この日は専用機持ちにとってはかなり大変な一日である。本国より送られてきたパッケージのテストが行われ、各種装備試験運用とデータを取るからだ。しかし、集められた専用機持ちたちはある疑問を持っていた。それは専用機持ちではない箒がこの場にいることだった。
「先生、俺達はともかくどうして箒がここに?」
「ああ、それはだな⋯⋯⋯⋯」
「ち~~~~~ちゃ~~~~ん!!!」
千冬先生が答えようとした瞬間、何者かが砂煙を上げながら無茶苦茶な速度で此方に走ってきた謎の人物。ウサギのカチューシャに胸元が開いたデザインのエプロンドレス、なんともエキセントリックな装いだ。
「会いたかったよ、ちーちゃん!早速ハグして⋯⋯⋯⋯」
「フン!!」
「アダダダダダ!?痛い、痛いよちーちゃん!?」
千冬先生はアイアンクローで手加減なしに謎の人物を掴む。
「まったく⋯⋯⋯⋯⋯自己紹介ぐらいしろ、束」
「やあ!私が天才の篠ノ之束さんだよ~!以上自己紹介終わり!」
誰もが知っているであろう、その名は紛れもなくISの開発者であり、千冬先生の友人で箒の姉である相手篠ノ之束その人だった。
(この人が⋯⋯⋯⋯篠ノ之博士⋯⋯?でも、何処かで会った様な⋯⋯⋯はて⋯⋯)
俺が忘れた何かを思い出そうとしている傍ら、束は箒の方へ行く。
「久しぶりだね箒ちゃん。元気そうでなによりだよ~!いっくんもお久〜!」
「ね、姉さん⋯⋯⋯⋯」
「束さん⋯⋯⋯」
親しげに接してくる束に箒は戸惑いを感じる。
「まあ、そんなわけで気を取り直して。さあ、大空をご覧あれ!」
一斉に空を見やると何やら赤い物体が落ちてきたのだった。
「ジャジャ~ン!! これぞ箒ちゃん専用機こと『紅椿』なのだ! 全スペックが現行ISを上回る束さんお手製ISだよ!」
「こ、これが私の専用機⋯⋯⋯⋯⋯」
今、箒の前には深紅の機体が鎮座している。俺の目にはそのI Sが主の力量を見定めている様にも見えた。
「さて、箒ちゃん。今度は各部のチェックをするから試しに飛んでみて」
「は、はい」
箒は試しに紅椿で空を飛んでみる。そのスピードは順来のISを遥かに上回っており専用機持ちたちはただ茫然とその姿を見ていた。
(す、すごい⋯⋯⋯打鉄やラファールなんかよりもずっと高性能だ!)
「紅椿か⋯⋯⋯⋯なんだか『ノドグロ』みたいな色してるな」
「ノドグロ?一夏さん、一体どんな魚の事ですの?」
「うむ、『アカムツ』のことだな!お兄ちゃんが話していたぞ!」
「たしか冬に美味しい魚だったよね」
「最近では結構テレビにも出てるんじゃないかしら?」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯お前達、もう少しこっちに興味を持て(泣)」
話が自分のI Sから、すっかり魚に切り替わってしまったことで箒が拗ねてしまった。
「ま、まあまあ箒ちゃん!あんなノドグロオタク共の事はほっといて!どう?結構気に入ったでしょ!」
「ええ、ここまですごいとはーー」
「お、織斑先生!た、た、た、大変です~!!!」
山田先生が血相を変えて走り、普段とはまるで違う大混乱な状態で千冬先生に何かを話す。その途端、千冬は真剣な目で生徒たちを見る。
