ドラゴンボール - Episode of Super Saiyan Mary 作:桂ヒナギク
Episode 1
それは、穏やかなサイヤ人が、激しい怒りを覚えることで覚醒する伝説の戦士である。
千年に一人現れると、これまでの歴史で語り継がれてきていた。
惑星テレサ。ここにもまた、一人の女性サイヤ人が暮らしていた。
その女性は端正な顔立ちをした桃色長髪で、お尻に茶色の細い尻尾が生えている。
名はメアリー。
メアリーは二十年前の赤子の時に、宇宙船でこの
テレサとその妻の間には子どもができなかったため、メアリーを拾った時は神に感謝をしたという。
メアリーはお転婆だが、誰にでも優しかった。
曲がったことが大嫌いで、悪い事を見過ごすことができないメアリー。
彼女はお城の兵士の訓練施設で格闘術の稽古をしていた。
「これで終わりよ!」
メアリーが兵士長を追い詰め、とどめの一撃を繰り出す。
「うおわああああ!」
後方にくの字になって飛んでいき、壁にぶつかって床に倒れる兵士長。
「ぐっ……」
蹌踉めきながら何とか立ち上がる兵士長。
「つ、強くなりましたね……」
「もう誰が相手だろうと負けないわ」
「メアリー様、宇宙にはもっと強い者がいるのですよ」
「宇宙か。行ってみたいなあ」
「では、メアリー様。私は用事があるので、失礼させてもらいます」
兵士長はそう言って訓練所を出て行った。
メアリーも訓練所を出ると、玉座を横切って自分の部屋へ向かう。
部屋に入ると、机に置いてある携帯電話型の通信端末を手に取る。
メッセージを着信していた。
開いてみると、城下町に住んでいる男性からのメールだった。
メールによると、男性は銀行強盗に巻き込まれ、身動きが取れないとのことだった。
男性はこのメールをトイレから送信したとのことだ。
メアリーは窓を開け、
城下町の銀行では、
メアリーは銀行の裏へ回り、窓から男子トイレに入り込んだ。
「来てくれたんだね」
メアリーを見ながら言うのは、メールの主であるギッシュという男性だ。
「おい! まだ終わらんのか!?」
強盗犯が大声で訊ねる。
メアリーはトイレから飛び出す。
「何だお前は?」
無言を回答に強盗犯の顔面を殴り飛ばすメアリー。
「うおわああああ!」
強盗犯は吹っ飛び、入り口の窓ガラスを割って外へ飛び出した。
執政官たちが強盗犯を取り押さえる。
メアリーは徐に銀行の外へ出た。
「きゃああああ! メアリー様よ!」
野次馬が歓声を上げた。
メアリーは野次馬たちに手を振る。
「メアリー様、ご協力感謝します」
執政官がメアリーに言った。
「いいってことよ」
メアリーは舞空術で飛び立った。