I S-釣りバカ日誌-   作:ソーダガツオ

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だって俺達ルーキーズ!
啓吾の武器はモリじゃなくて釣り竿だよ〜(´・ω・`)


第5話 名コンビ誕生は味な奴〜アジ編〜

  〜I S学園〜

 

「ふっふふ〜ん♪」

 

 (『クラスの皆がお前の支えになる。だからさ⋯⋯⋯もっと皆に甘えていいと俺は思うぜ?なぁ、セシリア』⋯⋯⋯⋯ですって!キャー!素敵過ぎますわ啓吾さん⋯⋯⋯⋯///)

 

 わたくし、セシリア⋯オルコットは、白馬の王子様の部屋まで向かってますの!。たしか織斑先生が言うにはこの辺りだと聞いたのですけれど⋯⋯⋯⋯ひょっとしてこの建物、かしら?

 

「これって⋯⋯⋯⋯プレハブ小屋⋯⋯⋯⋯と言うヤツですの⋯⋯⋯⋯?」

 

 なんて可哀想な啓吾さん!こんな所に住まわされるなんて⋯⋯⋯⋯これは織斑先生に抗議するべきですわ!

 

 

 

「ん、ん!しかしせっかく訊ねに参ったのですから挨拶はしませんと⋯⋯⋯⋯啓吾さ〜ん、セシリア⋯オルコット、ただいま参りましたわ〜♪」

 

     し〜ん⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯

 

「あ、あら?⋯⋯⋯⋯御留守らしら?啓吾さ〜ん!」

 

「おや、セシリアじゃないか。啓吾はいないのか?」

 

 その声を聞き振り向いてみるとクラスメイトの箒さんがいました。

 

「あら箒さん、御機嫌ようですわ!貴女も啓吾さんにお会いに?」

 

「いや、私は一夏を探していてな。ここに来てると思ったんだが⋯⋯⋯⋯その様子だと啓吾も居ないのか?」

 

「実は⋯⋯⋯そうなんですの。何処に行ってしまわれたのでしょうか⋯⋯⋯⋯」

 

「⋯⋯⋯お互い苦労してるみたいだな」

 

 箒さん⋯⋯⋯⋯どうやら慕う殿方は違えど目的は同じなのですね⋯⋯⋯。

 

「「⋯⋯⋯⋯⋯⋯はぁ〜」」

 

   啓吾さん、何処に居るんですの〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?

 

 

 

 

 

    〜都内某釣り具屋前〜

 

 

「さてと、実家からは必要最低限の仕掛けしか持って来てないからな。そろそろ補充しないと」

 

 そう言って俺は都内の釣具屋の前まで来ていた。これから夏を迎えるから釣り具の確認、及び補充に来ていたのだ。

 

「よし、入るか!⋯⋯⋯⋯⋯「「あ」」

 

 入った瞬間、素っ頓狂な声を上げとある人物とバッタリであった。そう、俺の友達の一夏だった。

 

「け、啓吾!?どうして此処に!?」

 

「いや、俺は釣り具の補充に来ただけだが⋯⋯⋯⋯⋯一夏はどうして?」

 

「いや〜⋯⋯⋯⋯⋯⋯俺は別に⋯⋯⋯何も⋯⋯⋯⋯じ、じゃあ!」

 

 そう言って一夏はスタコラと出て行こうとする。⋯⋯⋯⋯⋯怪しいな。

 

                  ガシッ!

 

「!?」

 

「まあ待てよ一夏くん。出て行くのは理由を聞いてからでも良いんじゃないか⋯⋯⋯⋯⋯なぁ」

 

 

「アハ、アハハハハ⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯ハァ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「釣りを始めようかと思った!?」

 

「う、うん⋯⋯⋯⋯だけど思った以上に種類が多くてどこから手をつけて良いか⋯⋯⋯」

 

「だけど、どうして釣りを始めようと?」

 

「ほら、俺って趣味と言える物がないからさ⋯⋯⋯⋯⋯それに」

 

「それに?」

 

「啓吾があんなに楽しそうにしてるのを見たら俺も始めようかなって⋯⋯⋯⋯駄目だよな、釣りって難しいし、ぽっと出で出来る様なもんじゃないだろうし。それこそ啓吾みたいな釣りバカからしたら失礼な話だよな⋯⋯⋯⋯⋯」

 

(⋯⋯⋯⋯一夏の奴⋯⋯⋯⋯そこまで考えて)

 

           ガシッ!

