OVER LORD外伝~ワニの大冒険~   作:豚煮込みうどん

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プレアデスの面々とセバッさんとの対面は時期的に出来なかったと言う事で。

次回からちょっとオリジナル展開が挟まります、戦闘は(無いです)。

それと次回予告で散々デミウルゴスと酒を飲む感じに書いてたが…悪いな、ありゃあ嘘だ。
まぁ例えば…グラスの中身がバーボンだろうと泥水だろうと俺達には大差ない…(そもそも飲んry)




クロがコーしてダインする…~Baby Please クロコダイン~

 

~アルベドとデミウルゴスの場合~

 

玉座の間にてアインズの目の前には平伏すアルベドとデミウルゴスの姿があった。クロコダインは現在ナザリック内で割り当てられた自室となる客間に居る。その後にシャルティアの元に向かう予定だがその際にはアインズの同行は無い。

 

「それで、お前達が聞きたいのはやはりクロコダインの事か?」

 

二人を射貫くように玉座に腰掛けたアインズの眼窟の灯火がギラリと光る。

 

「はい、アインズ様があの男クロコダインを友と認め、ナザリックに招いた事について我等一同、無論、異等あろう筈が御座いません。しかし、アインズ様の友となると言う事はそれは至高の御方々と…我々はあの男が果たしてアインズ様の友として本当に相応しいのか…不敬だとは存じておりますが、やはり疑問を抱かずにはいられないのです。」

 

「アインズ様の深慮智謀であればそこには様々な理由在っての事かと思われますが、我等の懸念を払拭する為にもどうかその心をお聞かせ頂きたいのです。」

 

跪きながらの二人からの進言に、アインズは内心でやはりか…と、思う。

コキュートスを除いた守護者各員には、クロコダインとの話し合いが終わって直ぐにアインズはクロコダインを客将として招くつもりだとメッセージで通達した。

それを直接話したコキュートスは好意的に受け入れ、アウラとマーレはどこか渋っていた。そうなれば守護者内でもカルマ値が低い知恵者二人がどう思っているかは予想出来ていた。正直に言えばアインズがクロコダインを受け入れた大きな理由は同じ境遇であり、また同郷の存在だからという感情的な部分が殆どだ。

しかし、アルベドとデミウルゴスにそれ等を隠し、違和感無く納得させるには幾つか適当な理由が必要そうだ。斯くも支配者とは難儀な物である。

 

「よい、お前達の疑問も最もだろう。クロコダインを内部に招いたのには幾つか理由がある。無論、私の新たな友人としてと言うのも本心ではあるがな。そうだな…デミウルゴスよ逆に問おう、お前の考えるクロコダインをナザリックに招くことのメリットは何だ?」

 

アインズの問い掛けに頭を垂れていたデミウルゴスの頭が持ち上がり、その眼鏡が光を反射する。

 

「先ずは戦力の強化に繋がる事かと、彼の戦闘能力はコキュートスとの闘いで証明されております。次に彼がプレイヤーである事から、アインズ様が軽々しく行えないような様々な実験の材料になるかと愚考します。」

 

デミウルゴスが言うそれは例えばプレイヤーに対する蘇生実験であったり、洗脳、アンデッド化の可否等、アインズとしても正直に言えば興味が引かれる内容だ。

 

「それに、ナザリックが他のプレイヤーを受け入れるという実績を持つことは他のプレイヤーの敵対を防ぐという意味では有用な手かと存じます。」

 

成る程、とアインズは小さく呟いて納得を示す。

つまりは二人を説得するにはそういった方面で切り込んでいけば良いのだ。

 

「その通りだな、付け加えるならばそこにプレイヤーの子孫に関する事情もある。クロコダインには是非私に変わって其処の所を検証してもらいたいものだ。」

 

これはクロコダインとの会話でも話した内容だ。アインズが未使用のままアレと三大欲求を失った話からクロコダインは自分が仮に嫁を作るなら種族的にリザードマンが正しいのか、はたまた人間を性的に愛せるのか…中身が日本人の異業種にとって非常にデリケートな話し合いが行われていたのである。

 

「アインズ様!子孫というのであれば私とアインズ様が居れば十分では御座いませんか!!」

 

興奮したアルベドの肉食獣めいたギラついた瞳がアインズに注がれる。

 

「お、落ち着け、アルベドよ。まぁ、事は大切な問題だからな…慎重な検証と考察は必要だ。くれぐれも早まるなよ。」

 

「大切…アインズ様が私との赤ちゃんを大切な問題と…クフーーーッ!!」

 

「だから落ち着け、アルベド!」

 

内心(どうやって俺が子孫なんて残すんだよ!?無いじゃん!!アレが!!)と思いながらもアインズは何とかアルベドを宥めようと苦心する。が、どうもそれは無理そうなのでトリップ状態のアルベドは一旦放置して話を進めるぞ、とデミウルゴスに視線で促す。

 

「それと客将という立場だが、基本的にクロコダインにはコキュートスと協力してリザードマン達の管理を頼むつもりだ。これについては既に話を通している。」

 

「成る程…」

 

そのアインズの言葉にデミウルゴスの悪魔的思考が答えをはじき出す。

 

恐らく、クロコダインの庇護下に入ったリザードマン達はいずれクロコダインを御輿に徐々にナザリックからの離脱を望むだろう。そうなれば反逆者としてアインズの側からクロコダインを討つ堂々たる大義名分となり、プレイヤーの蘇生実験もアンデッド化も幾らでも検証出来るだろう。

それに加え、基本的にクロコダインの活動の場をコキュートスを監視に付けた上でリザードマンの村に置く事で現在自分が行っている“牧場”経営や今後の魔王の作成にも邪魔をさせない。

