの開発に精進してらっしゃる方よ。顔も広いし、今まで気付かなかったのだけれど...行ってみましょう」
「よし分かった。その、バレアレさん?の所から情報収集を再開してみるか」
「おーっ!」
さらっと回復しためぐみんを混ぜて、3人はリィジー・バレアレの住まう薬屋へと向かった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
鈴の音を鳴らして、木製の扉を開くと、中からは強い薬の青い臭いが漂った。
思わず鼻を塞いだスバルだが、他の二人は平気そうなのでさすがに鼻を塞ぐ訳にもいかず我慢を始めた。
そんなスバルの気合も関係なく、中から一人の少年が出てきた。
「いらっしゃいませ。本日はどういったご用件でしょうか?」
金髪を無造作に伸ばした少年は、軽やかに弾むような声を上げながら顔を出した。
身につけたエプロンには様々な極才色のペイントが塗られており、そこからは店内と似た刺激臭がする。
スバルは嫌な顔をしないように極力注意しながら、サテラと少年のやりとりに目を向けた。
「こんにちは。すみません、リィジー・バレアレさんはいらっしゃいますか?」
「お祖母ちゃんに直接用事ですか...?うーん...少し待ってて下さいね」
そう言うと少年は、店内の奥へと消えていった。その際、「おばあちゃーん」という声がしたことから、恐らくリィジー・バレアレを探しに行ったという事。そしてあの少年がリィジーの孫、若しくはそれに近い者であることが分かった。
「なあ、あの少年も有名な薬師だったりすんの?」
「そうね。彼はンフィーレア・バレアレ。リィジー・バレアレさんの血を引く者として、やはり薬師としての才覚は凄い物があると聞いたことがあるわ」
そこまでサテラが説明すると、居なくなっていた空飛ぶ猫―――パックが現れ口を出した。
「そ・れ・にー、彼、ンフィーレア・バレアレ君は稀有な
「さらっと登場して来たな、お前...。それで?たれんとって何だよ?まさか有名人とか言ったりしないよな?」
「スバル...君は何処か異国から来たのかい?
そう言うと、パックはやれやれ...と手首と首を振りながら敢えて呆れた顔を作った。
スバルは勿論日本生まれなので、
それでも仕方なく話を合わせるため、パックに話の続きを促す。
「んまあ加護と似たような物さ。生まれながらの異能...つまり生まれた時からたまに人が持っている異能の事さ。それで億万長者になった人は沢山いるよ」
パックの説明に、また良く分からない単語が出たがもはや気にする間もないので、更に話を促した。
「ンフィーレア・バレアレは、その
「マジックアイテムって使えない奴とかあんの?」
「まぁー制作者がロック掛けてたりとか...そもそもそのマジックアイテムと体の相性が悪いとか...そういう物等が使えないマジックアイテムだねー」
「ほーん」
一人納得したスバル。それと同時にンフィーレアが帰ってきて、リィジーが待つという部屋へと案内された。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
リィジーの推測と案内により、やって来たのは貧民街だった。
リィジーの見立てによれば、盗んだ者は『フェルト』と呼ばれる少女であり、そんな少女が行くとするなら貧民街の盗品蔵だろうという決断からだった。
3人で盗品蔵に近付いていくと、何やら叫び声が聞こえてくる。
「おいおいなんだ?危なっかしい街だなあオイ」
「ふ、ふふふっ、ここ、怖くなんかありませんったら、ありませんからね!」
「どこかしら...私の『徽章』」
それぞれ限界に近い状態で、近づいて行った先には、肌が浅黒い巨大な老人がかなり可愛い金髪美少女を殴りそうになって止めている姿だった。
「ここを通りたければ、私を殴ってからにしろ!」
叫ぶ金髪美少女――――――ダクネスを見たスバル達は、この日何度目かの驚きを見せてから、その顛末を目に焼き付けていた。
ここに、この盗品蔵で。
奇妙なジャージの少年二人は、まるで同じ異世界で出会う事になった。
これから、彼らの厳しい闘いが始まろうとしていた。
眠たくて書いたので、改稿あり得ます。
次は色々な視点からやりたいなぁと。頑張ります。