side斉木
やれやれ、ようやく全ての艦娘に通達し終えたか…。
かなり遅くなってしまったが次の仕事n..
(どうしよう…。)
ん?この聞き覚えのある声は吹雪だな、今度は何をしたんだ?
(入りたくなくて、ついあんな嘘ついちゃったけど入らない訳にいかないし…でも、あんなこと言っちゃった手前入っていけない…どうしよう…。)
なるほど、そういうことか…。
確かに吹雪の所属先の同僚は曲者揃いだったな…。
中でも大井の奴はしつこかった…。
どこから聞き付けたのか、いきなり司令室に駆け込んでくるなり…。
『艦隊の入れ替えをするんでしたら私と北上さんを離したら只じゃ起きませんからね?』
と、鬼の形相で脅迫してきやがった…。
あれにはさすがの僕も頷くしかなかったな…。
仕方ない、確か第五遊撃部隊には金剛もいたな。
(至急、第五遊撃隊部隊、艦娘寮へと向かわれたし…。』
「Wats?今の声はテートクです?」
よし、これで後はいいだろう、後は自分達でなんとかしてくれよ…。
さて、間宮で甘い物でも食べるとしよう。
「~~…!あ、まってよおにいちゃん!おいていかないでよ~!」
sideout
side吹雪
「はーい、お待たせ。いつもの二人は?」
そう言って間宮さんがアイスを持ってきてくれます。
「新しい艦隊の親睦会があるとか言って…。」
そう、今私は一人で間宮さんの所にいるんです…。
「そっか、まあ、元気出しなさいよ?そうだ!どうせならあの席の人達と一緒に食べたら?ね、構いませんか?提督」
「え…?提督?」
見ると、向こうの席には提督と小さな女の子が座っていました。
「えぇ、かまわないわ、ねぇ、おにいちゃん」
『あぁ、まあ仕方ないな』
その返事を聞くと間宮さんはニッコリと笑っていいました。
「それじゃあ決まりね、楽しんでらっしゃい」
「え、あ、ちょっと?」
半ば強引に私は席を移動させられてしまいました。
「あ…えっと、それじゃあ失礼します…。」
「えぇ、いらっしゃい♪」
『………』(モニュモニュモニュモニュ…)
て、提督なにも言わないけど怒ってるのかな…?
すると、私は女の子がニコニコしながら私を見ていることに気が付きました。
「あの、司令官、この子は…?」
どうしてさっきからそんなに笑顔で見つめてくるんだろう…?
『あぁ、紹介がまだだったな。コイツは僕の妹だ…。』
「さいきくつきです。よろしくね、ふぶきさん」
「あ、うん、よろしくね來月ちゃん」
なんだか、どことなく雰囲気が如月ちゃんに似てる子だなぁ…。
そんなことを考えていると不意に声をかけられたんです。
『そういえば、新しい艦隊はどうだ?上手くやっていけそうか?』
「え?あ、えっと…。」
どうしよう…。素直に言った方がいいのかな?
『何か言いたいことがあるなら言ってくれ、今後の編成の参考にするからな…。』
え?今私の考えてた事を…。
「席、ご一緒しても構いませんか?」
不意にそう声をかけられて私は正気に戻ります。
「どうぞ~♪」
「あ、はい!」
『………』(モニュモニュモニュモニュ…)
提督、本当に幸せそうに食べてるなぁ…。
隣に座ったのは赤城先輩でした。
「失礼しますね…。
吹雪さん、聞きましたよ。
加賀さんと同じ艦隊になったんですって?」
「あ、はい!そうなんです!正規空母の先輩と同じ艦隊なんて私、光栄です!」
「大丈夫?加賀さん、五航戦の娘と一緒になって心外だとか言ってましたけど…。」
「え…?あはは…。」
あ、加賀さん、やっぱり赤城先輩に話してたんですね。
『丁度その話をしていたところだ、吹雪話してくれ』
「あ、はい!実はですね…?」
私は提督達に部屋であった出来事を話しました。
「そうですか、そんなことがあったんですね」
「ふぶきさん、たいへんだったのね…」
『………』(モニュモニュモニュ…)
「私、あの艦隊が上手くいくなんてとても思えないんです…。司令官はどうしてあんな編成に…あ!?」
そこまで話して私は口をつぐみました。
やっちゃったぁ…。司令官も一緒にいたことすっかり忘れてたぁ…。
しかし、司令官は特になにも言わず、ただ幸せそうにコーヒーゼリー餡蜜を食べていました。
「それは分からないんですけど、恐らくFS作戦が影響してるんじゃないかって…噂はありますね」
「FS…?」
「このまえかいしされた『はんこうさくせん』のなまえなのよ」
來月ちゃんが教えてくれます…。
「よく知っていますね、その通りよ…。
南方に確認されている二つの巨大な深海棲艦の棲地…。
その二つの棲地を繋ぐ海路を分断し、無力化する…。
そうすれば、謎に包まれている深海棲艦が何処から現れ何を目的としているか、分かるかもしれないってそう言われているんです。」
そんな目的がある作戦だったんだ…。
ただ…。と先輩は続けます。
「作戦を成功させるためには私達の練度を高め、あらゆる状況に対応する力を身に付けなければならない…。」
「だから司令官は…。」
あんな無茶な編成にしたのかな…?
「 これはあくまで推測ですけど、提督がなんの意図もなく艦隊を編成することは無いと思うんです。何か意味があるのよ。ですよね?提督」
『……ん?あぁ、まあそういうことだ…。』
「おにいちゃん、ちゃんとはなしきいてた?」
「あはは…。」
でも、そうだよ!きっと何か意味があるはずだよね!
「ありがとうございました!赤城さん!提督も!私、頑張ってみます!」
私はお礼を言うと間宮を後にしました。
sideout
side赤城
吹雪さんが出ていった後、私は提督に問いかけます。
「これでよろしかったのですか?」
『あぁ、問題ない、吹雪には自信をつけさせなければならないからな…。』
「でも、本当に大丈夫なのですか?あの編成で」
『大丈夫だ、手は打ってあるからな』
そう話す提督の顔は自信がありそうな強気なものでした