何より、あれ程の強敵を目に見えない所で泳がせるよりも目の届く所で管理した方が良いに決まっている。

 

しかし、唯一懸念があるとすればやはり一点…

 

「アインズ様、彼が裏切る事は?」

 

それは裏切りだ…主が友と認めたからと言って自分達が気を抜けない理由は、結局の所其処に集約されるのだから。

かつてアインズ・ウール・ゴウンはスパイの潜入を防ぐ為に、厳しい入団規制が掛けられた。その事情が与える影響はNPC達にとって小さくは無い。

 

「それは無い。」

 

そして、偉大なる主から帰ってきた返答は断言だった。

 

「先日コキュートスが奪ったクロコダインの左眼、あれは治そうと思えば幾らでも方法がある。だが敢えて彼がそれを残したままなのは何故だ?それは我々ナザリックとの敵対の意思が無い事の証明であろう?デミウルゴスよ、お前が何よりもナザリックを愛し、私に忠誠を尽くしている事は理解している。故に別のギルドだったクロコダインを警戒する事も理解出来る…だがここは彼を信じる事にした私を信じろ。よいな?」

(ふぅ…これで何とか二人ともクロコダインさんを受け入れてくれるだろう。亜人種プレイヤーだったからまだ良かったけどこれがもし人間種だったらもっとめんどくさかっただろうな…)

 

「ははぁっ!!全ては御身の御心のままに。」

 

アインズの言葉にデミウルゴスは再び平伏す。が、アインズの考えとは裏腹にデミウルゴスの深い考えは相変わらず少しずれた所にあったのだった。

 

 

 

「クフーーーー!!」

 

 

__________________

 

~シャルティアの場合~

 

「という訳で、客将という立場で今後はナザリックの末席に身を置く事になった。よろしく頼む。」

 

シャルティアの元に挨拶に訪れたクロコダインであったが、周囲から突き刺さる視線は非常に厳しい。

それもこれも此処がある意味、女の園であるという事が原因だろう。ここはシャルティアの守護階層である地下第二階層に存在する『死蝋玄室』のその手前の一室、優雅にテーブルに腰掛け、クロコダインと対面するボールガウン姿のシャルティアの周りには吸血鬼の花嫁達が控えていた。

 

「アインズ様から既に話は伺っておりんす。まぁ、元より私はアインズ様の決定に異論はありんせん。取り敢えずはクロコダイン、歓迎いたしんしょう。」

 

意外な事にシャルティアはその低いカルマ値とは裏腹にクロコダインのナザリック入りを素直に歓迎した。…とは言っても正確な所は死体でも無く、好みの美形でも無く、唯一評価できるのは亜人種である事位だ。ようは興味をそそられる要素が無い為、無関心なだけなのだ。

無論、アインズが友と認めた以上多少の敬意を払う気はある。

 

「所でクロコダイン、お主、吸血鬼化に興味はありんせんか?今なら特別に私が直々に血を吸って…」

「いや、遠慮しておこう。すまんがこの後も色々と足を運ばねばならんのでこれで失礼する。」

 

穏便な断り文句ではあるがクロコダインの内心は「お断りだ。」の一言に尽きる。

 

 

「そうでありんすか…ま、気が向いたなら言いなんし、その際には取り計らいんす。」

 

「…あぁ、ではまたな。」

 

シャルティアの提案に早々に断りを入れてクロコダインは退席しようとするが、当のシャルティア自身は何故クロコダインが足早に去ろうとするのかは理解出来なかった。

 

 

結局の所、邪険にする気こそ無いものの、彼女にとってはどうでも良い事なのだ。

 

 

 

_________________

 

 

 

 

 

 

 

「これは…どういう事だ?何が起きている…何故この集落は…」

 

その日、大湿原の上空には新たに再建されつつあったリザードマンの集落を見下ろす一つの影が在った。

ナザリックから派遣されたマッドゴーレムが土壁を築き、大量のスケルトンがリザードマンと共にアインズとクロコダインを讃える建造物の建築や狩りなど、様々な作業を行う傍らで一部のスケルトン達が集落内の警護を行う。

中には反乱なのか多数のスケルトンに対して手にしたハルバードで果敢にも大暴れしている大きなリザードマンの個体も居るが多勢に無勢だろう。

 

「アンデッドに支配されているんだ!?」

 

その誰も彼もが必死に働いている光景は、事情を知らぬ者が端から見た場合、アンデッドの軍勢によってリザードマンが奴隷のように働かされているという風に受け取ってもおかしくは無い光景であった。

奇しくもリグリットから『ぷれいやー』についての情報を仕入れ、ガガーランの代わりにそれをクロコダインに伝えにやって来たイビルアイの眼には眼下の光景は見過ごす事の出来ない状況であった。

 

「クロコダインの仕業とは思えんが…とにかく見て見ぬ振りも出来んか、あの程度ならばやってやれん事も無さそうだ…とにかく情報を集めなければ…」

 

もしこの状況下にクロコダイン、つまりはプレイヤーが関わっているのならば何が何でも情報は集めなければならない。プレイヤーとはこの世界においてある意味、神にすら匹敵する存在なのだから。

だからこそイビルアイはその善性を確かめる為にここにはクロコダインを訪ねて来たのだ。

 

 

 

ナザリックの庇護下にあるリザードマンの集落に今一人の襲撃者が現れるのであった。

 

残念ながら大きな誤解を抱えたまま…

 




デミ「良かったらどうぞ、ナザリック特製ウーロン茶です。」(ウオッカ9、ウイスキー1)
ワニ「…これは俺の知っているウーロン茶じゃない!!」



次話、カフェオレ↑昆布↓まんじゅう↑
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