 

「!?」

 

「一夏よ⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」

 

「は、はい⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」

 

「釣り具を買おう⋯⋯⋯⋯⋯そして今から釣りに行くぞ!!」

 

「ちょ、えぇ!?今からか!?」

 

「ほら、善は急げだ!行くぞ!」

 

「ま、待って!服をひっぱるなよ!おい、啓吾!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    

〜I S学園防波堤前〜

 

「トホホ、本当に来ちゃったよ⋯⋯⋯⋯⋯」

 

「ほら、ブツクサ言わない!せっかく釣りに来たんだから元気を出して!」

 

「わ、わかったよ!⋯⋯⋯⋯それで今回は何を釣るんだ?」

 

「あぁ、今日は家庭料理の定番、アジを釣るぞ!」

 

「あ、アジ?なんだか拍子抜けだな⋯⋯⋯もっと大物を狙うイメージだったけど⋯⋯⋯」

 

「いいや、一夏。アジを馬鹿にしちゃいけないぞ!早速釣って行こう!」

 

 

 

 

 

      〜アジのルアー釣り〜

 

 一般的にルアーで狙うなら夕マズメから夜がチャンス! 満潮前後の潮が動く時間帯にアジは活発にルアーを追いかけるぞ。

ロッド(竿)は長さ6~7フィート位までのウルトラライト~ライトクラスまで、ルアーウェイト0.5~5g位のジグヘッドが適合する。今回はアピール力の強いピンクとイエローのピンテールタイプのワームを使うぞ。

 

「一夏、アジのルアー釣りで大切なのはリフト&フォールだ」

 

「リフト&⋯⋯フォール?」

 

「そうだトウィッチ&フォールとも呼ばれているな。一概に良いとは言えないがアジ釣りの基本はこのリフト&フォールが重要になってくる⋯⋯⋯⋯よし、見てろよ」

 

 そう言って俺は竿を投げてルアーにアクションを付ける。

 

「勿論アジだって生きの悪い餌は食いたくない、だからこうやって疑似餌を動かしながらアピールするんだ。それとシーズンや地域で全く変わるけど、俺のイメージではタナは浅い水深が良いだろう」

 

 アジのタナは浅いと言っても、サヨリのように海面ではなく少し沈ませないとダメだが、釣れている時間なら水深を気にせずに巻いてみよう。

 

「後は俺が言ったようにリフト&フォールを繰り返せば⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯ほ!」

 

 そう言って俺はルアーに食いついて来たアジを釣り上げた。

 

「す、すごい⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」

 

「何を感心してるんだ。次は一夏の番だぞ!」

 

 

「で⋯⋯⋯でも俺に出来るか⋯⋯⋯⋯?」

 

「失敗を恐れていたら何もできない。頑張って挑戦してみろ!」

 

「よ、よし⋯⋯⋯⋯⋯それ!」

 

 そういって一夏は投げたルアーにアクションを付けるものの、当たりはこなかった。

 

「啓吾みたいにはいかないな⋯⋯⋯⋯⋯やっぱり俺には無理だよ⋯⋯⋯」

 

(ふーむ、アクションが少し大振りすぎるな)

 

「一夏、もっと細かくアクションをつけてみろ。そうだな、小さい小魚が逃げ惑ってるかんじだ」

 

 そう俺は一夏にアドバイスを送る。

 

「もっと細かく⋯⋯⋯?よし、それ!」

 

 一夏の竿が音を鳴らして唸る。どうやらキャスティングも前より正確なようだ。

 

「細かく⋯⋯⋯⋯⋯逃げ惑う小魚の様に⋯⋯⋯⋯⋯ッ!!??」

 

 一夏の竿が大きくしなる。どうやらアタリがあったようだ。

 

「く⋯⋯⋯!これがアジか!?なんて強い引だ!」

 

「アジは小型とは言え肉食の回遊魚だ!焦らず慎重に巻いて行け!」

 

「よし⋯⋯⋯⋯⋯⋯!!!」

 

 長いか短いか分からない一瞬が過ぎ波止場に静寂が訪れる。

 

(これが⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯啓吾の見て来た世界⋯⋯⋯⋯⋯!!)