「全員注目! 現時刻よりIS学園教員は特殊任務行動へと移る。今日のテスト稼働は中止。各班、ISを片付けて旅館に戻れ。連絡があるまで各自室内待機すること。尚、専用機持ちは全員集合しろ!」
「何が始まるんです?」
「第三次大戦だ」
〜旅館 宴会用の大座敷〜
暗い照明の中で俺達専用機持ちは大型の空中投影ディスプレイで映し出されている映像を見ていた。
「数時間前、ハワイ沖で試験稼働にあったアメリカ⋯イスラエル共同開発の第三世代型の軍用IS『銀の福音 シルバリオ・ゴスペル』が制御下を離れて暴走。監視空域より離脱したとの連絡があった。これに対しIS委員会はIS学園に対処を要請、日本政府及び学園上層部がこれを承諾した。よって、今回の作戦は、福音の沈黙及び操縦者の救出だ。だがこれは機密データという事を忘れるな。万が一外に流出させた場合、諸君には査問委員会による裁判に掛けられる。最低でも2年は監視が付く事を頭に入れておけ」
皆が固唾をのむ中、俺は今回の作戦である一夏の名を挙げる。
「⋯⋯⋯⋯⋯となると一夏の零落白夜は必須じゃないか?」
「その通りだ金城、しかし織斑一人で福音に対処するのは厳しい。それに出来るだけ白式のエネルギーの消費は押さえたい」
「それなら海神の神行太保で白式を副音まで運んでそのまま撃破みたいな作戦はーー」
「ちょっ~と、待った!啓くん!ここからは私の出番だよ!」
いつから聞いていたのか天井から篠ノ之博士が現れる。
「「!?」」
「こんな時になんだ束?今作戦を⋯⋯⋯⋯」
「この作戦はね⋯⋯⋯⋯断然、紅椿の出番なんだよ!」
「何?」
博士の言葉に千冬先生は顔をしかめる。
「紅椿は高機動パッケージ無しでも超音速飛行が可能なんだよ!さらに展開装甲のスピードがあれば直ぐに福音に近づけるよ!」
結局俺達は博士に押し切られる形で案を採用した。
*
(やはりだ⋯⋯⋯⋯あの人は俺の事を知ってる⋯⋯⋯そして俺も⋯⋯⋯何だろう、この懐かしい感じ⋯⋯)
「⋯⋯⋯⋯啓吾?どうかしたのか?」
「あ⋯⋯⋯⋯一夏?」
「ずっと難しい顔してるぞ」
どうやら不安がらせてしまったらしいな、一夏が怪訝そうな顔で見つめてくる。
「いや、何でも無いさ。それより箒の様子はどうだ?」
「今の所かなり元気そうだ⋯⋯⋯⋯けど」
「何かあったのか?」
「すこし⋯⋯⋯⋯⋯⋯浮かれてる様な気がするんだ」
正直、一夏の言う事は最もだ。俺もテスト飛行の最中の箒は何処か浮かれている様にもみえた。
「確かにそうだった。それに箒は経験が浅い。いざという時はお前がしっかりフォローしてやるんだ」
「啓吾⋯⋯⋯分かった。出来るだけの事はやってみるさ」
(一夏⋯⋯⋯⋯⋯俺も分かっているさ。この作戦、少し嫌な予感がする)
そして時間だけが空しく過ぎ、作戦が開始された。
〜旅館〜
「一夏⋯⋯⋯箒⋯⋯⋯」
作戦が開始されてしばらく時間が経った後、胸のざわめきを押さえられず、俺は旅館前のビーチで二人の帰りを待っていた。
「お二人が心配ですの?」
「な⋯⋯⋯⋯⋯!?セシリア!」
俺に声を掛けてきたのは何時でも出撃出来る様にI Sスーツを纏ったセシリアだった。
「大丈夫ですわ、あの二人なら無事戻ってきます。あんまり無理をなさらないでください」
「⋯⋯⋯ありがとう、セシリア」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
