side斉木
僕の名前は斉木楠雄、超能力者である。
何時もの日課を終え、少し仮眠をとった後に大淀からの報告を聞いていた。
「暗号の解読、終わりました。fs作戦の次なる目標と作戦詳細の通達です」
「報告を…」
「はい、作戦目標は棲地MO…。本鎮守府には空母機動部隊と攻略支援部隊の出撃命令が出ています」
「了解した」
ふむ、次の攻略場所は棲地MOか…。
「編成はどうなさいますか?提督」
そうだな、夕張率いる第三艦隊と吹雪率いる第五遊撃部隊でいいだろう…。
「分かりました、では、そう伝えます」
頼んだ…。
「えぇ、任せておいて」
……………。
さて、仕事にかかるとしよう…その前に來月、お前は間宮に行ってアイスでも食べてくるといい。
「え?おにいちゃんのてつだいしなくてもいいの?」
事情を知っている長門ならともかく、陸奥や他の艦娘達に見られると面倒だからな。なのでお前は間宮でゆっくりしているんだな。
「わかったわ、それじゃおことばにあまえさせてもらうわね」
…………。
よし、僕も仕事に取りかかるとするか…。
ーーーーーー
よし、一段落ついたし、少し休憩にするか。
【コンコンコンッ…】
ん?いいぞ、入ってくれ
『失礼します…。』
長門か…。そうだ、秘書艦であるお前に話しておいた方がいいだろう…。
「なんでしょうか…。」
W島攻略作戦の事だ…。何を言いたいかは分かるな?
「・・・・奇襲の失敗…ですね?」
そうだ、これは推測にすぎないんだが…。
僕達の暗号が深海棲艦に傍受されている可能性がある。
「なんですって…?」
あくまで僕の憶測だけどな…。
先の作戦での奇襲の失敗はそう考えると説明がつく。
「本当にそうお思いなのですか?提督…。
それならば確かにW島の奇襲が失敗したのも納得ですが、しかし…」
【コンコンコンッ】
「なんだ!取り込み中だぞ!」
構わない、入ってくれ…。
『失礼します』
陸奥か、どうした?
「鎮守府沖に出ていた第五遊撃部隊から緊急の打電です!」
「なに?」
内容は…?
「はい、どうやら装備調整の最中に敵艦隊と遭遇、そのまま戦闘に突入し撃破したまではいいのですが…」
どうした?話してくれ…。
「加賀が敵の魚雷を受けて大破したそうです…。」
「なんだと!?」
……ここに来て主力を一隻封じられたか。
第五遊撃部隊は今どこにいる?
「加賀が魚雷を受けて直ぐに撤退したそうなのでもう直帰投すると思います」
そうか、長門、陸奥。お前達は第五遊撃部隊が帰投したら利根を伴い加賀の様子を見てきてくれ…。
『分かりました…。』
あぁ、では、頼んだ…。
「はい、失礼します…。」
…………。
不味いな、どうする?
空母の修復にはただでさえ膨大な時間がかかる。
明日の出撃までに間に合うとは考えにくい…。
……最悪、部隊の再編成を考えなければいけないか…。
………………。
今考えられるのはこのくらいだろう…。
後は残りの仕事をするしかないか。
ーーーーーー
ふぅ、大分片付いたか…。
【コンコンコンッ】
入ってくれ…。
『失礼します』
長門か…。加賀の様子はどうだった?
「はい、負傷の度合いから見ても明日の出撃に出させるのは難しいかと…」
そうか…。
やはり部隊の再編成をしなけれb「それなのですが…」ん?
「出撃出来ない加賀の代わりにと翔鶴が出ると名乗り出てきたのですが、どうなさいましょう?」
翔鶴か、確かに同じ空母だが…。
これは第五の旗艦である吹雪に任せよう。
「畏まりました。では、吹雪を呼び出します」
あぁ、頼む…。
その間に少しでも仕事を片付けておこう…。
「お手伝いします…。」
助かる…。
ーーーーーー
さて、もうそろそろ来る頃か…。
《司令官から怒られるのかな…?加賀さんのこと…》
噂をすればなんとやらだな…。
《でも、仕方ないよね!私が旗艦なんだから!》
「駆逐艦吹雪!入ります!」
あぁ…。
sideout
side長門
「駆逐艦吹雪!入ります!」
『あぁ…。
司令官の応答に扉が開き、吹雪が入ってきた。
「ーーーーーッッ…!!」
なんだその歩き方は…。
「手と足が一緒に出ているぞ…」
『少し落ち着け…。
「ッ!……!!」
そう言われても緊張してしまうか…。
「そう緊急するな、提督はお前を譴責するために呼んだのではない、逆にあの面子を良く纏めていると誉めておいでだ」
私から見ても吹雪は良くやっていると思う…。
なにせ、あの曲者揃いの第五遊撃部隊の者達を纏めあげているのだから。
「え?ほんとですか?」
【コクリ】
「だからこそお前に聞く…提督は明日の作戦。
加賀の代わりに翔鶴を入れるかどうかをお前に任せるそうだ…。」
「……!」
「先ほどの様子を見るに…瑞鶴のメンタルも気になる…。どうだ?やれるか?」
「それは……」
『無理なら他の案を考えるが…。
提督もこう言っておられるが…どうするか…。
「やれます!」
「分かった、宜しいですか?提督」
『あぁ、構わない…。
これで明日の出撃についてはなんとかなった…か。
「では改めて出撃が決まったことで
もう一点、話しておきたいことがある…。」
「はい……」
「明日の作戦について…いや、昨今の深海棲艦との戦闘において、提督がある深刻な懸念を抱抱いておられるのだ。これは旗艦であるお前にのみ話しておくが…。」
そうして私は話し始めた…。
sideout
side斉木
長門が話だし始めたな…。
「先日のW島の奇襲についてだ…提督はお前達が見つかったのは我々の作戦が敵に筒抜けだったからではないかとお考えなのだ…。」
あぁ、僕の考えでは此方の暗号が奴等に傍受されている可能性が高い…。
「深海棲艦が私達の暗号を!?」
「確証はない、だが疑念がある以上、常に最悪のケースを想定して行動しろ。つまり」
奴等に僕達の作戦目標や艦隊の動向が敵に漏れている可能性を考えることだ…。
「……分かりました、肝に命じておきます」
「あぁ、頼んだぞ」
話はそれだけだ、下がっていいぞ…。
「はい、失礼しました!」
…………。
「これでよろしかったのですか?提督」
あぁ、最悪の場合…僕が助けに入ればいいからな。
「提督がお強いのは重々承知ですが…あまり無理はなさいませんようお願いしますね」
あぁ、分かってるさ…。
僕だって死にたい訳じゃないんだからな