 

「おぉ!中々良い型のアジじゃないか一夏!⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯い、一夏?」

 

 何か思う節があるのだろう、しばしの静寂の後、一夏が口を開いた。

 

「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯啓吾」

 

「お、おう⋯⋯⋯?」

 

「俺⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯もっと釣りを知りたい⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯もっと色んな魚を釣ってみたい!!」

 

「一夏⋯⋯⋯!おう、任せておけ!」

 

 

 

       ここにまた一人、新たな釣りバカが誕生した!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   〜プレハブ小屋前〜

 

 

「今日は大漁だったな!なぁ一夏!」

 

「あぁ、正直俺もここまで釣りが楽しいと思わなかった!それに奥が深い⋯⋯⋯⋯」

 

「だが、私たち二人を置いて出かけるなんてどういう了見だ?」

 

「そうですわよ啓吾さん!わたくしとっても、と〜っても寂しかったのですから!」

 

 そういって箒とセシリアは、ぷく〜っと口を膨らませている。

 

「わ、悪かったって!今回はご馳走作るからさ、勘弁してくれよ」

 

「悪かったな、二人とも」

 

「ふ、ふん!そこまで言うなら許してやらん事も無い⋯⋯⋯かな」

 

「わたくしは啓吾さんの料理を食べれるなら幸せですわ!」

 

 

 まったく調子が良いんだから⋯⋯⋯⋯⋯⋯ま、作っていきますか!

 

 

 

   〜家庭の味方!アジフライ〜

 

 

 アジはウロコとゼイゴを取り、頭を切り落とす。腹ワタを引き出して、水で洗って水気を拭き取って塩胡椒を軽くまぶすんだ。次に背側に刃先を入れ、中骨に沿って切り込みを入れる。骨と身の間に包丁を入れて身を開いて尾を残して骨を切り、腹骨を薄くそぎ取ろう。後は小麦粉、溶き卵、パン粉の順番で衣を付けて約170度の油で1分半揚げれば完成だ!お好みでウスターソース、タルタルソースを付けて召し上がれ!

 

 

 

「これぞ日本のアジフライだな!」

 

「外はサク!中はフワッとして最高ですわ〜!」

 

 良かった、どうやらお嬢二人にも気に入って頂けたようだな

 

「ん⋯⋯⋯⋯そうだな。作ってもらってばかりではなんだ。余ってるアジで私も一品作ってみよう!」

 

「箒さんも一品作るのですか?」

 

「あぁ、これから私が作るのは千葉県は房総半島の郷土料理、さんが焼きだ!」

 

 

 

     〜千葉が生んだ激ウマグルメ!さんが焼き〜

 

 始めに3枚におろしてから小骨を丁寧に取り除いておいたアジに、長ネギ、ミョウガ、生姜 、味噌を加えて細かく叩いていく。知っている人ならば、この時点で『なめろう』という料理になるぞ、大人の方は試してみてくれ!後は両側から大葉をサンドして、熱したフライパンに油をひき並べたら弱火で5~6分焼く。様子を見ながら返し、両面とも焦げ目がついたら完成だ!アジの旨味と味噌の風味、それらが見事にマッチした一品、皆も是非、美味しく食してくれ!

 

 

「味噌の味が絶妙で箸が止まらない!」

 

「驚いたな、箒まで料理が出来るとは」

 

 そういって俺はさんが焼きを口一杯に頬張る。

 

「ふふん♪少しは驚いたか?」

 

「えぇ、白い御飯がとまりませんわ!」

 

「あぁ、ビールを飲む手もとまらないな」

 

「「「「織斑(千冬)先生!?」」」」

 

「驚く事はないだろう。私も美味しい臭いにつられてやって来ただけだ⋯⋯⋯⋯。おい啓吾、アジフライはまだ残ってるか?」

 

 最近この人の駄目人間化が止まらない気がするけど⋯⋯⋯まぁいいか♪みんな笑顔ならそれで幸せだ!

 

「⋯⋯⋯⋯なぁ、啓吾!」

 

「⋯⋯⋯⋯?どうしたんだ一夏?」

 

「これからも⋯⋯⋯⋯⋯⋯これからもよろしく頼むぜ師匠!」

 

「ははは!こちらこそな!」

 

  

 

 

  

 

   そう言って俺たちはガッチリと握手を交わす。今ここに伝説の釣りバカコンビが誕生した瞬間だった。

 

 




「さすがに短い期間での投稿は疲れるな・・・・」

「じゃあ、暫くお休みか?」

「馬鹿おっしゃい!この小説投稿サイトの読者全員が釣りバカになるまで俺は書き続けるぞ!」

「随分と大きく出ましたわね・・・」

「それはさておき、次回はあのセカンド中華娘が登場!」

「お楽しみに、ですわ♪」
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