二人の間にもどかしい微妙な空気が流れる。
「そのペンダント⋯⋯⋯⋯着けてくれてるんだな」
「も、勿論ですわ!せっかく啓吾さんが下さった物ですもの。私にとって大切な宝物です」
「流石にそこまで言われると照れるな⋯⋯⋯」
「セシリア⋯⋯⋯⋯あの⋯⋯⋯そのだな。一つ質問があるんだが、良いかな?」
「⋯⋯⋯?何でしょうか⋯⋯?」
「その⋯⋯⋯この間の事だけどーーー」
『⋯⋯⋯⋯⋯ない⋯⋯』
「⋯⋯⋯⋯!?⋯⋯⋯な、何が⋯⋯⋯⋯?」
突如、謎の声が鳴り響く。それは学年別トーナメントで聞いた物と全く同じ声だった。
「け、啓吾さん⋯⋯⋯⋯どうしたんですの?」
「セシリア⋯⋯⋯⋯⋯聞こえないか?なにか声の様な音が⋯⋯⋯」
「声⋯⋯⋯⋯⋯?いいいえ、私には聞こえませんわ」
(聞こえない⋯⋯⋯?一体どうしてーー)
『ふた⋯⋯⋯あ⋯⋯⋯ない⋯⋯⋯二人が⋯⋯⋯危ない⋯⋯⋯!』
「また聞こえた⋯⋯⋯⋯!二人が⋯⋯⋯危ないと!」
声が聞こえないらしいセシリアは俺の言葉に困惑の表情を見せる。
「いえ⋯⋯⋯やっぱり聞こえませんわ」
『急いでください⋯⋯⋯!二人を助けて!早く!!』
「やっぱり⋯⋯⋯⋯何か聞こえる⋯⋯!二人が危ない!!」
「ちょ、啓吾さん!いったい何処へ!?」
(たのむ⋯⋯⋯!間に合ってくれ⋯⋯!)
セシリアの静止を振り切って、俺は福音と戦っている二人の元へと急いだ。
〜海上〜
俺が福音の元に辿り着いた時には、みるも凄惨な光景が広がっている。それは、煙を出しながら全く動かない白式と意識がないであろう一夏、そして涙目で狼狽える箒、そして無慈悲にも容赦なく攻撃を続ける福音の姿があった。
「箒!何があった?一夏はどうした?」
「啓吾⋯⋯⋯⋯⋯一夏が⋯⋯⋯⋯一夏がぁ⋯⋯⋯!」
よほど取り乱しているのだろう、箒は泣きじゃくっている。
「大丈夫だ箒、大丈夫だから⋯⋯」
「⋯⋯⋯⋯グスッ⋯⋯⋯⋯ヒク⋯⋯!」
「大丈夫、もう泣くな。いいか箒、お前は一夏を連れて旅館に戻れ。先生達に事の次第を伝えるんだ」
「啓吾は⋯⋯⋯⋯啓吾はどうするんだ!?」
箒が不安そうに聞いてくると俺は福音の方へ向き直り言った。
「俺はここで⋯⋯⋯⋯⋯福音を食い止める⋯⋯⋯!」
「で⋯⋯⋯でもそれじゃあ啓吾が⋯⋯⋯!」
「良く聞け、三人でこの海域を脱出したら福音は必ず旅館の方へ向かって行く。そしたらどうなる!?」
「そ、それは⋯⋯⋯⋯!」
想像はつくであろう、今の現状よりももっと残酷なモノが待ち構えている。
「別に玉砕しに行くつもりはない。援護が来るまで持ちこたえるだけだ」
「啓吾⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯分かった。必ず持ちこたえてくれ⋯⋯⋯⋯!」
箒は涙を拭って、意識不明の一夏と共に戦線を離脱した。
(そうだ⋯⋯⋯⋯それで良いんだ箒⋯⋯⋯⋯さてと)
「La⋯⋯⋯⋯♪」
福音は新しいおもちゃを与えられた子供の様に、甲高いマシンボイスを発している。
「ふん、怖いかクソッタレ。俺を甘く見るなよ」
精一杯のやせ我慢と共に福音に向かって啖呵を切る。
(しかし⋯⋯⋯⋯コイツに対して打開策はあるだろうか?)
