side來月
わたしの名前は斉木來月、超能力者の妹よ。
でも、実はわたし本当は元艦娘だったりするのよね…。
艦娘だった頃の名前は駆逐艦如月…。以前のW島攻略作戦の時に油断して轟沈しちゃったの…。
深い暗い海の中…何も出来ずに沈んでいく恐怖…。
大切に思っていた者達にお別れも言えない悲しさ…。
提督のお役に立てないという自分への憎しみ…。
そんな絶望に呑まれてかけていたわたしを助けてくれたのが提督だったの…。
あの時は嬉しかったわ…♪
提督は
でも、その代償にわたしは如月の艦生を失った…。
けれど提督はそんなわたしを自分の妹として迎え入れてくれた。
斉木來月という名前も貰った…。
なんて優しい人なんだろう…そう思ったわ。
だからわたしは恩返しのために提督のため…。
いえ、大切なおにいちゃんのために自慢の妹になることを決めたの。
これはそんなわたしの鎮守府でのお話し…。
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おにいちゃんはいつも忙しそう…。
朝、私達が起き出す前から何処かに出掛けていく。
そしてみんなが起き始める頃に疲れて帰ってくるの…。
その後、長門秘書艦が艦隊の皆さんを起こして帰ってくるまで仮眠をとってる…。
でも、起きるとすぐに大本営から送られてくる書類の整理をしたり艦隊の指揮を執ったりしてるわ…。
わたしはそんなおにいちゃんが心配…。
前に大丈夫なのかと聞いたら……
『このくらいで僕が参るわけないだろう?お前は好きなように遊んでいろ
そう言われて頭を撫でられちゃった。
嬉しかったけれどやっぱり心配なのは心配なの……。
それでこの前書類整理のお手伝いをしようとしたら…。
『こんな小さな子供に仕事を手伝わせてるのを陸奥にバレたら何を言われるかわかったものじゃない、お前は間宮でアイスでも食べてこい…。
って言われちゃったのよ…。
でも、わたしだって元駆逐艦、お役に立ちたいの…。
でもおにいちゃんわたしを頼ってはくれない…。
どうして?わたしが小さいから?
それとも任務もまともに出来ない元駆逐艦だから?
考えても答えは出てこない…。
そんな風に悩んでいると声をかけてくる人がいたの。
「あら、來月ちゃんじゃない、今日は一人なの?」
声をかけてきたのは鳥海お姉さんだった。
「うん、おにいちゃんおしごとでいそがしいから……」
涙目になって俯くわたしに鳥海お姉さんは言ってくれた。
「そう、それじゃ私と少しお散歩しない?」
わたしはその言葉に無言で頷いて鳥海お姉さんと手を繋いで歩き出した。
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「そうなのね、それで來月ちゃんはお兄ちゃんの役に立ちたいのね」
「うん……」
身体が小さくなったせいなのかすごく涙脆くなっちゃったな…わたし……。
「それじゃ來月ちゃん、お兄ちゃんにプレゼントをあげるのはどうかしら?」
不意に鳥海お姉さんが言ったことにわたしは首をかしげてオウム返しに聞き返す。
「プレ…ゼント?」
「えぇ、プレゼント。來月ちゃんはお兄ちゃんのお役に立ちたいんでしょう?それならお兄ちゃんの好きなものをあげてお兄ちゃんを喜ばせてあげるの。どう?」
楽しそうにそう聞いてくる鳥海お姉さん…。
プレゼント…か、確かにいい考えかもしれない…。
心を読めちゃったりするからあまり驚いたりはしないと思うけど…。
「いいとおもう、やってみる!」
「よし、それじゃあプレゼントは何がいいか見に行こっか」
そう言うとわたしの背中を押し出す鳥海お姉さん。
「鳥海お姉さんも来るの?」
「えぇ、あなた一人で歩き回るのは危ないからね。それじゃ、いきましょ?」
そう言われてわたしはそのまはま鳥海お姉さんに連れられて行ってしまいまったの。
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鳥海お姉さんとの買い物が終わり、わたしは司令室に帰ってきていた。
お姉さんと話し合った結果、あげたのはゲルマニウム指輪って言う変わった指輪だった。
おにいちゃんはそれを受けとると驚いて喜んでくれた。
『良くやったぞ來月。流石だ
そう言うとおにいちゃんはわたしの頭を撫でてくれた。
おにいちゃん、大好き!これからもずっと妹として側にいさせてね?