「では、お見せいたしましょう」
達也は中庭に向かって行った。そこには、猪が12頭ほど用意されていた。
「私の新魔『ヘブンズレイ』は多数の光の鏡に光が反射し相手を貫く致死性の魔法です。強い光が発せられますので遮光眼鏡を使用することをオススメします。」
中庭には使用人達によって人数分の遮光眼鏡が運ばれてきた。
「それでは、はじめます」
何故ここまで自分の魔法が注目されているのか疑問に思った達也だが、魔法の展開を開始していった。
『光鏡24枚発動』
猪の前に24枚の鏡が出現した。
『猪12頭の座標確認』
達也はエレメンタルサイトを使い猪の正確な座標を確認した。
『最適角度を計算』
どの角度で光を放てばいいのかエレメンタルサイトを使い把握した。
『発動』
達也から24本の光が一斉に鏡に向かって発射されて行った。それぞれの光が達也によってコントロールされているため光同士がぶつかることもなく、猪に向かって行った。
猪は声をあげる間もなくその場で、焼失した。
「おお」
と多くの使用人たちは感嘆の声をもらし、分家の当主たちも頭をコクリとうなずいていた。夕歌に至っては
「すごいですね達也さん」
と婚約者の魔法を泣いて喜んでいた。達也は泣くほど嬉しいかと思ったのは達也だけの秘密である。
「当然ね」
というような顔で真夜と深夜は達也を見つめ、気分が優れなかった深雪までも感嘆の声をもらしていた。
その後無事に慶春会も終了し達也は夕歌と部屋でくつろいでいた。
一方真夜は、自分の書斎で彼女の腹心である葉山と話していた。
「あれが真夜様の仰っていた作戦ですか。私目も皆と同じように達也様は深雪様と婚約すると思っていたのですが」
「あら、葉山さんもそうなの?」
「てっきり見抜いてらっしゃると思ったのに」
「面目ないです」
と葉山は力なさげに返した。
「何故達也の婚約者を深雪さんではなく、夕歌さんにしたのかというのは、、」
と少し間をおき
「将来的には達也の誓約を解放したいと考えているからですわ。その為には達也の誓約の鍵となる夕歌さんに近くにいてもらわなくてはならない。だから夕歌さんなのよ」
葉山はなるほどと感じると同時にある疑問が頭をよぎった。達也と夕歌の子供より、達也と深雪の子供のほうが強いのではないかと。葉山がその疑問を真夜にぶつける事はなかった。何故なら真夜が答えを言ってしまったからだ。
「まだ、発表はしていませんが深雪さんの婚約者には一条のクリムゾンプリンスを迎えることに致しましたわ。都合のいいことに彼を婿にくれるそうですので」
葉山は真夜の策士ぶりに今に始まったことではないがニコニコとしていた。そんな葉山の姿を見て真夜も毒気を抜かれてしまった。
今回は達也の新魔法と夕歌との婚約の裏側について書きました。次回は夕歌とのいちゃつき増やしていくんでよろしくお願いします。