超能力者の提督
side斎木
僕の名前は斉木楠雄、超能力者である。
僕は生まれつき常人ではあり得ない力を持っていた。サイコキネシス、テレパシー、透視、パイロキネシス、etc...etc...
だが、僕は目立つことが何よりも嫌いだった。
その僕が、なんでこんなことに…。
事の発端は一ヶ月前…。
僕の父親、斉木國春が買ってきた。ある道具だった。
「どうだ?楠雄?良いだろ~?」
なんなんだ?そのおかしな銃のような物は…。
「分からないのか?戦艦の艤装のプラモさ格好いいだろ?」
へぇ、これが艤装か、おかしな形をしてるものだな。
「あ、ママに呼ばれてる!仕方ない、お前に貸しておいてやるよ、絶対に壊すなよ!絶対だぞ!」
それは壊してくれと言っているのか?
って、もういちゃついているな…。
まあいい、このプラモを観察させてもらうとするか。
見れば見るほど良くできてるな。
まるで本物みたいだ…。
重火器には全く興味はないが少し触って問題ないだろう。
あっ…。
【シュウンッ!!】
『斎木はプラモに吸い込まれていった。』
痛たいな、まあいい直ぐに治…らない!?
何故だ?このくらいの傷なら直ぐに治るはずだ。
しかたない、ここは超能力で治しておくか。
それにしても、何処なんだここは…。
僕の家はこんなに無駄に広くはないぞ。
そもそも家らしくない…。
敢えていうなら、司令室か…。ん?
【ドドドドド…!!】
なんだ?この地響きは…
地震…とはなにか違う、明らかに何かが走り回っている音だ。
『テートークゥー!!』
なんだなんだ?この雄叫びは像でもいるのか?
【バンッッ!!】
「バーニング!ラァァーブ!!!」
なんだこいつは…。
初対面の人間にいきなり飛びかかってくる奴があるか…。
…このままだと危ないな。仕方ない…。
【フワッ!】
「…あれ?なんデス?」
サイコキネシスだ。あんな勢いで突っ込まれたら怪我ではすまないからな…。悪いが止めさせてもらった。
「Shit!なんだか分かりマセンが次は負けマセン!テイトクのハートを掴むのは私デース!」
いや、掴まなくて結構だから…早々にお引き取り願おう。
というか、コイツは何を考えている?
(例えどんな事をしてでもテイトクを射止めて見せマース!)
おいおい…面倒くさすぎるだろ…。
というか、提督って僕のことなのか?
僕はそんなものになった覚えはないんだが…
提督なんて目立たない訳がない職業に、
僕がつくはずかないのだから…。
しかし、なんなんだ?この世界は…
それにこの少女はいったい誰だ…。
恐らく原因はあのプラモにあるのだろう。
父さん、許すまじ…。
次会ったらデコピンで吹っ飛ばしてやるとしよう。