「...................!♪」
「な⋯⋯⋯⋯!?おっと⋯⋯!?」
俺が打開策を模索していると突如、圧縮されたエネルギー弾を放ってきた。
「あまり行儀の良いI Sという訳じゃないな⋯⋯⋯⋯⋯!?」
間一髪かわしたと思ったら視界から福音が消えた。
「い⋯⋯⋯いない!?一体どこへ⋯⋯⋯⋯⋯グッ!?」
背中に痛みが走る。さっきまで前方に居た筈の福音が気が付いたら後ろに回り込んでいた。
「い、今のが千冬先生の言ってた銀の鐘《シルバー・ベル》⋯⋯⋯⋯確かに厄介だな⋯⋯⋯」
そう、高密度に圧縮されたエネルギー弾を全方位へ射出するとともに、常時、瞬時加速と同程度の急加速が行える、高出力の多方向推進装置(マルチスラスター)。それが福音最大の強み、銀の鐘《シルバー⋯ベル》だ。
「厄介だ⋯⋯⋯⋯⋯⋯だけどスピードで負けるつもりは無い。神行太保!!」
スピードにはスピード。そう考えた俺は最大の武器である海神の単一仕様能力、神行太保を発動する。
「アイツとの根比べだ。もってくれ海神!」
「La⋯⋯⋯⋯♪Lala...............♪」
あざ笑うかの様にエネルギー弾を放つ福音、シールドエネルギーと共に海神の装甲が削られて行くのを感じた。
「まだだ!もう少し耐えてくれ!」
攻撃が激しい。それでも尚、友人を守らなくてはいけない。そんな想いが俺を奮い立たせる。そしてようやく福音と肉薄する距離まで来た。
(チャンスは今しかない!)
「ぬおおおおおぉぉっ!!」
「La......!?!?」
今こそと思い、福音の翼に蛟を突き刺す。そのまま俺は翼を引きちぎった。
「La........la....l.........」
まるで翅を捥がれた蝶の如く落ちて行き、やがては海中に沈んで行ったのを確認した。
「やった⋯⋯⋯か?⋯⋯⋯はァ〜⋯⋯⋯⋯⋯疲れた〜」
福音の沈黙を確認した俺は疲労困憊で動く力も無くなっている。
「もう暫く⋯⋯⋯⋯⋯⋯ゴタゴタは勘弁だな⋯⋯」
『⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯だ⋯⋯』
「ぐッ⋯⋯!?ま、また声が⋯⋯⋯!?」
『ま⋯⋯⋯⋯だ⋯⋯⋯⋯⋯な⋯⋯⋯』
これで三度目である。謎の声は再び俺に語りかけてきた。
「今度は⋯⋯⋯⋯⋯今度は何なんだ!?」
『まだ⋯⋯⋯⋯⋯⋯終わって⋯⋯⋯⋯ない』
「どういう事だ!?もう福音はーー」
『来た!』
轟音が鳴り響く。そこには倒したと思われた銀の福音が水柱を纏って姿を現したではないか。
「おい⋯⋯⋯⋯嘘だろ⋯⋯!?」
『第二形態移行』したのか、もぎ取った筈の翼も再生して、以前より美しくも禍々しいボディを此方にむけている。福音との戦いでエネルギーを消費し、最悪の状況に俺も思わず焦りを見せた。
「キアアアアアアア⋯⋯!!」
先程、歌う様な声を出していたのが嘘の様な、獣の如き声をあげて海神に飛びかかってくる。
「クソッ、神行太保⋯⋯⋯!」
なんとか距離を取る為に単一仕様能力を発動する⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯が
「スピードが上がらない⋯⋯⋯⋯⋯エネルギー切れ⋯⋯⋯!?」
「アアアアアアアアア.........!!」
さっきと全く逆の立場になる、今度は福音が引っ付いて離れない。
「は、放せ⋯⋯⋯⋯!!」
しかし現実は無情である。福音のエネルギー翼から海神のボディに向けてゼロ距離で弾が打ち込まれた。
「ぐっ⋯⋯⋯⋯⋯ぐああぁぁぁぁぁ!!!」
次々と直撃する光弾は海神のシールドエネルギーを凄まじい勢いで削りながら装甲を焼いていく。一瞬とも永遠とも感じられる攻撃が終わると、海神は力なく海へと落ちて行った。
*
端から見たら残骸にも見えるだろう。無惨にも海神のボディが海中へと沈んで行く。これから死に行くであろう俺の脳裏には様々な走馬灯が走る。
(これから⋯⋯⋯⋯⋯死ぬのか⋯⋯⋯)
もう息も出来ない筈なのに不思議と恐怖を感じない。まるで全てを諦めた様に。
(恐らく鈴が叱咤するだろうな⋯⋯⋯⋯箒⋯⋯⋯⋯⋯あまり思い詰めてないと良いな⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯)
(シャル⋯⋯⋯⋯ラウラ⋯⋯⋯⋯ゴメンよ⋯⋯⋯頼りないお兄ちゃんで⋯⋯⋯)
(セシリア⋯⋯⋯⋯⋯質問⋯⋯聞けなくなっちゃったな⋯⋯⋯⋯)
脳裏に友人の、妹達の顔が思い浮かばれる。そして⋯⋯⋯⋯⋯⋯
(そして一夏⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯お前ともっと⋯⋯⋯⋯⋯釣りがしたかった⋯⋯⋯⋯)
共に思い出を分かち合った親友の顔がフラッシュバックした所で視界が暗くなっていった。
(サヨナラ⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯ミンナ⋯⋯⋯⋯)
『⋯⋯⋯⋯⋯⋯諦めるのですか?』
(⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯?)
また声が響く。かつて自分を救ってくれた声が。
『貴方はここで終わってしまうのですか?』
(また⋯⋯⋯君か⋯⋯⋯)
『まだなすべき事が有る筈、それなのに全てを投げ出すのは卑怯ですよ』
(でも俺は負けた⋯⋯⋯⋯これ以上どうしろって言うんだよ⋯⋯⋯)
『⋯⋯⋯⋯⋯⋯貴方は一人じゃない』
(一人⋯⋯⋯⋯じゃない?)
『皆が⋯⋯⋯⋯⋯⋯そして私がついています』
(俺は⋯⋯⋯⋯一人じゃ⋯⋯⋯)
もうスクラップ寸前で動かないであろうI Sが、突如光り始める。
『そう、皆がついてる。だから最後まで諦めないで』
(君は⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯一体⋯⋯⋯?)
『フフッ、これでもずっと見てきたんですよ』
失われた筈の光が瞳に宿る。そして⋯⋯⋯⋯
『さぁ、共に行きましょうーー!』
ザッパアアアァァァン!!
「ゲホッ、ゴホッ⋯⋯⋯⋯戻って⋯⋯⋯来たのか!?」
『もう大丈夫なようですね』
朦朧としていた意識が覚醒し、辺りを見回す。そして俺はようやく気が付いた。今まで俺に声を掛けてきた人物、それはーーー
『我が名は海神!これからは貴方の盾となり矛となります!さぁ御主人、共に参りましょう!!』
今ここに、深海の水底から水しぶきを上げて海の神が蘇る。
「何か申し開きはあるか作者よ?」
「また釣りしてました・・・」
「また貴様は性懲りもなく!!」
「まぁまぁ箒、落ち着いて」
「ソレデ何が釣れたのだ?」
「あ、アイゴ・・・・」
「ギルティだ」